247976 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

行雲流水

行雲流水

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2007.12.08
XML

軽自動車から普通車に乗り始めるようになってもう半年以上が経過するのですがつい先日、助手席のドアが閉まる音を聞いて「ビクッ」ってなったのですよね。一瞬「なんで?」って思ったけどすぐに「ああ、小さい頃のトラウマか・・・」と納得したものです。

うちは両親ともに共働きなわけです。まぁ同じ会社に勤めている、というか夫婦で会社をやっているので当然帰ってくるときは一緒なわけです。で、帰ってきて親の車が家の前に停まって、家の外から「ドン、ドン」と2回、あの普通車のドアがしまる音が聞こえてくる。それが毎日イヤで仕方なかったのです。だって帰ってきて(特に母親)の第一声はいつも

「セイジ、勉強はしたか。」

うちの両親は本当にそれしか関心がないのか、というと言いすぎかもしれませんが、何をするにもそれが一番最初に来てました。たまに親の帰りが遅くなって私達が2階の自分の部屋で寝ていると、母親がそっと入ってきて私の机の上の教材とノートを「パサッ パサッ」と何かを確認するように見て、そして出て行くということも多かったです。

そして父親。父親には小学校のテストで100点以外の点を取るといつもゲンコツでアタマを殴られました。間違った問題の数だけ。しかも手加減なしですから1回殴られただけで涙がでるぐらい痛かったのです。私と弟はそれがあまりにイヤだったので学校で「子どもを殴ったりしてはいけないという法律がある」ということを習った時、喜んで「こんな法律があるからやめてくれ」と抗議したことがあるのですがそれに対して親父は「ほぉ、お前達はあれを殴られたと思っていたのか。俺はアタマをなでているつもりだったが。」とシレっとこたえて、その後も虐待はつづきました。

今考えると、なんという理不尽。

私が塾講師をしていたときに生徒がそんなことをされていると聞いたならば私はぜったい、家まで足を運んで、面とむかって、「そんなことをして勉強が好きになると思っているのか!」と怒鳴りこんでいたと思います。基本、私は義憤にかられたらどんな相手でもケンカを売る。そのことによってどのようにまずい立場においやられようが関係ない。憤りを表に出せなくてなんのために男に生まれたのか、と。でも、そうなったのは幼い頃に理不尽に反発することすらできなかった自分に対する複雑な思い、そしてもう2度と私は理不尽を見過ごしはしないという気持ちがそうさせるのではないかと思います。

そしてあきれたのは、これはつい2年ぐらい前の話ですが、父親と母親の出身校をはじめて知りました。親父は海外の大学に行く前は私の地元の近くの公立大学、母親にいたっては大学ではなく短大出。いや、学歴差別は毛頭する気はありません。しかし、父親と母親は「東大なんて俺に言わせれば簡単や。」「神戸大学や大阪大学ならアンタでも行けるやろ。」と常に言っていたのですよ。

どの口でそれを言っていたのだ・・・。あれ以来、私の持論に『口だけなら山をも崩せる』が追加されました。

でも、今考えると、哀れな親なような気もします。年がいってからの子どもでそれ以外の教育の仕方が思いつかなかったのでしょう。しかし、かといって許せるものではありませんが。

 
 

でも、たぶん私の生き方をはっきりと認識させてくれた言葉もたぶん親。

「私は親に褒められたことがほとんどない。」という話を親にしたとき、母親が「そんなことはない。小学校のときのセイジは夜遅くまで塾に残って勉強しよく頑張っていた。あの時の頑張りは本当によかった。でもその後のセイジはほとんど努力することがなくなったけど。」

最後はイヤミになるところがいかに親らしい。そして同時に「結局はそこしか評価しないのだな。」とガッカリした。

確かに、合格者十数人の高倍率の関西の有名私立中学に入るためにあの頃は本当によく勉強をした。でも、それって中学に入るために勉強していたわけじゃない。一緒に塾に通う子ども達や先生が本当におもしろくて、良いライバルで、負けたくないし、できるだけ一緒にいたい。夜遅くまで塾にいれば彼らと笑いながら過ごしてられる。だから結果的に勉強していただけ。私は努力をしているなどとまったく思ってはいなかった。

「気のあう人たちと、できるだけ長く、笑いながら一緒に過ごしたい。そのための苦労ならば苦労と思わない。」

その理屈で言うならば、大学祭も塾講師もコムレードも今の放送部も、何一つ変わっていない。私はあの頃から何一つ変わっていないのに、親は勉強という尺度でしか私を見ないから「小学生の頃のセイジはよかった。その後はダメ。」という理屈になる。

業ではなく、人が好き。

そういう人が望んだ環境を手に入れられる唯一の手段が「起業家」という生き方なのだなぁと思う。私はいつも「どうしてこのヤクザな生き方を選ぶのか」というのを疑問に思っていたのだけど、それが唯一にして明快な答えなのだなぁ。好きな人がいなくなったら、逆に言えばそうならない限り、この生き方への憧れは捨てられないのだなぁと思う。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.12.08 18:23:03


PR

Calendar

Category

SEIJIが書いてた時の記事

(316)

経済

(0)

人材育成

(0)

Archives

2024.07
2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

ayazアワー☆友達の輪 ayaz24さん
島根の風 島根の風さん
四十路の旅路 さとう4632さん
こころのがっこう 「たろう」さん
小村和也の建築家日記 コムースさん
☆恋愛日記☆「恋のい… 菜々子 (^-^)さん
島根の応援団長(継… よっしい@修行中さん
mie-saeのすまいる書… mie-saeさん
『cocoRococo』から… HikaLOUさん
雑記~兼業農家見習… -tora-さん

Comments

SEIJI-CR@ コメントありがとうございます。 ■まっちゃんさん この前はせっかく収録に…
SEIJI-CR@ コメントありがとうございます。 ■3018さん なんかお会いしたこともないの…
まっちゃん@ 感想 はああああ、 すごうです!!なるほど、…
chiai@ あ、 「めっちゃ」が「まっちゃ」になってる! …
chiai@ そういえば・・ せいじさん、 何かと説明するのうまかっ…
3018@ 元気そうですね お気に入りに入れてから、いつも楽しみに…
SEIJI-CR@ コメントありがとうございます。 >フミフミ2323さん 私はアニメ版で…
フミフミ2323@ Re:銀河英雄伝説外伝 『汚名』(11/23) 小説版は全て読みました(勿論ヤンのファ…

© Rakuten Group, Inc.