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カテゴリ:看護学生生活
破水したみたいです
【場面1】 電話で産婦の山田花子さんから連絡がありました。 情報は5つ。 1.破水したみたいです 2.38週と0日です 3.30歳です 4.2年前に女児を元気に産みました 5.救急外来まで車で10分で到着できます
さて,これにどう対処する? これが先日の「母性看護援助論」の授業のテーマだった。
情報のうち先に,2~5をチェックしてみよう。 2.38週と0日です。正期産は38週0日~41週6日までなので,胎児は体外生活に適応できそうだ。
3.30歳です。 分娩年齢としては若年19歳以下,高年35歳以上ではないので大丈夫そうだ。
4.2年前に女児を元気に産みました 経産婦である。初産でないので少し安心だ。 上のお子さんはどうするのかな? 車の手配はどうするのかな? というようなことが頭をよぎらなくてはいけない。
5.救急外来まで車で10分。 経産婦の分娩所要時間は5~8時間。(ちなみに初産婦は11~15時間) 車に揺られるという刺激で陣痛が来ることもあるが,10分ということであれば,車の中で産んでしまうということはなさそうだ。
さて,1番目の「破水したようです」には?
●破水の確認:BTB,リトマス試験紙,エミニケーター 破水はアルカリ性(7.1~7.4)なので,リトマス試験紙などが黄色⇒青に変わる。
●破水の種類 1.適時破水:子宮口全開大近くで起こる。適時。 2.前期破水:分娩開始以前に卵膜の破綻をきたしたもの。 3.早期破水:分娩開始後から子宮口が全開大する前に破水。 4.偽羊水 5.高位破水
●破水をしていると問題になることは? 臍帯脱出,四肢脱出,微弱陣痛,上行感染,胎児機能不全
●破水時の看護 *安静にし,羊水流出を防止するため不必要な立位をとらない *自動車では後部座席に横になって *病院側はストレッチャーか車椅子でお迎えする *清潔なパッドを当てる。入浴禁止。シャワー禁止。(上行感染防止)
●微弱陣痛とは。定義 陣痛の強さは子宮内圧で表現。 子宮口4~8 cmの時,10 mmHg未満。 9 cm~全開の時,40 mmHg未満。 臨床的には子宮収縮不全による分娩が進行しない場合に診断する。実際には内圧は測定しないため 子宮口4~8 cmの時:陣痛周期6分以上,陣痛持続時間40秒以内。 9 cm~全開:陣痛周期初産3分30秒,経産婦4分以上,持続時間30秒以内とする。
●原発性微弱陣痛:多胎妊娠,羊水過多,子宮筋腫。最初から陣痛来ない。 ●続発性微弱陣痛:CPD(児頭骨盤不適合),全身衰弱,分娩不安,母体の疲労,反屈位などの胎位異常,巨大児。最初は来て,その後で止まる。
●陣痛周期の確認 過強陣痛とは,子宮収縮が異常に強く,持続時間も長く,頻回に発来するもの。原因は,陣痛促進剤の過剰投与,狭骨盤,難産道強靭,等
覚えることが多いことといったら,母性看護援助論が一番かぁ。
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