|
カテゴリ:etc
先日植木等さんが亡くなられて、やっぱりというかなんというか、一抹のさみしさを感じた。
コミカルながら風刺の効いた歌の数々や、バラエティ番組の金字塔「シャボン玉ホリディ」などで魅せた軽やかで洗練されたコメディアンとしての姿(本人的にはまったくマジメな方で、軽薄なキャラ作りには苦労したそうな)、そういやドラマ「とんぼ」では長渕剛と共演したんだよなぁ。 あぁ、また昭和の時代が一歩も二歩も遠ざかった気がする。ともあれ、謹んで合掌。 で、訃報に対し芸能人の方々がコメントを寄せていて、私が注目したのはドリフの面々のそれ。まぁどこかの新聞にも書かれていたように、ドリフってクレイジーキャッツの後輩、弟分だしなぁ。 ってなことで、ここからが本題。 ドリフと言えば「8時だヨ!全員集合」となるわけだけど、この番組がもたらした事象のひとつに、打倒ドリフ!って位置づけで数々の裏番組が登場したことも挙げられるだろう。 あれほどの怪物番組だった「全員集合」に対抗するんだから、作る側もかなりリキが入るというもので、たとえばフジテレビの「欽ちゃんのドンとやってみよう」(欽ドン)や「おれたちひょうきん族」なんかはその筆頭だね。 ひょうきん族にはそれほど心を奪われなかったが、欽ドンにはちょっとハマったな。その前身のラジオ番組「欽ちゃんのドンといってみよう」が好きだった、ってのも大きい理由だが、前川清の「コント54号」(ってか、“母と子の会話”)もおもしろかったし、「レコード大作戦」は、ありゃ鶴光のオールナイトニッポンの人気コーナー「そのとき君は」のパクリじゃん、なんて思いながらも、香坂みゆきのかわいさについつい夢中になったり。あ、初期の頃よくエンディングでかかってた三波春夫の「ニッコリ音頭」は、今でも歌えるぞ。♪日本国中ニッコリ音頭でシャシャンとね~、あっねぇ春ちゃん、あっねぇ欽ちゃん♪ そして、打倒!全員集合として製作されたアニメ、特撮番組ってのもある。 「デビルマン」「キューティー・ハニー」「ミクロイドS」「人造人間キカイダー」(&キカイダー01)…ミクロイドはともかく、今でもネームバリューたっぷりなこれらの作品、他の同ジャンルのものに比べて少々アダルトチックなものばかりだね。 しかしなぁ、全員集合とデビルマンのどちらを観るか、当時の子供たちからすれば究極の選択だね。まぁ静岡ではさすがローカル局、これらの作品ってみ~んな夕方5時から5時半に放送されていたため、ドリフもキカイダーもハニーもミクロの三勇士もバッティングすることなく楽しめたけど。あ、でもキカイダー01はあの当時放送されなかったんだよな。これまた、さすがローカルだ…。 と、今ふと思ったけど、いくら夏休みとはいえ “夏休み子供スペシャル”とか銘打って昼間っからハニーっての、なんかスゴくない? で、これらの力作や名作、元はといえば、先にも挙げた打倒ドリフ、「~全員集合」に奪われた子供たちを取り戻せ!的な企画から生まれたもの。 ということは、逆に言うと全員集合が無かりせば、これらの作品も生まれなかった…ってことになる。 そうか、キカイダーの生みの親は光明寺博士でも石ノ森章太郎でもなく、ドリフだったのか!同音異語で、ハニーちゃんの生みの親は如月博士ではなく、ドリフ…オエッ(笑) あの魅力的なハニーソングもハニーフラッシュも、ドリフの存在があってのものか…。 もちろん、企画の良し悪しばかりでなく、石ノ森・永井豪(&ミクロイドは手塚先生)のすばらしいデザイン、イマジネーション抜きには、あれらの作品の魅力は語れないんだけどね。 それはともかく、ドリフが日本の文化に与えた影響って、大きいなぁ。もっと言えば、そのドリフがヒットする土壌をつくったのが、彼らの先輩であるクレイジーキャッツ、なんだよなぁ。 その中でも一番人気だった植木さん、あぁ、改めて合掌…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[etc] カテゴリの最新記事
|