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今日の上海は どんよりと曇った日曜日だが
昨日は 暑い一日で 歩くだけで汗が出る この汗ばむ季節になると バイクに無性に乗りたくなる 思えば バイク(中型)の免許を取ったのは 遅ればせにで、40歳の時 学生時代もツーリングで 北海道にと 夢見ていたが とにかく お金は 楽器代やLIVE代と音楽と 酒代に廻し バイクにまで手が届かず そのまま やり過ごしてきたが 40歳になる頃、当事休日よく一緒に過ごした スポーツ少年団のお父さん友達やら 一部 ママさんたちも 子育てに 一段落して バイクの免許を取りだし それに 刺激を受けて おいらも 40歳の時の GW休みを使い 地元の教習所に通い 一気に取った 男子なら普通 中学生から高校生くらいにまず バイクに興味を持つ おいら達の 高校の頃は バイク イコール 不良 のような ところもあったが おいらも オフロードバイクには 興味があった 確か 高校生の頃 おいらの家に 中学の時の地元の同級生が 何人か遊びに来て ダベッていた その頃 おいらの家には 親父がどこかで もらってきた スーパーカブ という おっさんバイクがあった おいらたちの 中学の同級生は みな素朴な田舎者で おぼこい連中が多く バイクに興味はあっても 隠れて乗ったりするほどのことはなく バイクの乗り方も知らない なんて奴もいた みんなで スーパーカブに またがり 遊んでいて そのうち エンジンをかけたりしていたが 道で 運転して近所の人に見つかると やっかいなので 運転まではしなかった 同級生の中で 「なーさ」 と 皆から呼ばれる男がいた 当時 「なーさ」は実家で牛を飼っていて 親父さん達は 搾乳をしていた 「なーさ」は 持久走が早くて 背が高く細くて アベベとも呼ばれていた 色黒の 気の優しい 男で 皆からも慕われていた バイクいじりにも飽きて 空き地で 野球でも、やろうということになり 優しい 「なーさ」は エンジンがかかったままの スーパーカブのハンドルを持って バイクを歩いて引いて 片付けてくれようとした時だ バイクの事を 全然 知らない 「なーさ」は 歩いて引いていた バイクのハンドルの 右手のスロットルを 何かの拍子で 上にしゃくったため バイクは アクセルオンの状態になり ブゥブゥーン と 動き出す どうしていいか わからない 「なーさ」は また 右手を よけい ふかしてしまう 手を離せば いいものを パニくった 「なーさ」は けして手を ハンドルから離そうとせず 両手でバイクのハンドルは 持ったままで 立ったまま アクセルをふかし バイクに引きずられる格好になり 両手でバイクを持って 前のめりに走るというか 引きずられる走る様は 今まで見たこともない 滑稽な光景で 右手を離すか しゃくりあげるのをやめれば バイクが止まるのも わからぬまま また ふかし 制御不能の 壊れたヘリコプターにように そのまま バイクに引きずられるように 道の脇の 土手に向かい 草をかきわけ その先の どぶに 突っ込んで いったのである おいらたちは 自らバイクに引きずられていく 「なーさ」の姿が 可笑しくて 可笑しくて 腹がよじれるほど 笑い転げた 最後 どぶに突っ込み ようやく バイクが止まったとき 振り向きざまに 「俺は バイクは 合わん」 と 吐き捨てた 「なーさ」に みんなで 「なーさ」は やっぱ 牛に乗るしかないぞと また 笑ったのだ あの頃 アベベと呼ばれ ガリガリに 細かった 「なーさ」は 今 100kgの体で 牛でなく 家(うち)を 売る 仕事をしている お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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