昔むかし
母に連れられて
お墓参りに行く途中
土手を徒歩で進む路
後日
土手のイメージでしたが
久方ぶりの従姉妹との再会で
母方の先祖代々のお墓までの路は
水路沿いではあるモノの
平地だったことが判明
妹は母と手を繋ぎ
私は、
その2人の先を行ったり
道草を食って
---ホントに道草を摘んで---
遅れたりしながら
歩いて行く・・・
追い越して
赤い綺麗な花に手を伸ばした
その途端
「ダメ！」
と
母の声
「それはノンノン様の花火だから、盗ってはダメ！」
それから
何十年も経って
彼岸花には
毒があること
アルカロイドの一種でリコリンという毒性物質であること
それを野ねずみやもぐらが嫌がるので
田畑やお墓の周囲に植えられたこと
手折って
汁が肌につけば
かぶれること
などなど
知った
私
我が母が
ソレを
幼い我が子に
即座に
伝える方法が
『仏様の花火』
と
来たもんだ！
私には
貴女のような
センスの良い戒め言葉
鶴の一声
未だ
ありません
貴女が亡くなった後
学校の作文コンクールに
その思い出を綴ったもので
入賞しました
今年
私
貴女が逝った歳に追いつきました
