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2007.05.12
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カテゴリ:TRAVEL
Varanasi 混沌のなかの静けさ2007/4/24~27


文献や写真でしか知らなかったバラナシ。その歴史と信仰と混沌の町を、実際に体験したかった。これは中学生の頃から胸に秘めていた野望で、高校時代の担任の先生(哲学教師)に「私はいつかインドへ行くのです」と、告白したことがある。この哲学教師は、彼自身がインドへ行く度に絵葉書をくれ、バラナシに触れた文章が印象的で、それに触発され「ああ、私も早く行きたい」などと、よく思ったものだ。

学校を卒業してから、気がつくと私は「旅好き」になっていた。日本を飛び出しロンドンへ住み着いて以降、お金をかけずに時間と手間ヒマかける旅行ばっかりしてきた。ヨーロッパをレイルパスで回って各国にちらばる知人友人の家を泊まり歩く。タイ・ヴィエトナム・マレーシア・フィリピンをバックパック背負って歩き回る。仕事をし始めて、金銭的に余裕がでてくると、フィジー・ニューカレドニア・タヒチ・パラオなどの南の島へ行くようになった(それでもパッケージツアーはフィジーだけ)。でも、インドや中東、南米などは、「まだ早い」ような気がしていて、つまり、そうすることで自分で自分に規制をかけていた。

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最近になってヨガや瞑想を始めるとともに、またインドに対する憧憬が高まってきた。でも、仕事もあるし、ダンナもいるし、そんな簡単にインド放浪なんてできないよな、って、またまた「自分規制」をするものの、今回はもう流れが「そっちの方向に向かってる」のが明らかで、どう抗おうと、私はインドへ行くことになっていた(笑)

なんで、バックパック背負ってアジアを歩き回ってた10年前じゃなくて今なんだろう?って、よく考える。答えは出ない。でも、今でよかったな、ってシミジミ思う。もし、これが10年前だったら、カルチャーショックの連続にオドオド・ビクビクする自分を認められず、不必要に自分を良く見せようと、肩肘張って、ギャーギャー怒鳴りまくって、神経質になって周囲との壁を築いていたんじゃないかな?実際アジアを歩いてた時期って、そんな感じだったもん。気勢ばかり張ってる余裕のない小娘。

今は、どんな場所にいようと、どんな想定外の状況におかれようと、ありのままの自分を認められる。これ、すごい楽ちん。こんなインドなんていうトンデモナイ世界で、どんなに怒ろうと、ウンザリしようと、ムカつこうと、自分の中心が揺らがない安心感がある。ヨガと瞑想の訓練の賜物でもあるけど、年とともに身についた余裕ってヤツなのかもしれない。

いずれにせよ、バラナシ、憧れの地に到着。夕方6時過ぎにガンジス河沿い、Assiガートそばの宿にチェックイン。さっそく夕暮れのAssiガートを散策。蝋燭の火を灯してプージャをする人々。スピーカーから流れるチャンティング。ここはハリドワと違って、変な高揚感がなく、もっともっと落ちついた静けさがある。夕暮れの薄明かり、聖なる時。ガートに腰掛け、ほっと一息をつく。ガンジス河の向こう岸には明かりが見えない。あっと言う間に日は暮れてゆき、辺りが暗闇とオレンジ色の灯りに支配される。

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よし、明日は早朝5時からボートに乗って、ガンジス河くだりだ。





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Last updated  2007.05.12 18:20:51
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