2001年6月28日 手術前夜2001年6月28日手術前夜、手術に伴う説明を受け、一段落していろんなことを考えていました。 ぎりぎりまで変更可能ということで、手術方法のことも最後まで悩んでいました。 自分で選んだこの方法で本当にいいのだろうか? 胸がなくなったままというのは耐えられないと思っていたので、再建はしようと 思っていたのですが、この方法でいいのだろうかということは最後まで 悩んでいました。 ここまでくるとさすがに根性がすわったのか、静かな気持ちにはなることが できました。 左胸をなでながら、「明日、お別れだけどごめんね。あなたを捨てないと生きていけないのは本当につらい。でも、これからも大事な人たちと生きていきたい。 もっと、楽しい思い出をつくっていきたい。素敵な人たちと出会いたい。 だから生かしてください。29年間ありがとう。お気に入りだったからなくなっちゃうとさみしいけど、あなたにもらった命大切にします。」と語りかけました。 もうひとつ、考えていたことがありました。 大きく私の人生を変えようとしている癌のしこりを、この目でどんな形か、どんな大きさかを見るということでした。 見極めてこそ自分の病気を実感して、闘う気力がわいてくると思ったのでした。 主治医に実物を見たいとお願いしたのですが、これはさすがにだめでしたので、 写真とってくださいとお願いしました。 なかなか主治医の許可がでなかったので、病室に来てくださった私に最初に 告知した1番えらい先生にお願いしました。 「見ていい気分なものではないよ」と言われながらも許可してくださいました。 変わった患者だっただろうなぁーと思います。 右胸にもしこりがあり、それも悪性に近いものだと言われていて、 「もしかしたら起きたら両胸がなくなっているかもしれない、すべては切って みないと分からない、だからそのつもりでいてください。」と言われ、 不安はありましたが、これで悪いところはとれて元気になれるんだという 安心感もありました。 そして、ただただ右胸は残っていますように・・・と祈りながら眠りにつきました。 |