【しあわせのランプ】

母が退院するので　私と父、娘二人、で、 東京築地まで 迎えに行った。

この日のために、 長男の友達からもらったナビを　3万円で取り付けてもらった
(母は　｢ナビゲ｣　と言っていた。
確かにナビゲーションだから　｢ナビゲ｣　でもわるくないだろうけど、
ナビに　どんな毛が生えているんだ、と　つい、おかしくなり、皆で笑った)

そして、方向音痴の私に、なくてはならない頼りのナビが、高速を降りる辺りで、
プッツン
どう　なだめすかしても ウンとも、スンとも　言わない　動かない
ヒェ～　

確か友達が、｢築地と銀座は　近い｣と　言っていたはず...

銀座あたりで降りて、なんとか停車出来る場所を　見つけて 娘に地図を見てもらう 

なんたって、現在地がわからないので、 どっちに 車が向いている
のか　が、わからない

まず それを確かめるために 少しずつ進み
｢今、銀座二丁目で次の信号に三丁目って書いてある｣と
車がどっちを向いているかを確かめる

娘は　地図を　横にして見たり、ひっくり返して見たり
｢次を右、左｣
なんとか 到着

さて、今度は帰り道、
今度はガソリンが足りなさそう　
(そうだ、息子に　車を　何日か貸して、ガソリンが減っていたんだ...
もぉ～　タイヤは泥だらけだし、　ガソリンは入れてない)

さて、 ナビは直らないし、でも、ちょっと走ればスタンドが見つかるだろう、と
思ったのに　無い
東京のど真ん中、銀座辺りには ガソリンスタンドが無いのだ～
そうか...家の辺りみたいに　至る所にスタンドは無いのだ

そして、道を探しつつ、歩行変換しようと曲がったところに、たまたま　あった
｢あ～良かった　レギュラー満タン｣

スタンドのお兄さんに　アクアラインに乗る道順を教えてもらい、
いつもより、お釣りが少ないなと思いつつ、出発

私｢ね、　リッターいくらだった｣　と、領収書を見てもらう
娘｢160円｣
ひぇ～
家のあたりでは、　今　１リットル 1２０円以下なのに 、都会では160円
(地方ナンバーだったから　ぼったくられた　そんなことあるだろうか…)
田舎と都会じゃ　違うんだなぁ

実家で　夕飯をご馳走になって　　家に帰ろうとすると
ナビが　また　築地へ　案内し始めた

｢なにィ～　今頃になって…　またこれから　築地に行けと　言うんかい｣
律儀なナビゲ