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アメリカン芙蓉

野菜市場でひときわ目立っていた真紅のアメリカン芙蓉の花 窒息しそうな暑さの中でその大きさと色の鮮やかさに思わず惹きつけられました 夏には涼しげな色の花がいいと白や水色ばかりを取り揃えて植えていたけど この暑さの中で息苦しいとさえ思える色がかえって涼を感じさせる不思議 日常的に見慣れた景色の中に立ってふと気づく非日常的で新鮮な何か・・・　　　 一日で萎んでしまう花だけれどまだまだ蕾が付いているしばらく暑さを忘れさせてくれそうです

蝉の声に

今年も早や立秋を過ぎました里山を背にした実家の庭むせ返るような蝉時雨が降り注ぐ地中から這い出し殻を脱ぎ蝉の姿になってからのその短い時間のはかなさを訴えるように力いっぱい鳴き続ける蝉に思う幼い頃竹ひごで出来た虫かごを持って嬉々として野山を駆け回っては獲物の種類やその収穫を比べあったこと今　孫たちは蝉を採る事も手指で触れたりつまむことさえも厭う身近だった自然がだんだん遠ざかる掌には仮想世界のパスポートのような小さなゲーム機こんな世の中でいいのかと老婆心が騒いでいる

蛍

緑の小窓

青葉の美しい季節です 庭の木々たちも今を盛りと　　　　　　　　　　　　　陽差しをむさぼるように葉を広げています　 　 　　　　　　私はこの柔らかな緑が食べたいくらい好きですでも　母は緑が迫ってくるようで嫌だから剪定して欲しいといいますこの違いは何でしょう緑に囲まれるって健康的だと思いますが母のように病弱な人には閉ざされたような威圧感と映るのでしょうか それとも行き止まりのような超高齢の人生にフッと息がぬける　或いは向こう側が見渡せるような小窓が欲しいのでしょうか　　　　　　　　　　　　　　　　　　我知らず剪定の鋏を止めて梯子の中段に張り付いたまま複雑な思いにふけっています　　

皐月の空に

皐月の空に悠々と泳ぐ鯉のぼり最近は民家の庭にその姿を見なくなったと思ったら近くの神社の境内にひしめき合うように泳いでいた けれど風をはらませ　なびくものはまだいいのぼり竿に納まりきれない鯉たちは神社の拝殿の欄間に横断幕のように括られ何とも哀れな真鯉や緋鯉 男の子の健やかな成長を願う端午の節句なのに鯉のぼりも色あせてしょんぼりした鯉の集団がまるで古着屋さんの虫干しのよう そんな折りも折テレビであの大震災の被災地の空に鯉のぼりがひるがえっているのを見たどんな環境にも負けないぞというように大空を悠然と泳ぐ鯉にゆるぎない希望を見たと思った

牡丹が咲いた

数日前に蕾を見つけいつ咲くかと心待ちにしていた牡丹新緑の庭であの桃色の大きな花が咲き出した この頃すべてのものに異変が起きている自然が壊され形ばかりでなく善が悪に覆され正義が不正に化けている日々 目の前に見たくもない世界が見える時代知りたくもない過剰な情報の渦怒りが肩を強張らせやがて為すすべもなく洩れるため息 今日　雨の中に咲く一輪の牡丹その美の真実に心いやされる

さくら

今年は立春が過ぎても北風が吹き荒れ雪が舞いまるで駄々っ子のような気象に春の訪れが翻弄されました 　　　　　　　　　　　　 けれど　さすがに４月の陽光に硬い蕾もほころび近くのお花見所に桜をめでる声が弾みます 人はなぜ桜の開花を待ちわびるのでしょう　　　　永い冬からの開放感かそれとも　視界を覆いつくす薄紅色の花の群 あるいは　散り際の潔さでしょうか 満開の桜も好いけれど散ってなお人を魅了する水面を蔽う花筏　花びらを地に敷きつめる花筵目を奪うばかりの自然の造詣にあやしく心が騒ぎます　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今年の桜はどのような絵巻を見せてくれるのでしょう

春のそよぎ

寒かった季節がゆっくりと温かくなってきているようだ 昨日　叔母と散歩した川原には枯れた葦にも陽射しがそそぎ柔らかな芽を吹いた柳はゆら～りゆら～りとのどかに揺れている つるし雛のように幾筋もの枝が小さな花をつけ若緑の簾がそよぐようなそれはまさに柳腰のしなやかさ 着物の柄にもありそうな楚々とした姿このところ着物を着ることもないが重いコートを脱ぎすてすっきりと着てみようかきっと心にも春風が吹いてくるかもしれない 芽吹いた柳の美しさに思わず立ち止まり春の陽差しを楽しんだひと時でした

まだ頑張れる

立春が過ぎても日本列島は真冬のまま各地の豪雪のニュースに春が待ち遠しく思います そんなある朝母の定期健診で病院に行くと心不全を起こしていると大病院に救急搬送されました ところが母を入院させた安堵感でしょうか前の晩から体調が悪かった私に下痢と嘔吐が襲い掛かりましたまさに鬼の霍乱の始まりでした この年まで熱に強く寝込んだこともなく健康優良婆さんの私も下痢と嘔吐と高熱にさすがにダウンしかし　高熱に驚いたのは夫でした 自分のことは案外平気に構えいざ夫や妻が病気になると急にあわてふためくものですね持病のある夫にうつしてはいけないと妻の風邪をもらってはいけないと家の中でマスク夫婦の出来上がり ところが　娘がこんな時でも一番暢気なのは入院中の92歳の母病院食が待ち遠しいと呟きカメラを向けると指でピースをします 真剣に心配したけど幸いにも杞憂だったのでしょうかこのドタバタ一家まだまだ頑張れるそうです

冬の富士

夕暮れの富士山を湘南の海から眺めた 雲ひとつない空冬の白髪立つ海の遥か向こうに丹沢連峰や伊豆の山並みが墨絵のように濃淡だけで折り重なるように連なる 凛とした空気の中美しく裾野を広げほかの山々を見下ろし聳え立つ富士山の姿はいつ見ても惹きつけられる これって一体何だろう 十数年前の富士登山ゴミが散乱し、足元が悪く決して楽しいとも綺麗だとも思わなかった けれど苦労して登頂し麓に降り仰ぎ見た富士山のあの美しく神々しい姿は今も胸の奥に残る この時の感動が幾年たっても私を呼び起こすのだろうか富士の姿の移ろいが気になる日々だ

金色の鯉ふたたび

不思議なことがあるものですね 数週間前に金色の鯉を見た川の淵を昨日叔母と散歩しました この前見たのはもっと上流ですが「金色の鯉が居たらいいね」「見たいね～」叔母と話しながら時々川の中を覗いて歩きました 冬の川は冷たく澄んで水量も少なく緩やかに流れています鯉や小さなボラのような魚や水鳥が川面に模様を描いて泳いでいます 暫く歩き金色の鯉なんてそうそういるわけ無いよと呟きながらひょっいと川を覗くと何と居たのです金色した鯉が！ え　まさか！？叔母は子供のように喜びわたしもビックリしました今回のはちょっと太目でしたが二度も金色の鯉を見られるなんて！ 先日の話を信半疑で聞いていた叔母はこの不思議な出会いにすっかり興奮し「これ　何か良いことが起こる前兆だよ！」と叫びました

春から縁起が

昨日は珍しいことがありました 叔母の家に行くには川沿いの道を行きますその川には　白鷺　セキレイ　鵜　鴨　鯉などが生息していますいつものようにその鳥達の様子を眺めながら自転車を走らせていると川の中に大きな金色の魚がいましたえ　あれは何？と思い急いで自転車から降りてみると金色の鯉ゆらりゆらりと体をくねらせるようにゆっくり泳いでいますこの川には他にも　丸々に太った黒や　赤や　まだら模様の鯉がいますが金色の鯉は初めてです歌舞伎の台詞ではありませんが「こいつぁ　春から縁起がいいわいなぁ～」と思いながら嬉しくなりウキウキと自転車を走らせました

ファニーフェィスの熊

ファニーフェィスの熊の縫いぐるみを見つけた お年始の帰り道立ち寄ったお洒落なお店センスの良い品々を見るだけと目で楽しんでふと　出口の近くで見かけた品大きなアルミのバケツの中にセール品の残り物のように無造作に放り込まれていた　熊の縫いぐるみ　それは　不細工でおかしな顔　　　　　　　　　　　　　　　　つくづく見ていると笑みがこぼれ何故か心惹かれる不思議な温もり手に取ると「待っていたんだよ」と私に語りかけたような・・・　　　　　　　　　　　　　　　　いまさら縫いぐるみでもあるまいと元のバケツに戻すと有るか無いかのような小さな目が妙に寂しげに訴えていた私好みの服を着せてどんな人がどんな思いで作ったのかその人の心の温もりに思いを馳せながらこの先　この不細工な熊はどこへ行ってしまうのだろうと思わず強く抱きしめていたファニーフェイスの熊の縫いぐるみ前からいるテディベアに加え今日から我が家の仲間入り何度見ても笑える顔が可愛いうれしい新年の贈り物

お正月

新年おめでとうございます 暮れから体調が優れない母とささやかながらお正月を祝いました 父が居た頃のように飲めもしないお屠蘇も揃え二人でお節料理やお雑煮を頂きました 煮物に箸をつけて味が薄いと言う母自分流のお節にゆるぎない自信があったのに今はもう作れなくなった無念さなのでしょうか 老いてなおプライドの高い母は体が思うに任せない哀しみをこういう言葉にして吐露するのでしょう 言葉の棘に戸惑いながら恙無くお正月を迎えられた事を娘として喜ばなくてはいけませんね

ささやかな幸せ

初冬の八百屋の店先に今年も紫芋を見つけましたこれを蒸すと紺青にわずかな紅を滴らせたクレマチスの濃紫になり練り上げて生クリームを混ぜると目を見張るばかりに鮮やかな紫色になりますわくわくしながら　　　　　　　　　　　スポンジの台に塗りのばし泡立てた真っ白な生クリームを飾り純白と濃紫の絶妙な調和に目の味覚を楽しみますままごと遊びのようなささやかなでも　限りなくとても贅沢な時間です何て楽しいんでしょ！こんな小さなことに本当の幸せを感じますケーキのトッピングにクリームで彼の名前を書いていたら初冬の窓の外はうっすらと茜色に染まっていました

この一年

ついこの間新しいカレンダーを掛けたと思ったのにあっと言う間に残り一枚になりました春に未曾有の震災にはじまり気象の異常もあってこの一年は心落ち着かない日々の連続でした そんな中でもわがままいっぱいに娘の私に言いたい放題の母が元気でいてくれたのが救いです 考えてみれば早くに二人の息子を亡くし認知症の夫を抱え思いもかけぬ不遇な人生の中　プライドの高さゆえに　辛くも自分を持して来た母秋には９３歳になりました週２回のデイケアセンターに出かける以外はほとんどベットの中庭の花々や小鳥の姿に目を向けることもあるが何を愛で何を思っているのだろう 今年もまた木の実やアケビの蔓を集めクリスマスリースをつくり母に見てもらった「見事だねェ、もうそんな時期なんだねェ」季節の移ろいにささやかでも風情を楽しんでもらえたことがこの季節ならではの私の喜びです

台風の後

過日の大型台風はここ湘南地方にも暴風雨をもたらしました 小さな花壇の花たちは風の勢いになすすべもなく地に伏すように耐えていました 初秋の花壇を彩っていた白い萩も小さな花のカラミンサもサルビアもセージも 台風の去った花壇はまるで巨大な獣が蹂躙した跡のように一日で無残な姿に変っていましたその惨状を前に　私はただ呆然と佇むばかりです日ごろの温暖な気象と穏やかな土地柄に慣らされて自然に猜疑の目を向けたこともなかったけどこれが塩害というものなのかと完膚なきまでの自然の猛威を知りました 翌日からはくじけた気持ちをポィっと放り出して大事なお花畑の土を耕し気に入った苗を買い集め花壇の復旧に一生懸命です新しい花の苗たちがひそひそ話しています季節の植え替えらしいけど　今年はちょっとお早い出番みたいネって

ススキが消えた

９月も半ば日差しも真夏のとげとげしさがなく風もゆったりしてすっかり秋の風情を漂わせています先日中秋のお月見飾りをするためススキやおみなえしを採りにいつもの野原に出かけましたしかし　ススキがありません場所を２、３ヶ所変えて探しましたがどこにも自生していないのです仕方なく帰ろうとするとススキの穂が顔を覗かせた紙包みを持った初老の人に出会いました思わずそのススキ　どうなさったのですかと尋ねると十五夜さんをしようと思いましたがススキが見つからないのでねいま　花屋さんで買ってきましたと去年あたりまでは道端に群生し風に揺れていたのがたった１年ですっかり姿が見られなくなりました仕方なくカヤの葉と十五個のお団子で飾りましたがこれではお月さんの中のウサギもアレレ？と思うことでしょうね私の住む鎌倉市には古都保存法というのがありますが保存どころか　いまや開発ラッシュです山が崩され木が切り倒され　家が建ちいつの間にか野原に草花が姿を消し自然が壊されていくのを十五夜さんのススキに教えられました

朝

朝５時セミの合唱で目が覚めた朝焼けほんのり空には秋の雲庭の木々は小鳥達をいざない深く静やかに呼吸する飼い犬のあくびと彷徨い動く気配何もかもがのどかな一日の始まりさあァ～　今日も元気で！

富貴蘭

富貴蘭が咲いた庭木に吊るした富貴蘭の鉢からもやしのような白い根が幾筋も垂れ下がっていた植え替えの時にあまった半端な株枯れてもいいと放置していたが気がつくと可憐な白い花をつけていた蘭の花は手間がかかるというが本来は自然の中で生きる花その小さな花の生命力は私に勇気を与えてくれる思いがけない災害にも強く生きる人達の姿に花の命を重ねている

孫のようだった猫

数年前から年老いた野良猫がベランダに来るようになった野良にしては　気性がのんびりした人懐こい猫だったなき声もニャ～と言えず　内緒話でもするかのように微かなハスキーな声しかださない面白い茶色のトラ猫に　私達はチャーと名づけ可愛がった 毎日　ふら～と来て餌を食べては いつの間にかどこかに消えていく次第に慣れて　ベランダに居座る時間が長くなった夫が時々話しかけたり　なでてやるとゴロンとお腹を見せるようにもなった 外が寒くなると　部屋にまで入って来ては絨毯の上に寝転んでいたり体をさすれと頭を擦り付けてきたり冷蔵庫が開く音で食べ物を催促するようになりまるで飼い猫の振る舞いになってきた 窓の外で「ニャ～ン(帰ってきたよ～)」と鳴く声も私達を意識する鳴き声になった無視すると　ベランダの花鉢の上に乗って背伸びし部屋の中を覗くようになり　鉢を幾つもひっくり返して壊したこうなると　可愛さが増して来て　夫はチャーやチャーやと話し相手にしていた 「お前は本当は野良なんだよ、お前の家はここじゃないぞ」といいつつキャットフードにミルク　時には大好物のサーモンの切り身を歯がほとんどなく上手く食べられない老猫の口元に　チャー専用の箸で運んで食べさせていたお腹が空くと冷蔵庫の前に座りニャ～ニャ～と鳴いて催促　すっかり我が家の猫になってきた 私達が留守にすると必ず部屋の見える塀の上に座って待っているこんな生活に　猫も私達もいい家族関係になっていったある日　オス猫同士の喧嘩の末に喉の下に大きな痛々しい傷を作って戻ってきた 傷を消毒して気分が悪くなるくらい血膿を絞り出し化膿止めを塗り　抗生物質を飲ませ首に包帯を巻いて手当てしても　所詮は野良猫　閉じ込められるのを嫌がって出て行って　また喧嘩をしてくる始末 そんなチャーも歳には勝てないらしく縄張り争いの頂点から追い落とされたのか数日姿を見なくなった心配していると　近所の人が　チャーが足を引きずってやっと歩いていたと教えてくれた それから５日後夕飯を済ませ団欒していると外で何かがこすれるような音がした夫が気にして外に目を向けるが何もない誰もいない しばらくするとホントに微かに聞き慣れた猫の声　とっさにベランダの引き戸を開けると　そこに痩せ細ったチャーが・・・後ろ足を引きずるようにしてやっと部屋に入って来た姿に私達は愕然とした こんな姿で1メートル半もあるベランダに足を引きずり　前足だけでやっと登ってきたのだ体は泥と塵にまみれ目は血の混じった目やにだらけで声も微かにしか出ないし　また首にも怪我をしている重症のチャーの姿 何があったの？水や大好きなサーモンを与えても口にしないただ　ウロウロしては辛そうに横たわるだけ夫は　こんな傷で外に出たら今度こそオス猫共に殺されてしまうぞお前はここから出てはいけないと諭す 私の側でうずくまり夜を過ごしていたが野良の習性か　チャーは外に出たがり　ついに　明け方に出て行った　私達は　お別れに来たのかな　もう帰って来ないよ　きっと　死に場所見つけに行ったんだねといって哀しい気分で朝を迎えた 朝早くに庭を見ると私の花壇の横にチャーがうずくまっていた　まるで　もう動けない　助けてという風に見えて　私は思わず外に飛び出し　初めてチャーを抱きしめたそのまま部屋に連れ戻り体をなでてやると足を引きづり　フローリングの床に頭から崩れるように倒れこんだどうした　チャーしっかりしろと夫が叫ぶ 薄く開けた目はすでにうつろ鳴くこともなく足を突っ張り　口を大きく開けたと思ったら凄い形相になり黒緑の液体を口からドバァ～と吐き出した 汚物を処理しながらチャー苦しいね～もう頑張らなくていいんだよ～よく　ここまで帰ってきてくれたね～ありがとう私達夫婦の顔はもう涙でグチャグチャだった 野良猫は自分の死に場所を人に見せないというがチャーは　もう野良猫じゃなかったんです果物の入っていたバスケットに水色のバスタオルに包んだチャーを入れ白い花を添えて私はオイオイ泣きました 今　チャーは火葬して私の花壇に眠っています私達の生活に笑いをくれたチャー雨が静かに「チャー」と書いた墓標を濡らしています

ミルクの味

霧雨が降る景色の中ベランダに置いた柏葉あじさいの花房が白く群れて咲いていますこの乳白色にふと 幼い頃のミルクの話を思い出します 私が生まれて4ヶ月家族で父の実家の広島に旅行したそうですその汽車の中で赤ん坊の私にミルクを飲ませるのが同行した叔母の仕事でした 甘い物が全く手に入らなかった時代まだ少女だった叔母は哺乳瓶のミルクが飲みたくて飲みたくて・・・飲み頃の温度を確かめるついで私の口に入れる前にゴムの乳首を銜え思いっきり吸ったそうです その仄かな甘さその美味しかったミルクの味今でもはっきり覚えているといいます私の思い出のはずなのにもちろん私の記憶にはありません この季節になると柏葉あじさいの乳白色に記憶の外の仄かに甘い思い出がこだまのように胸の中に響きます

牡丹

庭を覆い尽くすように若葉が生い茂り初夏の息吹とともに　今年も牡丹が咲きました 父亡き後庭の手入れも　楽しませてくれた花々へのお礼肥えも怠り　今年は咲いてくれないかなと思っていました　 それなのに宝珠の形をした固い若緑の蕾が芽生えやがて細い紅色の筋が見え始めると心のつかえがとれたように何かホッとした気持ちが沸きました 大輪の牡丹がこぼれるように咲きその一片の花弁はまるでアインシュタインの舌のよう理数系にめっぽう強かった父をおふざけで「我が家のアインシュタイン」と呼んでいたことも懐かしく思い出されます　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　季節が巡ると忘れずに咲く花の命の不思議に人の命の儚さを重ね巡りゆく季節を飽かず眺めています　

母の背中

桜が散りはじめ足を置くのをためらうばかりに地面を覆う花筵美しい季節父の一周忌を迎えた慎ましい法会のひめやかに聞くお経を背に母の座る姿の小ささにハッとするほどの無常を覚えた母はもう92歳を越え立ち居振舞いも思うに任せないその苛立ちが募りときどき不機嫌になるそんな時思いのほか強い言葉で応えてしまいその言葉を追いかけるように心の中で詫びている

復興への願い

この度の東北関東大地震の悲惨さテレビや新聞を見るたびに胸が痛みます想像も及ばないほどの大災害に頼りない政府の歯に異物を挟んだような説明や何かを隠蔽しているようで却って不安を煽る報告言い回しや体裁だけを整えほとんど意味のないスピーチ本来　政府は一丸となって被災地と被災者に大至急救いの手を差し伸べる時なのに全ての閣僚や議員たちは一体何をしているのでしょう被災地から遠く離れた安全な場所でまるでドラマでも見るようにただ傍観しているだけではないかと疑いたくなります国民の多くが自分に何が出来るかを考えている時国を動かすべき人たちの姿が浮かんでこないのです災害現場では命懸けで復旧に取り組んでいる人々がいますご家族の方々の胸が張り裂けるような思いにただただ手を合わせ無事を祈るのみです今まさに日本が一番美しい季節です全ての被災者に一日も早く穏やかな日々が訪れる事を祈念します

春の雪

湘南地方に珍しく大雪が降りました 街灯の明かりの中流れ下るように雪が降りしきり木々も芝生も車もたちまち白一色におおわれました　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　夕方から明け方にかけての雪は豪雪地帯に比べたら　　　たかだか数センチの小雪　それでも嬉しさが湧き上がります銀世界の朝は早起きして手の冷たさに耐えながら雪うさぎと雪だるまを作りました　　　　　　　　　　　　　　　　　　一方水っぽく重たい春の雪は父が20年も前に植えた自慢のミモザを枝元からザックリと折ってしまいました掻き消すように私の大好きだったミモザの木が消えて　　　　　一夜にして庭の景色がすっかり変わりました 黄金色にたわわに咲くあのミモザはもう見られません心は今朝の雪のように重くちょっと悲しみがあふれますでも　これも自然のなせる業仕方がありません少々早いけど蕾のたくさんついたリースを作りましょう

僕は野良

僕の名前は「チビチャ」、野良の子猫です。父さんは、尻尾の長い茶色のトラ猫で「チャトラ」。母さんは、キジトラのブロークンテールで「ブロ」。僕は、父さんを小型にしたみたいに似ているそうです。父さんは大人しい性格でみんなに好かれます。優しい老夫婦のお宅に出入りするようになり、父さんは、今ではすっかり飼い猫のように可愛がられています。２ヶ月前まで、僕と兄弟猫のチビクロは、そのお宅に度々遊びに行って、ミルクを頂いたり、松ぼっくりを紐で吊るした玩具で老夫婦に遊んでもらいました。でも寝る時はいつも母さんの側です。母さんは、僕たち兄弟をいつまでも側に置き可愛がってくれました。その為、母さんを狙う大きく真っ黒なオス猫は、僕ら兄弟が邪魔で仕方がありません。母さんを守るつもりで立ち向かった僕は、後ろ足を咬まれひどく傷つけられ、尻尾は食い千切られ、今にも殺されそうでした。父さん譲りの自慢の尻尾は無残に短くなってしまいました。傷ついた後ろ足を引き摺り３本足で歩くのは大変です。数歩進むだけで疲れてしまいます。一時は食べ物を探しに行く元気もなく、草むらや物陰にじっと蹲ったままでした。あんな怖い思いはもう真っ平です。僕はすっかり臆病になって、チビクロの陰にかくれるようにして毎日を過ごしていました。チビクロはいつも僕を励ましてくれます。「いっしょに、ミルクをくれるあの家に行こうよ」と誘ってくれました。チビクロは安全を確かめ、僕を呼びます。僕は、チビクロの後についてピョコピョコ進みます。そのお陰で、ある日、僕の大怪我が老夫婦の目に止まりました。僕がベランダに跳び上がれないと分かると、この家のお婆さんはミルクとキャットフードをベランダの下に置いてくれました。でも、それを狙って見知らぬ野良猫が来ます。そうするとお婆さんがその猫を追い払って、僕が安心して食事ができるように見張ってくれました。この老夫婦はとても優しく、家庭の温もりなんか知るはずもない野良猫の父さんが、このお宅に毎日遊びに行く訳が分かりました。チビクロは、僕がご馳走を食べ終わるまで側にいてくれます。そして、頑張って早くベランダに上がれるようにと僕を励まします。でも僕は、なかなかベランダに上がれません。今までなら、どこだって軽々と跳び乗れたのに。後足を痛めているので、ジャンプする時に力が入らず、ベランダまで手が届かないのです。そんな僕を見て、チビクロが、お婆さんが丹精している植木鉢を踏み台にすれば良いと、お手本を示してくれました。それでも僕は、またずり落ちるんじゃないかと、なかなか勇気が出ません。ベランダでは、「チビチャを励まして連れておいで！」と、チビクロがお婆さんに話しかけられているのが聞こえます。傷を受けてからもう1週間以上が過ぎました。寒さはなかなか緩みません。僕はベランダ下に置いてくれる餌で何とかしのいでいますが、やっぱりチビクロと一緒にベランダで老夫婦の優しい声を聞きながらご飯を食べたいと思います。今日は節分という日だそうです。日差しがちょっと温かくなった気がします。僕は決心しました。今日こそはベランダに上がれるように頑張ろうと！チビクロが、さっきからしきりに、「チビチャ、跳べ！跳ぶんだ!」と声を掛けてくれます。僕はだんだん勇気がわいてきました。まず、紫色のお花の咲いている植木鉢にジャンプしました。上手くいきました。でも、僕の胸はドキドキしています。次はいよいよベランダの縁までの難しいジャンプです。ホントに出来るだろうか？と思っていると、チビクロが上から顔を出して「あと少しだよ、頑張れ！」と声を掛けてくれます。僕は後ろ足に精一杯の力を込めてジャンプしました。ア～、登れた～。登れました～！チビクロが嬉しそうに僕に擦り寄って、顔を舐めてくれました。でもあの老夫婦、今日はいるのかしら？ミルクの入いった器に近づき、しばらく様子を見ていましたが、誰もいないようです。老夫婦の優しい声を聞けなかったのは残念だけど、ベランダ下で飲むミルクよりずっと美味しい味がしました。それに、僕はいま、ちょっと誇らしい気持ちです。

立春大吉

お正月に小学2年生の男の子と2歳半の女の子の二人の孫が来た この女の子もしかしたらゴム鞠で出来ているのではと思うほどあっちにぶつかり　こっちにぶつかり元気よく活発だ 近くの公園に連れ出した危ない！っと思わず手をさし伸べてもその手を振り払いまるでペンギンのように弾むように歩く よくまァ転ばないものだとハラハラして見ていると手を繋がず一人で歩くことが嬉しいのか振り返りふり返りケラケラとよく笑う 自分の背丈とほとんど変わらない公園の遊具にもがむしゃらによじ登りまたがって出来たぁ～と得意満面だ 上の男の子は　逆に大人しく優しく物静かいっそ　反対になればと思ったり兄妹なのにその違いに驚くばかり しかし幼な子の無垢な笑顔ってなんと清々しいのだろう大人だけの寡黙なお正月に立春大吉のひと時がやって来た

今年も1年ありがとうございました

今年も　あと数時間で終わります振りかえれば　 まだ寒い如月の或る日母の入院　そして退院　その矢先桜の季節に　今度は父の入院そして他界と・・・高齢の両親の傍らであたふたと一年を過ごしました 心せわしく落ち着く暇もなく憂いが私を取り込めることが多い月日でしたが　皆様に元気付けられた事もしばしば今　無事にこの年を終える事に幸せを感じています 私の拙いブログにお越しいただきお書き込みくださった皆様に感謝と共に新年が良き年になりますようお祈り申し上げます

消える里山

初冬の冷たい風が吹きだした幼い頃から慣れ親しんだ里山の宅地開発が始まった 春には梅の香に満ち夏にはキウイ棚の白い花が咲き秋にはススキが風に靡き冬の雪景色は墨絵のようだった 地主さんの相続税対策とか広い緑地に野鳥の声は消え大型のダンプやショベルカーの音が響く 先日の豪雨では草木を薙ぎ払った傾斜地に雨水が恐ろしいほどに奔流し　　　我が家の庭や床下を大量の土砂を含んだ泥水が駆け抜けた 犬の散歩道にはトラツグミの死骸緑を奪われ帰るべき巣を失ったのか人間のエゴを鳥に詫びながら庭の土に葬った 自然破壊がそこに住む小動物や住み馴染んだ人の心にどんなに理不尽な影響を与えるか行政に抗議しても暖簾に腕押し納得できる対応はついに得られない 里山の美しさが一日一日無機質な風景に変わっていく守る手立てもない心が痛い

桜のコラージュ

叔母の家に行くには川沿いの桜並木を自転車で走りますすっかり紅葉した桜の木赤く黄色く風に舞う落ち葉はまるで生き物のよう思わず自転車を降りて落ち葉を拾いました美しく紅葉した落ち葉には桜の香りが残っています桜の落ち葉で焚き火をするととても良い匂いがします桜は落ち葉になってもまだ人を楽しませてくれるのですね美しく色づいた落ち葉を自転車の籠に入れて走るとなぜか嬉しくなったのは何かが作れそうという予感でしょうかこのまま朽ちてしまうのは勿体無いさっそく桜のコラージュを作ってみましたまるで南国に咲く花のようです桜って落ち葉になっても美しくあろうとしているのですね

今年のリース

寒さと共に霜月の冷雨が降る日例年どおりクリスマスリースを作りましたお友達用にはいつものように松ボックリや枯れた木の実などを賑やかに飾りましたが自宅用には花好きだった父を偲び柏葉あじさいの楚々としたドライフラワーを用いましたそれは　小さな花が両の掌にあふれるばかりに咲き重たげな花房でしたが季節を経て私の部屋でドライフラワーになっていきました生花の頃の白くたわわな花房のあの見事さはありませんがいま　新しい形になって壁を飾っています強く触れたら儚く壊れそうですが父の面影を湛えて存在感のあるリースができました

影絵遊び

今年一番の寒い朝凛と澄んだ空気の中晩秋の朝日が輝いています振り返るとベランダの片隅の壁に描かれた絵のように手すりの桟や鉢植えの花の影がくっきり浮かんでいますそれは昔障子に写して遊んだ影絵を思い出させます手首を交差させ指を組み合わせたりして動物の姿を作る光と影の造形の不思議まだ誰も起きて来ない朝のひと時　幼い頃の遊びの記憶をたどり鳥や獣の形を壁に映し思いもかけない至福のひと時を過ごしました今朝私のベランダ花壇は鳥やウサギや狐たちの楽しい遊び場です

秋の日に

黄の毛氈を敷き詰めたように金木犀の落花が地面を覆って秋もたけなわつい数日前までの激しい夏日が何だか幻のようですあの猛暑のお陰でしょうか　今年は例年になく次から次に　東洋蘭が咲き続けていますうす緑色した可憐な花の風雅で爽やかな香り　　　　　なぜか心が優しくなります　　　　　　　 この蘭は父が丹精していたもの花が咲くとご近所の方にどうぞお持ちくださいと切って差し上げていた父余りにも慌しく煩雑に日々を送る私に少しはゆっくり過ごしなさいと蘭の花に託して　天国の父が諭しているのかも知れません

涼を求め

今年の猛暑には外出も憚られました家の中で色々な工夫をして時を過ごしましたグラスに花を浮かべたり氷柱花を作って目で涼を求めたり・・・グラスの氷に閉じ込められた花の光や角度による多彩な姿その美しさの意外性それは　幼い頃の私の胸を躍らせた万華鏡に似ています酷暑のお陰で普段は気づかない遊びを想いつきひととき心も爽やかになりましたデジタルの時代にたまにはアナログの遊びも楽しいものですね

露草の青

ひんやりとした早朝の光を吸い込み露草の花の青色が清々しい気分です昔からこの花の色素を使って染物の下絵描きにしたと呟くように語る亡き祖母に教わりながら縫い上げた浴衣おぼろげにその柄が思い出されますはるかに立秋を過ぎたとはいえ日中はまだまだ猛暑の連続ですふっと秋風の立つ黄昏夕涼みに青い花柄の浴衣を着て遠い昔をふり返り幼い頃の思い出を辿るひと時は夏の疲れを忘れさせてくれるかも知れません

戦後65年のドラマ

戦後65年目の8月15日今年もテレビには　終戦記念日特集のドラマが流れます その中でも倉本聡書き下ろしのドラマは英霊からみた現代がテーマでした 夫を戦争に送り出した後戦死したと知りながらずっと思い続け待ち続ける妻本当の幸せとは何か本当の平和とは何か　英霊は問う俺たちの死は日本を日本人の心を本当に　　いや　少しでも豊かにしただろうか 利己的な現代人の醜さに打ちひしがれ彼らが死んだ海の底へ向かってうつむいて去る英霊たち　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ドラマの始まる頃は寝転んで観ていた私が　　　　　　　思わず正座して真剣に見入っていました 何故だろう正座して観たのはどうしてだろう 立秋がすぎてもなお熱帯夜の続く夜半　今年65歳の私は　いましみじみと考えています

夏空

> 梅雨明けの日快晴の空のもと数年前から続けているアクセスディンギー(小型ヨット)に乗りました 久しぶりの海は夏の色舟影が波間に揺れ心地よい南風がカラフルな帆を膨らませます 様々な出来事が重なって　しばらくセーリングを休んでいた不安は重いコートを脱ぎ捨てるように次第に軽やかに心が晴れてゆきます 突き抜けるように青い夏空に「もう悲しまなくてもいいんだよ」と　言われたような気がして　父の他界にまつわるあの哀しさや寂しさを波間に散らすように全てを忘れて帆走しました　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　父も大好きだった海やっぱり海はいいなァ～！

走り抜けた日々

4月20日　父が亡くなりました約1ヶ月の入院生活でした危機を脱し快復に向かっていた矢先のこと驚きと悲しみに動揺しましたせめてもの慰めはいまわの時を見守って上げられたことです4月20日　それは奇しくも私の誕生日私が生まれたその時一番最初に私を抱いてくれた父いま　徐々に血色を失っていく父の顔を両手で包み抱いていると後から後から涙が溢れてきましたしかし　悲しんでばかりもいられません腰痛で動けない母に代わり諸事を取り仕切らなくてはなりません追い立てられるように駆けめぐり今日　四十九日の法要を済ませましたホッとしたような虚しいような避けては通れない人生の日陰の部分を一息に走り抜けたような日々でした

今年の桜

あっと言う間に群がるように咲いた桜が惜しげもなくもう散り始めています いま　父は窓から見える桜も水に映る桜も美しい並木の桜も見ることはできません 病院のベッドに臥した父の桜の根のような無骨な手をさすりながら散り急ぐ桜と父の命を重ねています 毎年この季節に訪れる場所があります　 今朝はキラキラと水面に朝日が輝き池に浮かぶ花びらの薄桃色の花筏がそよ風に吹かれる風情を眺めてきました 快復して　　　もし見られる様になったら・・・その時の為に写真と動画をたくさん撮ってきました　

鶯の声

今朝はチィチョチィチョホーケキョの声で起きましたおや～　あれは若い鶯の声 お彼岸が過ぎても　なたね梅雨か花冷えの日々今年はなかなか温かくなりません そんな陽気でもいつもの小鳥達の声が賑わい春の花たちが競うように咲き出しました　　　　　　 鶯はまだ鳴き方が下手ですでも　精一杯鳴いている姿を想うと励まして上げたいような愛しさを覚えます は～るよこい　は～やくこい　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今はまだ幼子が唄うように　囀り唄っているのですね ふんわりと暖かな春の日差しと微風に包まれて素敵な鶯の声が聴こえてくる日を　待ち焦がれているこの頃です　　　

ミモザのリース

いま　庭にミモザが咲いていますやわらかな春の陽射しを浴び　ゆるやかな風に揺れ小さな鮮黄の花はまるで宝石の群れのようです ところが先日の春の嵐は翼を広げるように伸びていた枝を折り花房は惨めに垂れ下がってしまいました このまま枯らしてしまうのは惜しいとヨーロッパ映画の一齣を想い出しミモザの花房を集めリースを作りました 黄色いリース　その放射する精気は心の片隅の薄暗がりを照らし憂鬱を晴朗に替え慰めと励ましと豊かな情愛を与えてくれるようです 私のお部屋にはいくつものミモザのリース太陽のように明るさと元気を振り撒いています

雛に想う

春一番が吹いて季節が動き出し今年も　お雛様を飾りました掌に乗るほど小さなお雛さまは姿も木目込み衣装も変わりません母から教わった季節の行事の数々それは　私の心の財産です先日の深夜母が胸の苦痛を訴えて入院しました大動脈弁が上手く働いていないそうです数年前に心臓の冠動脈瘤の手術をしている母はもう手術はしたくないといいます母は90歳そんな母にお雛様を重ねふと　来年は飾れるのかしらと胸が詰まります

或る日の父

やっと春めいてきた昨日父の通うデイケアセンターで家族の人と過ごす日という催しがあり行ってきました 明るく若いスタッフさんたちが色々な工夫をしてお年寄りを楽しませてくれます 手指体操や簡単なゲームをする父にはなんだか生気はありません ちょっとすねた幼稚園児のようにいやいや参加しているようです ところが　計算ドリルになると俄然　溌剌とはりきりました 昔はエンジニアの父得意分野の数学能力はまだ衰えていないのです 十数人の中で一番先に出来て得意顔の父はチラッと私を見ました私は指でＯＫサインを出し心の中で拍手を送りました 帰り際にお父さん計算速かったねェと言うとあんなもん簡単だ小学生でも出来るといいました 今朝　起きてきた父「あ　昨日はデイの日だったな　行くの忘れた！」　と・・・最近は嬉しかったりがっかりしたり春のお天気のような毎日です

スイトピー

いつも行く早朝の市場でスイトピーの花を見つけましたまだ冷たい空気の中で繊細な花びらと柔らかな色合いが辺りを温かく感じさせます思わず数本を手に取り顔を近づけると春の匂いが仄かにしていますこの花を最近　外出もままならない母に見せてあげたくなりました今　花瓶にいっぱいのスイトピー窓辺で咲き競っています

湘南に雪

如月になった日ここ湘南地方にも雪が降りました嬉しくて早速こんな可愛い雪遊びしました翌日には春の兆しのお日様に溶けてしまいました