米国 SpaceX社が打ち上げた通信衛星群である
スターリンク衛星
計画では合計12000機もの衛星を軌道に投入し
安価なインターネット通信や場合によっては科学的研究や
軍事的にも提供しようというものです。
現在低軌道衛星群60余機(11/11にも打ち上げられたとのことで120余機?)
がすでに夜空に見えています。
これらが空を覆い尽くした場合、
星空はいったいどういう風に見えるのか?
地上からの天体観測(最先端の科学的研究の点だけではなく
われわれアマチュアの癒しの空)の障害にはならないのか?
大いに憂慮されるわけです。
11/21からしばらく、別府市からもこの衛星の一群が
沿道で応援する自分の目の前を
マラソンランナーが続々と通過していくイメージで
空を駆け抜けていく様子が見える、との軌道情報がありましたので
早速狙ってみることにしました。
方角的にも高度的にも光度的にも時刻的にも
11/22早朝が見やすそうだったので、
周囲の星仲間にもその日その時刻の情報をお伝えしたのですが
どうもGPV予報を見ると11/22早朝は雲に覆われてしまいそう。
しかもその後はずっと曇りか雨の予報。
仕方がないので、星仲間のみなさんにとってはまるで抜け駆けのようになりますが
かなり観測が難しい低空・低光度の11/21早朝に
保険をかけて撮影してみることにしました。
(楽天)
(フォト蔵)
昇る火星水星 とスターリンク衛星 posted by
(C)ホシミスト_3013
火星と水星が薄明の空に昇ってきていますが
その行く手を遮るようにスターリンク衛星が通過してゆきます。
本当は60機余りが続々と通過しますが
写しこめたのは10機ちょっとでした。
通信の面などでメリットが大きい、ということのようですが
わずか60機(中10機そこそこが見えた)だけでもこんな風です。
これが全天空を覆い尽くして通信網を形成するわけですから
この衛星軌道の状況がほぼ同時に全天で発生するのか?
と想像するとぞっとします。
星空を見上げるにはあまりにも大きな障害・・・
しかもこの日は最も明るいものでも4等級中盤から後半
明日の朝は2等級前半で輝く予報となっていましたので
これより10倍ぐらいは明るい光点が空を通過するわけです
月夜、薄明、市街地、などの条件を取っ払って
くじゅうなど空の暗い所で薄明前に出現したら
と思うと・・・
さて、静止画像ではイメージが湧かないと思います。
YOUTUBE動画でわずか10機余りが見えただけでどういうことになっているか
ご覧いただけると幸いです
尤も、この時刻に連続撮影していると
スターリンク以外にも衛星がどれだけ多いかが良くわかりますし
静止衛星軌道なんかもとんでもない混雑状況ではあるんですけどね・・・
もう、まるで、地球にも土星のような環がある、と言いたくなるような