shinobi 70MH 2シーズン使用感
shinobi 70M再販された事を記念して2シーズンほどsupフィッシングのメインロッドして使用しているshinobi 70MHの感想です。釣行スタイルとしては、supから砂浜にある消波ブロック周りを叩いていくことが多いです。以下、あくまでも私見です。【概要】まさに王道といった感じの中弾性ぐらい、RFテーパーのブランクスと感じる。普段、1ピースや2ピースロッドを多用している自分が違和感をほとんど覚えずに使用できる。硬さはD社やS社のバスロッドのMHが近い気がする。【詳細】《#1》フッコクラスのショートバイトが、乗ることもあれば、弾く事もあるといった「MHならこれぐらいだよね」と言ったしなやかさ。自分は水深10mまでのエリアで20〜30gのスピンテールのただ巻きをメインに使用する為、もう少し柔らかい方が好みだが、これ以上柔らかいと、キャスト時にトラブルが増えそうな感じがする。バイトを弾くと言ってもカーボンソリッドに交換したいと思うほどでは無い。また、14〜12cmのミノーによるジャーキングに丁度良い張りだと考えているが、自分のジャーキングテクニックが下手くそすぎるのか、ただ巻きで釣れる場合の方が圧倒的に多いためジャーキングが上手い人による評価が欲しいところ。なんちゃってタイラバにも使用してみたが、流石に硬い。SLJには悪くないと感じた。《#2#3》20〜30gのルアーをキャストする場合に荷重か乗るのがこの辺り、遠心ブレーキでもマグネットブレーキ、DCブレーキでも、リリースポイントの許容範囲が広く投げやすい。《#4》概要でほとんど違和感を覚えないと書いた原因がここ。#1の感触からすると、曲がる気がしない太さだか、実際に魚を掛けると、しっかり曲がって衝撃を吸収する。メーカーの商品説明にある様に各節を個別設計してあると言う事を感じられるポイント。暫く使っていれば慣れるかと思っていたが、普段のリトリーブ時に#1の動きは目と手で感じられるが、#4が動くのは、ある程度の荷重がかかった時のみ、その為、各節で弾性率違うということを感覚的に理解するのが難しい。《パワー表記》D社やS社のバスロッドのMHクラスはルアー上限が30gである事が多い。個人的には、2社のロッドは投げやすいのが上限付近で1.5倍の45g程度までは余裕、2倍の60gになるとちょっと気を使うというイメージ。shinobi 70MHは上限が40gという事だが投げやすいのが30g付近と、バスロッドのMHクラスのイメージに近い。また、シーバスロッドの7フィート代のMHというと、ボートシーバス用のものになるかと思うが、その場合ルアー上限が50g程度である事が多いため、そのクラスの物よりは、若干ライトに感じる。ただ、60cmクラスのフッコとのファイトでは、かなり余裕を感じる為、テレスコという事で自分がshinobi 70MHを信じきれていないだけで実際には、もっとパワーがあるのかも?《価格》大手ECサイトを通さず、個人のHPでベンディングカーブの見本やレビューの少ない7フィートのブランクスに19000円は少し勇気がいるが、50cm程度のストレートのカーボンパイプが1本、2000円から4000円と考えると、テーパーがついてカーボンテープによるクロスの補強とジョイント部にも補強が入った弾性率の異なる5本組と考えれば、1本辺り4000円程度、各節の材料も異なるとすると、製造コストは5本分になると考えられる。すると妥当な価格設定というより、メーカーからすればかなりギリギリの価格設定のはず。素人なので、実際のところは分からないが、使用しているカーボンもいい物を使っている気がする。ブランクスとしてのモノは良いので、ぜひ売れてしっかりとメーカーが存続できる利益が出てくれる事を願うばかり。再販されたshinobi 70Mも手元にちゃんと着弾しました。《総評》メーカーHPにある様に各節が個別設計で弾性率が異なる為、荷重のかかり具合でロッドの特性がかなり変化する。その為、静止画でベンディングカーブを見ても、その特性を感じ評価するのは難しい。手に取って使ってみて感じる事の多いブランクスだと思う。ただ、低価格のパックロッドによくあるティップを振るとビョヨーンと収束までにタイムラグがある感じや、曲げた時に段階的にグニャっと曲がる感じなどない凄く素直なブランクスであると思う。また、各節で材料特性が異なるという事は、マルチピースならではの利点であり魅力だと思うが、普通のメーカーではコストがかかり過ぎて造らない設計であるとも思う。個人のロッドビルディングでは、自分の好みの物を作る事が最大の魅力であり、#1をグラスソリッドやカーボンソリッドにしたり、磯竿の#1などを使うことでもshinobi 70の自由度はさらに広がる事だろう。ロッドビルディングにあたり、7フィート程度の長さでテレスコという要素が必要でロッドから伝わる感触に妥協したく無い場合には、『他に代わりが無いブランクス』と言えると思う。