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カテゴリ:本
明橋大二著・1万年堂出版
著者は医者で児童相談所嘱託医やスクールカウンセラーもしている精神科医です。この本は日ごろ自分の思っていることや伝えたいことを整理し、言語化してくれたように感じました。子育てって大変だけど、世間では子どもがキレやすくなったとかいわれているけど、子育てで大事なことは、昔も今も変わっていないんだ。大切に育てられたという実感をもてること(存在の安心感)と、自分に対する自信がもてるということなんだなっと。 その中でも、“自信をつけさせるのに、「ほめて育てる」というのがあるが、自己評価が極端に低い子には逆効果である”という言葉が、これまでのいろいろなモヤモヤを少し整理してくれました。ほめて育てて自信がつくためには、その前に「ありのままの自分が認められている。父母にとって大切な存在であるという安心感」がまずあること。その上で、ほめられるとがんばるし、たとえ期待に応えられなくても、それがただちに“存在価値”がないということにはならない。ところが、存在への安心が極端に欠けている子は、ほめられることをもって、自分の存在価値にしようとする。そういう子は、ほめられなくなると同時に、存在価値を失ってしまう。 「存在への安心が、十分できたうえで、自信を育てる」ということが大切だというものでした。 子どもにいろいろな問題がある場合、親も過敏になっているし、不安になっている。「親を責めず、むしろまず親の苦労をねぎらうこと。」そのうえで、話を聞くポイント(どうやって相手の心を開かせるか。テクニックだけでなく気持ちの持ち方も含め)などもかいてあり、これは子育てに苦慮している母の話を聞くだけでなく、円滑な人間関係のとり方のマニュアルになる、とても絶品な1冊です! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.08.07 00:57:29
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