2006/06/15(木)16:47
アゴがはずれた!
ようやく義歯を入れてもらう日が来たが、どうも神経の興奮が収まらない。
結局、神経を取ることになった。
麻酔の注射が目の前ににょっきっと出てきた。
「はい、チクンとしますよ」
歯科衛生士さんが声を掛ける。
これって、緊張するなあ。
いっこうに痛みが取れないみたい。
「はい、起こしますよ。うがいしてください」
「あれー、沁みますけど」
「沁みますか。様子見ながらやってみましょう」
女先生が言いながら、
「はい、口を開けてください」
ガリガリ始まった。
「水をかけますよ。我慢できなかったら、合図してください」
いちおう我慢する。
だんだん沁みてくるのが激しくなるような・・・。
目をつぶっていると、音と併せて、映画の拷問シーンが浮かぶ。
(たすけてくれー、何でも言うから・・・)という心境になってきた。
思わず頭をずらせようとするが、よく出来たもので、シートが邪魔して逃げられない。
手と顔のゆがみでSOSを発信。
「どうも、神経過敏になっていて、麻酔が効きにくいので、もう少し広範囲に効く麻酔を打ちましょう」
(もう、どうにでもしてくれ。ハヨ痛いのを取って頂戴)
やっと、麻酔が効いた。
今までの痛みがウソみたい。
先生がやりやすいように、大口を開けて30分ほど経ったころ、
うん?ヤバイ。これはヤバイ。
アゴの筋肉が硬直し始めた。
案の定、口が閉まらなくなった。
「はい、ちょっとうがいしてもいいですよ」
「クヒガヒマリマヘン。アゴはずれたみ・・・」
女先生も、衛生士さんもビックリ。
しかし、さすがドクター。
一生懸命、アゴを動かして直してくれようとする。
「イテテテ、ビフンデナホシマ・」
アゴの筋肉が硬くなって伸びきっている感じがする。
やさしくもんでやりながら、左右にゆっくり動かしたら、ハマッタ!!
どうやら、アゴの蝶番がだいぶがたついてきている様だ。
以前にも同じ経験をしたので、多分治せるとは思ったが、
一瞬このままだったらどうしよう。
口をあんぐり開けて、「ウワワワ」じゃ、外にも出られないよ。
そういや、口をあんぐり開けたおもちゃマスクを誰かしてたなあ。
なんて、緊張感のない、しょうもないことを考えてしまったが、
お二方は、心から安堵した様子で、以後の治療では
ちょっと触っては、
「はい、楽にしてください。開けられる範囲で治療しますから無理しないで」
えらくやさしく慎重な作業となった。
アゴ、下唇、しびれが残っている。
「もし、明日になっても、しびれが取れてなかったら、必ず電話してくださいね」
親切なような、ドッキとするような怖い話。
夕方4時過ぎ、ようやく麻酔が消えた。
安心したとたん「お腹すいたー」