2013/03/28(木)23:28
番外編 開幕前日の裏の高校野球
『232球』
WBCの熱も冷め、明日いよいよプロ野球が開幕しましたが、その裏で行われている高校野球で少し話題になっている事があります。
それはプロ注目の新2年生ながらも最速152キロを計測する済美の安楽が甲子園大会で232球を投げたという件です。
普通ならば2試合分の球数をまだ16歳の投手に投げさせたことに関して色々物議を呼び、『WBCのように球数制限を設けるべき』、『高校球児にとっての甲子園なのだからプロの話を持ち込むべきではない』と意見(球数考慮派の意見の方が多いでしょうか)が分かれています。
私としてはその時にしかできないことがあるという理解はありますが、もしその投手の目標が高校野球ではなく、その先のプロ野球やメジャーなのならば考えてあげるべきではないかなと思います。
寧ろ一人の野球人としての人生を奪ってまで勝ちたいと思う仲間が本当にいるのかということ自体にそもそもの疑問符がつくのですが・・・。
野球人ならば負けることよりも野球ができなくなることの辛さの方が身に染みて感じます。
というのもやはり高校時代に尋常でない球数を投げた投手はやはり故障してしまいがちであるからという思いがあります。
まあ一番良いのは選手自身がしっかりと自己管理すれば良い話なのですが、まだ大人ですらない未熟な子供にそんなことを求めるのは酷ですが・・・。
かつて怪物と言われた松坂はメジャーへ移籍するも右肘を故障し、トミー・ジョン手術という大手術を施すことになりました。
メジャーに環境を映してこれまでの調整ができなかったからではないかという意見も以前は見られましたが、松坂のコメントによりますと「西武時代から既に違和感はあった」ということなので、やはり日本時代に投げ過ぎたことが原因でしょう。
二人目は楽天のエース田中と投げ合った斉藤、大学時代でも活躍して日本ハムのエースとして期待されましたが、今年右肩を故障して未だ復帰の目処すら立っていません。
他にも原因があるのかもしれませんが、やはり投げ過ぎが原因の一つであることは想像がつきます。
ちなみに楽天の田中も徐々に故障がちになっており、高校時代から自己流で調整をし、特別肩や肘の故障が今のところない前田健太とは対照的です(WBC前の練習試合の投球は正直あせりましたが^^;)。
最近の話では昨年の甲子園優勝投手吉永も右肘を痛めるたことやフォームを崩して球速が以前ほど出なくなっているようです。
そして2010年、甲子園決勝で戦った島袋と一二三の当時プロに注目大物投手二人ですが、島袋は大学に入ってからも復帰して再び主力投手として投げてはいるものの、左肩、左肘と立て続けに故障しており、しかもまだ今年で3回生なだけに無事にプロに来れるのか不安視されています。
島袋以上に酷かったのが一二三、右肩痛が癒えずに僅か1年で投手を断念する格好となり、現在は野手に転向しています。
逆に二人と同期で、高校時代から球数制限を受け、ケアされてきた宮国は巨人に入団すると、順調に成長していき、明日開幕投手として広島相手に投げます。
宮国の順調な成長と二人の現状を見ますと、やはり高校時代にしっかりと処置を施した方が良いのではないかと感じます。
安楽はプロを目標にしているのかも現状では分かりかねますし、賛否両論ありますが、やはりプロを目標としている投手にはしっかりと球数を抑えることを考えてもらいたいなと思います。
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