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鮒田鯉太郎

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神様の計らいで 彼はいいことを知った
過去は過ぎ去りもう無い 未来きたらずまだ無い
だから今が最高と 俺らころがっていこうぜ
だけど今が最高と 誰が本当に言えるの?
(大槻ケンヂ『パティー・サワディー』より)

そうだ。喜びに見えるものは悲しみで、
愛に見えるものは実は憎しみなのかもしれない。
しかしこの宇宙は闇ではない。
逆に言えば、私たちが孤独や苦しみと認識しているものは、
本当は、あたたかな、あたたかな午後の陽射しであるのかも
しれないのだ。
猫かと思ってよく見りゃパン!
しかし1斤、まだ、まだ1斤もあるじゃないか。
(大槻ケンヂ『ケテルビー』より)

死んだのさ
炎と星に包まれて
涙はさぁ
地獄へ 落ちていく 雨のように

あの頃 僕らはサーカスにいた
愛したね
おたがいね
みんな幸せになれると思ったね
でも死に行くね
だから唄えよ お前は
サンフランシスコ10イヤーズ・アフター
(大槻ケンヂ『サンフランシスコ10イヤーズ・アフター』より)

たった一つの輝きを あんたが失くしたとしよう でもね
コトコト歩き出すがよい コトコト コトコト いい音だな
何もなくなりゃしないのさ かたちが変わっていくだけさ
ワインライダー・フォーエバー
(大槻ケンヂ『ワインライダー・フォーエバー』より)

愛するものが死んだ時には、
自殺しなけあなりません。
それでも
なほもながらふことともなったら
喜び過ぎず悲しみ過ぎず、
テムポ正しく、握手をしませう。
(大槻ケンヂ『リルカの葬列』より)
(中原中也『春日狂想』からの抜粋)

お前の前に細い
しかし、しっかりとした道がある
俺が照らすからお前が行け
サーチライトは月の光りと共に
タイトロープを照らす!
もしも、お前が落ちてくたばったって
ずっと照らし続けてやるよ
だから行け さっさと行け
なんとかなる なんとかなる
なんとかなる なんとかなるからさ
いいところへ行けるぜ
風鈴を鳴らして 待っていてくれよ
僕も後から行くよ
いつまでたっても 僕が来なかったら
君は君で あなたの好きなように
どうか楽しくやっていてください
どうぞ幸福にやっていてください
僕の事は忘れてあげてくださいね
(大槻ケンヂ『サーチライト』より)

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2008.11.26
XML
カテゴリ:なおちゃん
或る夜、夢をみた。
私の初恋の女性の夢を。


私は小六の夏休みに、今住んでいる市に引っ越してきた。
小学校は小六の二学期から、転入した。

その二学期の初日。
今でも覚えている。
先生の指示で、クラスのみんなが私に対して
一人一人自己紹介をしていったのだ。
今でも覚えている。
彼女は一番前の席だった。
そして、自己紹介が彼女の番になったとき。

私は彼女を好きになっていた。

あっという間に小学校を卒業し、
彼女と同じ中学校へ進学した。

青春時代とは、青い春の時代と書く。
しかし、私のこの時代は爽やかな青ではなかった。
どす黒い暗黒であった。
私の忌まわしき暗黒時代は、ここから始まった。

残念ながら、彼女とは一度も同じクラスになれなかった。
彼女はおろか、同じクラスの女子とも
ほとんど会話が出来ず、私の中学校生活は終わった。

そして、高校進学。
私は四方八方に手を廻し、彼女の進学する高校を調べ上げた。
中学校の先生は、違う高校を薦めてくれたのだが、
私は彼女が進学する高校を受験すると、頑として譲らなかった。

そこまでして同じ高校に入ったのに、
またしても、一度も同じクラスになることはなかった。
今にして考えると、神の悪意を感じることを禁じえない。
彼女を含めた全女子と会話を出来ずに
私の高校生活は幕を閉じた。

高校卒業後、彼女は就職したと記憶している。

一方、暗黒時代を経てすっかりダメ人間と化した私は、
問題を先送りにするため、大学受験に挑んだ。
ほとんど勉強なんてしていなかったので、
当然の如く、受験した全ての大学に落ちた。
私は、浪人生活に入った。

翌年、或る大学に入り、バカな友達が出来るまで、
私の暗黒時代は続いた。

…という、一目惚れで、100%片思いで、
しかも会話も出来なかったという悲惨な初恋なのであった。

私は、かけがえのない青春時代を、ブラックホールの闇の中で
過ごしてしまった。
残ったものは、ガンプラだけだった。

彼女は、今、どこで、何をしているのだろう。
男勝りで気の強い、でも顔立ちがとても美しい女の子だった。
幸せでいてくれるといいなぁと、心から思う。


さて、夢の話をしよう。

友達とみんなでお祭りに行く途中の夢だった。
いろいろな時代での私の友達がMIX状態で出演していた。
彼女も居た。

お祭り会場に向かいながらも、何故かみんな好き勝手に
あっちに行ったりこっちに寄ったりするのだ。

そうこうしてたら、浅草寺の門のようなところで、
偶然、私と彼女は二人きりになった。
私はこの機を逃してやるものかと、彼女の顔に自分の顔を近づけて
ボソッとひと言。

「俺、なおちゃんのことが好きだ」

学生時代にリアルで言えよ~~~~~!!
そうすればそうすれば私の暗黒時代が、もしかしたら…!

…でも、とてもじゃないけど言えなかったよな。
なんの取柄もないボンクラだったもんな。


大学に入ったものの、毎日パチンコばかりしていた。
就職したけど、仕事の要領がとても悪くて、毎日苦しんでいる。
苦しいから、常に現実逃避をして、妄想ばかりしている。
私は、これからもダメ人間として、ダメ人間ロードを
歩いていくのだろうか?
出来るなら、誰か助けて。誰か私をここから助けて。

そんな救助信号を発しながら、会社に通っている。
日がな一日、パソコンに向かって、黙々と作業している。
ちょっと寂しくなったのかもしれない。
だから、彼女の夢を見たのだろう。
だって彼女は、私にとって孤独の象徴だから。

パソコン

「気がつけばまた独り夜の空を見つめてる
 少しずつ消えて行く Our Memories
 傷つくだけ傷ついて解ったはずの答えを
 どうしてまだ問いかけてる」
        (X JAPAN/The Last Song)







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Last updated  2008.11.26 16:59:41
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