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ゆきよきの言語学・夏目漱石・日本史

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2017年02月06日
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カテゴリ:学び方・振り返り
(4)一般教養、弁証法、認識論の学び

 第3に、一般教養、弁証法、認識論の学びについてである。ここでは、南郷継正『“夢”講義(1)』、吉川英治『宮本武蔵(3)(4)』、三浦つとむ『社会とはどういうものか』の学びについて振り返っていく。

 まず、『“夢”講義(1)』についてである。今回のスカイプ学習会では、何と言っても、いわゆる受験秀才と鈍才との弁証法の学びの内実の違いがハッキリしたことが大きな成果であったと思う。端的にいえば、受験秀才は文字だけで考えていて、自分自身が体験したことの像が文字に全くといっていいほど表現されていないのであるが、鈍才が弁証法を学んだ場合、自らの体験をもとにして描いた像がしっかりと生き生きと言葉に表現されているのである。言語の専門家としては、言語を見ただけでその背後にある像(ない場合もある)を把握する論理を創り上げていかなければならないと感じた次第である。合わせて、自分の認識をコントロールするためのアドバイスたる「どうすればいいかというと、それをやめればいい」(p.69)を禁煙という形で実践できていることも強調しておくべきだろう。学びを主体化するという実例でもあると思う。

 次に、『宮本武蔵(3)(4)』に関してである。宿敵を次々と倒していきながら、段々と心身ともに成長していく武蔵の姿が印象的であった。『宮本武蔵(3)』のp.245に、「自分の弱点を見出すごとに、かれは自戒のことばを1つ書いた」とあるのが心に残った。「自分の心にぴったり」するまで文言を推敲し、できあがると「経文のように唱えて胸へ刻みこむ」というのである。像と言葉との関係を考える上で大きな示唆を与えるものであると思う。p.249にある「そもそもおれは未熟者だ。ともすると、人肌を恋う嬰児のような、乳くさい感傷に恋々と心を揺すられ、孤独をさびしがり、暖かそうな人の家庭の灯が羨ましくなる。なんたるさもしい心だろう。なぜ、自分に与えられたこの孤独と漂白に、感謝を持ち、理想を持ち、誇りを持たないか」という武蔵の自問自答も、自分のものとして、自分の心を成長させていかなければならないと思った。

 最後に『社会とはどういうものか』についてである。これは『弁証法はどういう科学か』をより深めていくために、あるいはよりやさしく理解するために、しっかりと学んでいく必要がある書だと感じた。『弁証法はどういう科学か』ではあっさり説かれている部分が、非常に具体的に詳しく展開されていて理解を助ける部分があるように思う。「社会」の基本をしっかりと押さえられる内容になっていると思う。ただし、内容が若干古くて、今の読者に十分に伝わるものかどうか、少し怪しい気もした。やはり我々で『新・社会とはどういうものか』を執筆していく必要があると感じた。





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最終更新日  2017年02月06日 16時53分55秒
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ガラスの玉は、本物の真珠をきどるとき、はじめてニセモノとなる。

政治の分野であろうと学問の分野であろうと、革命的な仕事にたずさわる人たちは道のないところを進んでいく。時にはほこりだらけや泥だらけの野原を横切り、あるいは沼地や密林をとおりぬけていく。あやまった方向へ行きかけて仲間に注意されることもあれば、つまずいて倒れたために傷をこしらえることもあろう。これらは大なり小なり、誰もがさけられないことである。真の革命家はそれをすこしも恐れなかった。われわれも恐れてはならない。ほこりだらけになったり、靴をよごしたり、傷を受けたりすることをいやがる者は、道に志すのをやめるがよい。

孤独を恐れ孤独を拒否してはならない。名誉ある孤独、誇るべき孤独のなかでたたかうとき、そこに訪れてくる味方との間にこそ、もっとも深くもっともかたいむすびつきと協力が生まれるであろう。また、一時の孤独をもおそれず、孤独の苦しみに耐える力を与えてくれるものは、自分のとらえたものが深い真実でありこの真実が万人のために奉仕するという確信であり、さらにこの真実を受けとって自分の正しさを理解し自分の味方になってくれる人間がかならずあらわれるにちがいないという確信である。

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