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2月11日 王維 淡青緑 江山雪霽図 小林太市郎博士は王維研究に生涯を費やした碩学である。その著「王維の生涯と芸術」 は大学の教科書でもある。親交のあった堂谷憲勇博士とともに世界中の「王維画」を探し たようである。そこで王維真跡が見つからなかったので、博士の「王維画現存せず」が定 説となったようである。 実は堂谷博士は表題の王維画巻を晩年にみており、(父、朝堂がお見せした)非常に驚 かれ「ああ、これはぜひ小林君にみせてあげたかった」。「これはこのままで はいけない、すぐに王維発見の喜びを世に伝えましょう。」とその場で言われ た。こうつぶやいたのはその時すでに小林博士は他界されていたからである。その時は 今のような資料(文徴明の関山積雪図や大観録の呉寛の記述、燕文貴の模写など)もな く、画巻だけを見ての「つぶやき」だったことだ。この時、堂谷博士も老齢であられたため 王維の発表は実現しなかった。現在はそれから約半世紀もたっている。この堂谷博士の 言葉は非常に重いものがあったが実現しなかった。 王維 淡青緑 江山雪霽図部分 山岳重畳、?淡、緻密は王維画の特質。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年12月24日 20時14分56秒
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