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スーパームーン、とマスコミでよく騒がれますが、
天文ファンの多くは、それほど騒ぎませんよね(^^ゞ それどころか、一部の天文関係者は、眉をひそめることも多いですよね。 何故なんでしょうね~~~ 実は、スーパームーンって何?ということに答えられる人はいないんです。 なぜなら、どういう月をスーパームーンと呼ぶか、ということが 決まっていないからなんですね。 たとえば、平均距離38万kmの月ですが、 37万kmより近かったら、なのか、 一番近い時間が満月から何時間ずれたらもうスーパームーンと呼ばないのか、 そういった定義が全くされていない言葉なんですね。 それに、私自身が一番気になったのは、 ○○年ぶりの大接近、とかいう、いかにもレアものっぽい言い方です。 だって、地球の自転によって、月との距離は6400kmも変わるんですから~~ スーパームーン当日の月と前日の月の大きさ posted by (C)ホシミスト_3013 わずか1日でこれほど大きさが違う、と勘違いしないでくださいね。 どちらかと言うと、わずか6時間でこんなに違う、に近いのです。 地平線近くに見える月は、南中時刻に見る月より、 地球の半径分遠ざかって見えています。 しかも、底辺が6400km高さが36万kmの直角三角形の斜辺 の距離になっているので、 更に60kmほど離れています。 同じスーパームーンでも、見る時刻によって 大きさは結構変わるんですよ~~ 地球の周りを公転する月の軌道は、まん丸ではなく、楕円なんですよね。 なので、月は地球に近づいたり遠ざかったりしています。 今回のように、近い地点に近いところで満月になることを スーパームーンと呼んでいますが どれくらい近ければそう呼ぶか、は決まっていないわけです。 地球は地球で太陽の周りを公転していますし、 月に太陽の光がどのように当たって見えるか、も 少しずつずれていきます。 逆に満月が遠地点に来ることだってあるわけです。 さて、そこで、知っておいていただきたいのが、 スーパームーンの時によくいわれる月までの距離、の意味です。 実は月までの距離は、見ている人から、月の見える表面までの距離 ではないんですね~~~! 地心距離と言って、地球の中心と月の中心の距離のことをさすわけです。 つまり、月が南中(真南に来る時)している時は、地心距離よりも6400km 月に近づいていることになるんです。 6400kmというのは地球の半径ですね。 たとえば南中時刻と、地平線に近い18時頃に満月を見るのでは 6500kmほど距離が変わってくるんですね。 たとえば12時に撮影した満月と比べると、18時に撮影した満月は 6500km離れて撮影したことになるわけです。 たとえば、今回の満月は22時頃だったわけですが、 2時間違うと、地球上の観測者の目線は、860kmを後ろにあるわけです。 なので何十年前の月より100km近い、とか言う比較は無意味なんですね。 あ~~もう、めんどくさい、月が近いんだからい~~じゃねぇか! そうおっしゃりたいですか?? 実は私もまったく同感です。 とにかく普段より満月が大きく見えるわけですから そんなことでも、月を見上げてみるかぁ!という気分になる方が増える方が 良いに決まっています。 ただ、前回の接近より何100km近い、とか言うことは単純に言えないので どれくらい大きいか、というのは、単純じゃない、ということと、 何故天文ファンが、スーパームーンにさほど乗ってこないか、ということには それなりに理由がある、ということだけ、書いておきたかったのです。 私は、スーパームーン(正確には、「スーパーペリジームーン」) (ペリジー=perigee→近地点・人工衛星などとの距離が最も近い所) と騒いで、すぐ撮影に走る者なんですが そういう私でさえも今回の、68年ぶり、でしたっけ?? そういう情報には、興味がないんです(^^ゞ さてさて、もっと詳しいことは 国立天文台のページに書いてあります。お読みになります?? 詳しすぎるかもしれませんが(^^ゞ とにかく、月までの距離を正確に知りたい、という方は、そのページから 月の地心座標というページに飛べば、 日付と時刻から、地心距離が計算できる、とても便利なサイトもあるようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年11月19日 08時56分33秒
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