Acacia発　ロンドン日記

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• メリークリスマス＆良いお年を！

  きっと誰もが思っていると思うのですが、今年も気付いたらもう年末、あっという間の一年でした。１２月に入ってロンドンはとても寒く、ブーツと手袋は手放せません。職場はすっかりクリスマスモード、皆プレゼントの話やクリスマス当日の過ごし方の話でもちきりです。（仕事はそっちのけ）クリスマスはやはりヨーロッパでは一年で最も特別な時なのだという事を実感します。先週末私は旧東ドイツのドレスデンに行ってきました。この街はその昔ザクセン王国の首都として繁栄、バロック様式の宮殿や教会が立ち並ぶ芸術と文化の都だったそうなのですが、第二次世界大戦の空襲で一夜にして破壊されたそうです。今でもその爪痕を残す黒くすすけた教会や建物は街全体のトーンを落としていて、どこか物悲しい風景は、プラハやブタペストの印象と重なりました。今回の旅の目的は、この季節のドイツの風物詩「クリスマスマーケット」を訪ねること。ドレスデンのクリスマスマーケットは「最古」なだけあり、盛大でした。日本で言う「露店」が何百メートルにも渡って両脇に立ち並び、シュトーレン、バウムクーヘン、りんご飴、綿あめ等のお菓子類を始め、ソーセージやジャガイモ料理などの食べ物、木製のクリスマス人形などなど。ロンドンよりもずっと寒く足が凍えて感覚が無くなりそうでしたが、グリューワイン（ホット赤ワイン）を飲みながらクリスマスピラミッドを見に広場の中心へ（写真）。大きなツリーを見上げながら、今年一年もいろんな事があったなぁとしみじみ思いました。今年も皆さんには温かいお言葉や励ましを頂き、本当にありがとうございました。ようやくイギリス生活にも海外での仕事にも慣れてきました。（結構時間がかかってしまいました・・・）来年が皆さんにとって健康で穏やかな一年となりますようお祈り申し上げます。2009年に再会できますこと(hopefully)楽しみにしています！Very merry Chirstmas and a Happy new year!!

  2008.12.22

• 二度目の秋

  ロンドンは着実に冬に向かっているのを感じます。日は段々と短くなり、厚手のコートを出しておこうかな、と思う程寒くなりました。体調を崩して思いがけず今年の夏は病院で過ごすことになってしまい、戻ってきたら一番良い季節は終わっていたけれど、ヨーロッパの秋を楽しまなくちゃと９月はローマとフィレンツェに行ってきました。１０月はパリとプラハに行ってきます。ロンドンからはどこへ行くにも大体飛行機２時間程度。ヨーロッパに住む魅力のひとつは気軽に他国へ旅行に行かれる事。フライトの遅延や小さなハプニングはあるけれど、それにも段々と慣れてきて腹も立たなくなってきました。突然決めた週末を利用してのローマ旅行でしたが、街中のあちこちにそびえ立つ遺跡に感動しました。幼少期に一度来た事はあるけれど、○十年経って再び見る風景は見え方が全く違う。時の流れを感じました。カトリックの総本山のバチカン市国。偉大な芸術家であるラファエロ、ミケランジェロらが携わり、今から３００年以上も前に完成したサン・ピエトロ大聖堂へ（写真）。システィーナ礼拝堂でミケランジェロの「最後の審判」、「天地創造」を見ました。この絵が描かれてからこれまで何万人、何億人の人がそれぞれどんな想いでこの絵を眺めたのだろう。私はこの絵を見ながら、人生の長さは分からないから、自分の心の声に耳を澄まして、会いたい人に会って、行きたい所に行こう。自分の信じる道を、正しいと思う方法で進んでいこう。と、考えました。入院中にお友達になった方がご自分の画集を送ってくださって、そこに「みんなほんの少しずつ助け合って生きているから、きっと大丈夫ね」とありました。ほんの少しずつ助け合って生きる。気持ちがほっこり温かくなりました。

  2008.10.06

• 春の雪

  今朝起きたら窓の外は一面雪景色でした。数週間前のイースター休暇も毎日雪が降ったし、先週末から夏時間になったというのに、まだ「春」の実感湧かず。大家さんもお隣の部屋のEちゃんも今週末はお出かけなので久々に一人静かな週末、外も寒いので引きこもり日和でした。先週はこちらに来て初めてのひどい風邪を引き、一週間ずっと微熱と咳と鼻水で寝てばかり居た為か肌の調子も、気分的にも少々上向きになってきた気がします。今年に入ってから渡英以来全力疾走していた自分を更に加速させ、あれもやらなくちゃ、これもやらなくては、これもまだできていないと焦ってばかりで鏡を見たら目がつり上がってげっそり痩せている自分に気づきました。「頑張り過ぎないようにね」と声をかけられると、何故か涙が出そうになるのは、やっぱり頑張り過ぎちゃってるんだろうな、と思えたり。先月はパリの友人家族を訪ね、久しぶりに心からホッとできる和みの時間を過ごしました。美食を堪能、お買い物を満喫、お酒を飲みながら大笑いをした帰りのユーロスターで、「そういえばロンドン生活あんまり楽しんでないなぁ」と。そう思ってから会社帰りに一人でふらりとフラメンコやバレエを観にいったり、美術館に行ったりしています。フラメンカーの情熱的な踊りを見て不思議と爽快感を覚えたのは、やはり「外国人」として暮らし仕事をしたり、勉強をする中で、自分を１００％出し切れずどこか「不完全燃焼」だからの様な気もします。東京に居ても同じ様に悩んだり焦ったりしていたと思うけれど、海外にいると余計に自分が不安定な状況にいる気がしてしまい、「自分の好きな事をやればいーんだよ！」「ライフを楽しまないと！」「働きすぎないように！」とこちらの人に元気いっぱいに言われると「ライフはもうちょっと繊細なものの気がするけどー」と思いつつも、英語で説明するのは面倒なので「そうよね！あはは、サンキュー！」なんて笑顔で返して余計疲れてみたり・・・なんて日々を過ごしていたらブログの更新も忘れ、皆さんにもすっかりご無沙汰してしまいましたが、私は元気でやっています。仕事も勉強もなかなか形にできず悪戦苦闘していますが、なんとなく形が整ったら帰ろうと思います！日本は花粉症の季節ですよね。どうぞご自愛下さいね。

  2008.04.07

• 8ヶ月目の仕事

  写真はお城では無く、ハリーポッターの舞台でも無く、ロンドン郊外にある研修施設です。先週一週間、ここで合宿研修を実施してきました。ロンドンに来たのはこの研修を立ち上げる為だったのですが、ここに辿り着くまでには全く想像していなかったいろんな事がありました。この研修には欧州、中東、ロシア周辺の各地域から総勢30名が集合、中堅社員を対象とした為、全員自己主張は激しく一歩も譲らない、相手の意見はなかなか受け入れられない、というツワモノ揃い。研修はこれまで一緒に働いてきたビルさんがファシリテーターとなり、いろいろな内容を盛り込みましたが、一週間全てのセッションに共通するテーマはあらゆる場面において基本となる「信頼関係に基づく心の通ったコミュニケーション」の大切さ、としました。上辺では無く、本音の付き合い。相手との衝突を恐れずにとことん話し合った結果生まれる「真の信頼関係」。それは相手を攻撃することとは違う、理解しあう為のプロセス。そういった事が近頃少なくなってきている様に思います。集団で誰かを攻撃したり、権力を利用して相手を威圧したり、弱さやコンプレックスを抱える人程その傾向に走りやすいと思いますが、それはやがて取り返しのつかない問題に発展したり、大きな「悪」へと膨らんでしまう危険性があると思うのです。真のコミュニケーションには相手を思いやる気持ち、共感する姿勢も必要です。その事を体験や討議を通じて気づいてくれたはず・・・まぁ理屈では分かっていても実生活ではつい忘れて自分の感情に走ってしまいがちですが・・・それぞれお国事情も教育も背負っている歴史も違う人達との交流は、深く考えさせられる面も多かったですが、セッション終了後にお酒を飲みながら冗談を言ったり笑い合っていると、nationalityは関係無く、やはり人間性だよなぁと思いました。朝、研修施設の周りを散歩していると、鹿や野うさぎ、リスに出会いました。深呼吸すると緑の香りがして、少し肩の力が抜けホッとしました。

  2008.01.29

• Season's Greetings- 良いお年を！

  お元気ですか？あっという間に年末になってしまいました。この一ヶ月間日々に追われてブログの更新ができませんでした。イスタンブールとミラノに出張に行き、good&badな体験をしました。それからクリスマスが近づき、ロイヤルオペラハウスに「くるみ割り人形」を見に行き、会社のクリスマスパーティーにドレスアップをして出かけたり、西洋文化の華やかなクリスマスを体験しました。12月に入ってからロンドンはとても寒く、朝晩ロンドンブリッジを渡る時は頬が凍りつきそうな位です。一昨日から少し寒さが緩み、霧が深く、家々の窓の近くに飾られたクリスマスツリーの灯りがぼんやりと見えてとても綺麗です。昨晩は大家さんが私とお隣のお部屋のEちゃんをクリスマスドリンクに誘ってくれました。ジンジャーワインを飲みながら、ミンスパイ（イギリスのクリスマスの定番お菓子。ジャムが入った小さな円型のパイ）を食べ、クリスマスツリー（写真）に飾り付けをしました。日本やアメリカではハロウィンが終わったあたりからクリスマスの飾り付けを始める事が多いですが、イギリスは12月に入ってからするのだそうです。暖炉に火を灯し、とてもロマンチックなクリスマスでした。最後に10数個の小さなプレゼントが沢山つまった「くつ下」を頂きました。プレゼントを開けるわくわく感を久しぶりに思い出した気がします。明日7ヶ月ぶりに日本に帰国します。クリスマスショッピングで賑わう街中を歩きながらふとこの場所にいる自分を不思議に思う事もありました。日本を離れて長い時間が経ったように思え、今の私に日本がどんな風にうつるのか楽しみでもあります。ほっと一息緑茶をすすりながら、充電してきたいと思います。今回の滞在では直接お目にかかれないかもしれませんが、良いお年をお迎え下さい。今年は皆さんの温かい励まし、優しさに勇気付けられ、無事乗り越える事ができました事、心より感謝しています。来年が皆さんにとって平和で充実した一年となりますように・・・来年もどうぞ宜しくお願いします！Merry Christmas & Happy New Year!!

  2007.12.23

• ノッティングヒルの休日

  ご無沙汰してしまいましたが、お元気ですか？ロンドンはすっかり真冬の寒さです。仕事、勉強に変化が出てきたのと、交友関係が広がったので、日々があっという間に過ぎてしまい、もう年末近くなりました。日本もクリスマスのイルミネーションは綺麗ですか？ロンドンは地味目ですが、品があって綺麗な飾り付けも多くあるので、近い内にブログにアップしますね。この10月に渡英してきた同じ年のMちゃんと気が合って、最近毎週の様に雑貨屋や洋服屋巡りを楽しんでいます。彼女は数年前にロンドンに４年程住んでいた経験があり、ロンドンに詳しく、私の行動範囲もぐっと広がりつつあります。先日ノッティングヒルに行ってきました。ここは毎週土曜日に開かれる「アンティーク市」と、ジュリアロバーツの映画「ノッティングヒルの恋人」で有名です。アンティーク市は行った事があったのですが、Mちゃんはその裏手に点在する、可愛い雑貨屋＆洋服屋さんを案内してくれました。その中のひとつ、The west villageという洋服屋さんはファッション雑誌Vogueの元エディターさんがやっているというお店。中に入ると近くの特設会場でセールがあるという話を聞き、早速Mちゃんと行ってみることに。セール会場というと、デパートの最上階あたりで透明ビニール袋を渡され押し合いへし合いしながら、試着するにも長蛇の列に並ばないといけない、という「疲れそう」なイメージがありますが、このセールは全然違いました。会場は恐らく100年近くは経っているだろう、古いフラットの二階。木製の床に高い天井。壁際はラックがずらーっと並んでいて、お洒落なスタッフが数名。商品は元サンプル品が中心だったので、破格値。この物価の高いロンドンで、このブランドがこの値段？と私達は大興奮。お客さんもまばら。試着室といういわゆる個室は無く、試着したいなら隣の大きな鏡のある部屋（写真）で、勝手に着て下さい、というシステム。映画のワンシーンに出てくるような素敵な空間で、洋服を試着し、お互いあれこれ批評し合い、とにかくお洒落でセンスの良いスタッフやお客さんとも会話しながらの洋服選びはとても刺激になりました。（そして私達はそこに2時間以上居ました・・・）今日はあるイギリス人の女性が自宅でセンスの良い小物や古着を売っている、という情報を聞きつけ、地下鉄に乗って、その人が住むフラット（アパート）に行ってきました。ここもまた年季の入った古い建物、中は品の良いインテリアが飾られていました。そこのスタッフの女性の身なりも身のこなしもセンスが光っていました。「イギリス人はお洒落ではない」といわれていますが、さすが世界の中心であるロンドンにはお手本にしたい素敵な女性が沢山いるなぁと思いました。忙しかった日々の合間に、とても充実した休日でした。

  2007.11.24

• 花火

  ロンドンにはすっかり冬到来です。近頃夕方16時過ぎになると、暗くなり始め、風も冷たく、17時になると「夜」並みです。ここの所、学校の勉強や仕事でたてこんで居て、ブログの更新がスローになっていますが、私は元気です。（ご心配をおかけしごめんなさい）ハロウィンも過ぎ、先週末部屋でテキストを必死で読んでいたら、外で花火があがりました。「どこかでお祭りかしら？」と思っていると、その内隣の家の庭からもドカンという音が。そしてその後花火は深夜まであちらこちらで上がり続けました。11月5日。ガイフォークスデイ、といって、イギリスでは毎年恒例の「花火」の日なんだそうです。今から400年以上前、弾圧されていた事に不満を抱いていたカトリック教徒数名が国王を狙って国会議事堂（写真）を爆破させようと大量の火薬を持ち込んだそうです。その実行犯の一人の名前が「ガイ・フォークス」。結局計画は未遂に終わったそうですが、以来イギリスでは毎年11月5日神に救済を感謝する日の記念とし、花火をあげるようになったのだそうです。それにしてもこの花火、本当に半端じゃなくあがりつづけてました。民家の庭や公園、川沿いで一斉にあがりまくりものすごい爆音。花火の音に交じって、パトカーや救急車のサイレンが鳴り続いており、かなり激しいお祭りだったようで・・・このガイフォークスの花火は冬の風物詩なんだそうです。ショーウィンドウにはクリスマスの飾りつけや、パーティードレスが並んでいます。外の暗さとは反対に、街中のお店の中はどんどん華やかになっていっています。

  2007.11.05

• 海外出張（その２：ベルギー編）

  水曜日の夕方のユーロスターに乗ってベルギーの首都、ブラッセルに行ってきました。到着したのは夜19時。取りあえずタクシー乗り場へ向かい、宿泊先のホテル名をフランス語っぽく発音。運転手さんはファンキーな黒人の兄ちゃんで通じたんだかどうだか分からず非常に不安。ぼらないでよね～と祈りながら、オドオドした様子を悟られないように必死で演技（兄ちゃんは見ていなかったと思うので一人芝居）。無事ホテルに到着すると、先にパリからベルギー入りしていた講師のビルさんが待っていてくれた。それから近くのレストランで美味しいムール貝をそれぞれバケツ一杯ずつ食べました。（今年のムール貝は特にヒットなんだそうです）翌日は朝からドイツで実施したのと同じ研修を開始。この日のグループは日本人スタッフが誰も参加できす、私が日本人代表でまたしても「受講者」として研修に参加する事になりました。日系企業の海外店はどこも皆同じ様な問題を抱えていると思うのですが、日本人スタッフとの間に壁があり、コミュニケーションが上手くとれないことでお互いフラストレーションが溜まり、外国人スタッフの定着率が非常に悪い。ドイツでは日本人に対する不満をガンガン受けましたが、ここベルギーは少々事情が違うように感じました。沢山の国々に変わるがわる占領された歴史を持つベルギーにはフランス語、オランダ語、フラマン語を話す人達が存在し、オフィス内でも他のオフィスの様に単に「対日本人」というだけでなく、夫々の言語を話す人同士で固まっており、いくつものグループが出来上がっていて、そしてそのグループ同士、決して良好とはいえない関係の様で・・・講師も「いやぁ今日は難しいねぇ」と少々弱気。研修終了間際に皆さんの本音炸裂、単に「コミュニケーション」という問題ではなく、国の歴史、言語対立、失業率の高さなど、いろんな要因が複雑に絡みあって生み出された負のエネルギーには少々緊張感をおぼえました。長い時間をかけて、簡単には解決できそうもない、非常に難しい環境ができあがってしまっているのだと思います。こういう場所ではどんな人事が求められているのか・・・帰りは講師のビルさんと一緒にロンドンに戻りましたが、ユーロスターでは二人共ぐったり疲れて、爆睡状態でした。と、いう訳で観光の時間も一切無く、写真のチョコレートとボトルが可愛いミネラルウォーター（青→普通のミネラルウォーター、赤→炭酸、緑もあるそうでこれは微炭酸）を売店でマイお土産として買って慌しく帰ってきました。ベルギーオフィスから駅に向かう途中、肩凝りがひどくなりタクシーの中では車酔いしてしまいましたが、窓から見えた風景はパリともドイツとも違う美しい街並みでした。いつかまた「旅行」で戻ってきたいです。＊ロンドンは今日から冬時間。時計を1時間戻しました。なので日本との時差は9時間です。

  2007.10.28

• 白トリュフ

  今日は学校で初めてのグループプレゼンテーション発表会の日で、数週間前からグループメンバーと頻繁にe-mailのやりとりをし、今日は発表の分担をしながら最後の準備をした。これは評価の対象となるので皆さんそれはもう必死。熱が入り英語もいつもの数倍のスピードで全然ついていけず。時折向けられる「なんで英語話せないのにここにいるの？」とでもいいたげな白い目に耐えながら、「一番少ない台詞をくださーい」と言ってなんとか切り抜けた。後3回もこれをやると思うと気が遠くなる。いやー、これは本当に精神力を鍛えられます。針のムシロに立たされても、どれだけ「鈍感」でいられるか。ヨロヨロとオフィスに戻り、職場でもうワンラウンド外人攻撃＆心のつめたーい駐在員さんとのやりとりを乗り越えてから、今日の私のご褒美「白トリュフの会」の会場へ向かった。白トリュフ。これは今の時期しか取れないとても貴重なきのこ（トリュフ）なんだそうです。ほんの数個で数万円の価値がある。日本のマツタケみたいなものですね。味というより香りを楽しみます。黒トリュフよりも香りが強い。繊細なのでブタではなく、犬が取りにいくんだそうです。日持ちがしないということで、前日の深夜2時に主催である作家の女性がイタリアから持って帰ってきてくれ、それをピカデリーサーカス駅近くの日本食レストランで料理してもらうという事で、最近仲良くなった同じ年の同僚に連れてきてもらった。ロンドンにはやっぱり日本人が沢山いるんだ～と驚く程（でもないですが、私はこちらに来て初めてこんなに大勢の日本人をみました）、40名位が集合していた。私のテーブルは同年代の独身女性が集まったが、こちらに来た経緯がそれぞれで、背景には個人個人ドラマがあって、話もとても面白かった。何より皆の目がキラキラ輝いていたのが印象的だった。自分もこんな表情できているだろうか。（多分今日の私は目の下はクマ、頬もげっそりだったと思う）それぞれ似たような悩みを抱えながらも、日々を黙々と頑張りつつ、その中に楽しみをみつけようとする姿勢に共感をおぼえ、英語社会の中で挫折感と孤独風を感じていた今日この頃、ちょっとほっとした気持ちになりました。あー、やっぱり日本語話せるっていいわー。日本にいる外国人もきっとこんな気持ちで日々頑張っているのでしょうね。それにしても白トリュフを使った和風創作料理は絶品でした。写真は前菜の温泉卵とホタテと白トリュフのサラダ。メインは和牛と白トリュフ。デザートはさつまいものパイに栗のアイスクリーム、白トリュフがけ。美味しい食事と楽しい会話に、からっぽになったエネルギーを少し充電をさせて頂きました。

  2007.10.22

• 引越し

  お隣の部屋のCちゃんが日本に帰っていった。お部屋が広く勉強机も大きいという事で、私は隣の部屋に引っ越すことにした。お隣に移るだけだし、そんなに荷物も無いでしょう、とたかをくくっていたら、いつの間にか荷物が増えていて、結構大変だった。金曜日の深夜ガタガタと荷物を移動させ、土曜日の朝は早起きして掃除をした。爽やかな秋晴れ、引越し日和（といってもお隣の部屋だけど）。このお部屋からは中庭が綺麗に見え、朝は小鳥のさえずりが聞こえて、気持ちよかった。最後に部屋の窓から見る中庭の風景を撮ってみた。（写真）今日からこの部屋には新しい隣人のEさんが引越してくる。同年代のとても明るい関西出身のチャーミングな女性。夜はEさんの歓迎DVD鑑賞会を大家さんが提案してくれた。Driving Ms Daisyをビールと海老トーストを食べながら見た。ロンドンはもう既に冬に気候です。朝は吐く息が白く、手袋が必要なくらい。部屋にもセントラルヒーティングが欠かせません。近いうちにBoots（イギリス版「マ○キヨ」みたいなドラッグストア）に湯たんぽを買いに行こうと思います。

  2007.10.20

• 海外出張（その１：ドイツ）

  「海外店に出張して現場の様子を感じてきてくれないか？」と、突然イギリス人上司に言われた。10月～12月の間にコミュニケーション、チームワーク、Improve ways of Workingの３つに焦点を絞った研修を欧州内の大規模店で実施する事になり、その手配をしていたが、初日専門家の講師と一緒に海外店に行き、人事担当者と話をし、現場の問題点や将来の研修計画のリサーチをしてきて欲しいとの事。馬の時程では無いが、ようやく上司との間に信頼関係を築く事ができ始めている気がした。思えばこの数ヶ月、言語や考え方、仕事のやり方違いで、誤解や意見の相違が頻発、時には涙ぐみながら説明や話し合いを繰り返す日々だった。何度も面倒になって投げやりになりかけたが、諦めないで良かった。河原で取っ組み合いの喧嘩をし、ゴロゴロと斜面を転がった後、あーっはっはと笑い合うドラマの１シーンの様に、爽快な気持ちだった。という訳でまずはドイツ・デュッセルドルフに行ってきた。コミュニケーション学の博士号を持つ専門家でTrainingのコンサルタントであるビルさんと同行、という事はまたずーっと英語か…と気が重かった。行きは「デュッセルドルフ初めてなので」と理由をつけて、わざとフライトをずらしてみた。早めに着いてライン川沿い（写真）を独りブラブラ散歩した。ビールとソーセージを食べ部屋に戻るとビルさんから「一杯飲みに行かないか」と電話があった。「今からーっ？英語ー？」と思ったが、仕方なく出かけて行った。すると先方はさすが専門家、話しやすい雰囲気を作ってくれた為か、Learning & Developmentの話で盛り上がった。（そして学校の宿題を手伝ってもらえる事になった!やったー）翌朝デュッセルドルフ支店で１日研修を実施、自分も１参加者として受講することにした。ドイツでは１０回実施予定で、日本人も含め全員参加必須。今日は１２人出席、内日本人駐在員は１人。私を含め日本人は２人。講義はさすがと感心する程素晴らしい内容で、ビルは参加者の本音を上手に引き出していた。「日本人は英語が下手だから分かり合えない」「日本人は～だ」と文句炸裂。昼食中も延々不満の嵐。とにかくことが上手くいかないのは、日本人が悪いんだ、と熱く語っていた。研修終了後、ドイツ人の人事担当者と話をした後、ビルさんに後を任せ、私は最終便に乗る為に空港に急いだ。その時のタクシーの運転手さんは温和なおじいさんで、「自分の息子は日本に駐在してて、孫は日本で産まれた。日本人は優しくていい人ばかりだね」と言った。私も知ってる限りのドイツ語単語を並べ「ドイツ綺麗だから今度は休暇で来たい」と伝えた。降り際に握手を求められ「次回会える時まで元気で」と言われた。あったかい笑顔だった。いろんな国の人に会えば会うほど、コミュニケーションに「国籍」は関係無いなぁと感じる。同じ国の人同士だって意思疎通を図るのは難しい。なにじんであろうと、どんなバックグラウンドであろうと、コミュニケーションは個人の「価値観」と「人間性」の対話だと思える。そしてそれは「時間」や「状況」によって変化する可能性があるものなので、「どうすれば相手とよりよい関係が築けるか」とあれこれ考えたり話あう事に大きな意味があるのだと思う。相手の意見を真剣に受け止め、共感したり、「いや、こういう風には考えられないか」とあれこれ模索したりする事に大きな意義があるのではないか。来週はベルギーに行く。今度はどんな人々に会えるのか、楽しみになってきた。（でもどれも一泊二日の強行スケジュールなので疲れる～）

  2007.10.15

• ブレイク

  イギリスに来た事を何か形に残そうと、CIPD（英国人材マネジメント協会）のLearning & Developmentの資格取得コースに申込んでみました。10ヶ月間で12回のワークショップに参加し、4回のグループプレゼンテーション、4回課題提出、最後に2日間の筆記試験。数年前に産業カウンセラー資格の学校に行った時は、予想以上に楽しくて、そこで一生の友（諸先輩）を得る機会に恵まれたけれど、これが英語、しかもクラスメイトは外国人となると話は別だろうなぁと想像していたものの、初日参加してみてぐったり疲れきりました。10月は3回のワークショップがあり、先週その内の2回を連ちゃんで参加してきました。平日の朝10時から16時半なので、当日は朝早く会社に行き、終わってからまた会社に戻りイギリス人上司と英語で会話をするにも、私の中の1日の英語許容量をすっかりオーバーしている為言葉が出てこなくて「何を言ってるか分からない。もう一度言ってくれ」と言われる始末、モウロウとしながら帰宅する日々でした。外国の授業はグループワークや討議が中心、講義式ではないのでしょっちゅうあてられます。イギリスに来て思ったのは、皆さん「英語」は誰でも喋れて当たり前と思っているのか、こてこてのアジア顔の私に向かっても、何の配慮も無くベラベラとすごい勢いで話しかけてきます。何を言っているのか聞き取るのがやっとなのに、「あなたはどう思う？」と容赦なく（なのか気を遣っているのか）意見を求められます。何回聞き返しても同じスピードで話してくるので「イギリス来てまだ4ヶ月なんです」と主張してみても効果無し。中には「この人英語話せないからグループワークのお荷物になる」というのをありありと顔に出し避けていく人もいます。でもその討議の内容、よーく聞いてみると、なんだか全然ポイント外れの意見だったり、当り前の意見を偉そうに話していたり。（負け犬の遠吠え？）またしても荒波に自ら飛び込んでしまった気もするけれど、少し「無神経」になる訓練をすると思って頑張ります。昼過ぎ、息抜きに公園に散歩に行きました。思ったより紅葉していませんでしたが、公園も数ヶ月前とはまた違う表情をしていました。ホットドックをかじりながら、グリーンパーク（写真）を抜け、バッキンガム宮殿へ。私の中のイギリスのイメージも、数ヶ月前とは変化しています。良い面も悪い面も、見え始めて来ている気がします。

  2007.10.07

• 出会い

  今日はロンドン郊外に出張した。目的は研修所の視察と、Horse Whisperer（馬の心を理解する事のできる人）であり研修のトレーナーであるハリアットさんに会う為。馬と接しながらリーダーシップやコミュニケーションについて学ぶという講義を体験しに行く為に私はEuston駅から電車に乗った。オバQ並みの犬嫌い、動物が苦手な私は「気が重いなぁ」と思いながらぼんやりと窓の外を眺めていた。15分もすると、赤レンガの家々や、美しい田園風景が見えてきた。空は青く澄んでいて、木々は黄金色に紅葉し始めている。駅につくと、研修専門家のマークが迎えに来てくれていた。まずは研修所視察。車を走らせて森林を抜ける手前で数頭の立派な角を持つ鹿に出会った。大自然の中で悠然と立つその姿は非常に美しくて圧倒された。古城の様な研修所を見学した後、ハリアットさんの自宅を訪ねた。早速ヨーゼフ級の大きさの犬がかけよってきた。ひぇーっ。部屋に入ってミーティングをしている最中に膝の上に何度も猫が上がってきた。汗。いよいよ「馬に会いに行きましょう」という事に。自宅の裏には馬小屋と、調教場所と、どこまで続いてるのか分からない程ひろ～い草原。ヨーゼフが先に柵の中走りこみ、馬を３頭呼んできた。白、黒、茶色。こ、これからどーするの？とドキドキしているとハリアットさんは白い馬にたずなを付けて、柵の外に連れ出した。「あなたがリードしますか？」とたずなを渡されたが、丁寧にお断りした。それからセッションを行う円型の柵の中に入っていった。「あなたの心の準備ができたら、中に入って来て下さい。無理はしないで。心の声に耳を傾けて」と言われたが、私にはこの研修を体験し報告するという任務があるし、と思ってやけっぱちで入っていった。私の緊張が伝わったのか、馬は私から離れていく。ハリアットさんの話を聞いている内に、少し緊張がほぐれ馬にさわってみる事にした。初めは背中をさわって、それから顔を撫でてあげて下さいと言われた。徐々に緊張が解け始め、馬のたずなを引いて、柵の中を歩く。その後、たずなを外し、リモートで馬に指示を出す。ハリアットさんにいくつかの注意事項をもらいやってみた。でも馬は指示通りに動かない。馬の目をしっかり見てクリアなメッセージを送って下さい。お腹に力を入れて堂々と立って、馬の肩より後ろに立って。でも思うように走ってくれず、馬はうろうろしてしまう。マークが柵の外から「もっとパワフルに、強い態度を示しても、馬はあなたを嫌いにならないよっ」と叫んでくれた。多分自分はその時夢中になって「素」になったんだと思う。馬と私の間に繋がりが出来たのを確かに感じた。馬は気持ちよさそうに綺麗な円を描いて走りだした。セッション終了後、何故か涙が流れてきた。馬は私に近づいてきて、大人しく草を食べていた。「馬の表情を見て下さい。あなたのnaturalな姿を見て、安心しているのです」と、ハリアットさんが言った。馬の前では重く頑丈な鎧を脱いで、「素」の自分と向き合わなくてはいけない。その体験を通して私は「自信を失っている自分」に気づいた気がする。多分イギリスに来るずっと前から、いろんな事を通じて少しずつ自信を無くし、更に慣れない外国生活の中で焦りながらunnaturalな自分になっていたんだと思う。今日の体験を通して、沢山の事を学んだが、顔を上げて力強く堂々と歩き始めるきっかけと勇気をもらった事が何より嬉しかった。そして「自然体」である事の大切さと美しさを教わった。最後はヨーゼフとの別れも名残惜しくなった。数時間で人の気持ちはこうも変わるものかと自分でも驚いた。穏やかで、優しい気持ちだった。帰りの車窓から燃えるような夕焼けを見た。イギリスに来て良かったなぁと思ったら、また涙がこぼれた。

  2007.10.04

• 大家さんのHoliday

  用心深い私はその時はブログに書けませんでしたが、実は先日大家さんがホリデーに出かけ、同時期にお隣の部屋のCちゃんも若者らしくバックパックを背負ってスペイン・ドイツの旅に出かけてしまい、私はこの3階建ての家に数日間独りぽっちとなりました。大家さんはお母様と二人のお姉さんと4人で女だけのクルージングの旅でポルトガル等に行くとの事。前日恒例のDVD鑑賞会をした時、足に丁寧にペディキュアを塗っていました。なんとなく日焼けをしている気がしたので聞いてみると「水着になるのに色が白いとおかしいから、日焼けスプレーをかけたのよ」と笑いながら話してくれました。60歳を超えているといつか打ち明けてくれましたが、とてもとてもセクシーでチャーミング。そういえば私の周囲には、素敵な「大人の女性」が沢山いるなぁと思う。洋服の組み合わせやアクセサリーの使い方は小さい頃から母が見本だったし、「友人」として付き合って頂いている年上の女性の中にはその生き方や身のこなし、ファッションセンス等見習いたい方が多い。大家さんが出発する日の朝、お母様とお姉さんが来るので一緒にお茶をと言われた。お姉さんは非常に「イギリス的」な人なのよ、と聞いていたので「あなたはどんな仕事をしているの？」とBritish Englishで質問された時は非常に緊張した。こちらに来て私は散々「あなたの英語はアメリカ訛り」と言われて来たので、背筋を伸ばしてなるべくジャパニーズイングリッシュで話すように気をつけた。すると「あなたアメリカに居たと言ってたけれど、アメリカ訛りがうつらなくて良かったわね。彼らが話しているのはEnglishでは無くてAmericanだからね」と言われた。上品な身なりで学校の先生みたいな方でしたが、「英国の歴史と伝統」に誇りを持っている様子が伺え、アメリカに対する感情は別として、品格と風格を感じました。大家さんのお母様は恐らく80歳を超えていると思われましたが、身なりは上品でアンティーク調のイヤリングをつけていました。ミルクティーを飲みながらお茶目に笑い、私に何度もショートブレッドをもっと食べるよう勧めてくれました。お別れの時は私の手を握って、微笑んでくれました。全てを優しく包み込むような、深い愛情を感じる余裕のある笑顔でした。気がつくと自分もかなり「大人」な年齢になってしまったけれど、こういう素敵な先輩方に囲まれていると年をとるのも悪くないなぁと思える。因みに大家さんとCちゃんの留守中、Lサイズのクモが2回も現れ、こういう時にゆっくりとと思ってバスタブにつかっている最中には蜂が出現、カーテンにはムカデみたいなミミズみたいな得体の知れない虫が・・・。駅からの道程も後をつけられてないか、いつもよりも挙動不審、意味もなくダッシュしたりと今思うと自分でも笑ってしまう程緊張してました。二人が帰ってきてくれて本当に良かった～。PS今回の写真は以前ブライトンに行った時に撮ったものですが、大家さんは写真のような格好いい系のマダムです。

  2007.09.30

• My favorite London探索再開

  渡英したばかりの頃に比べ、出かける事が少なくなってきていたこの頃。そういえば平日は会社から直帰、週末は近所の公園で読書、又はお馴染みのデパート巡りというパターンが続いてました。今日は同僚のKちゃんが、日本からのお友達を連れてロンドンのお洒落スポットを案内をするというので、joinしました。目的地は高級住宅地チェルシー。キングスロードという通りには洗練されたお店が並んでいるという。着いてみて納得。日本でいう青山・代官山の雰囲気に似ている気がしました。この街は17世紀頃から発展し、多くの文化人や著名人が住んでいた（今も）事で知られているそうですが、イギリスはなんといっても建物が昔のまま残っているので（その代わり水周りはしょっちゅう故障、水道管修理のプラマーさん大活躍）、大都市ならどこにでもあるブランド品店でも、建物に味わいがあるため、ディスプレイにも重厚な雰囲気が漂います。大通りのキングスロードから1本脇道にそれると、そこは歴史を感じさせる上品で落ち着いた雰囲気の住宅地でした。街灯やアイアンワークのバルコニーの黒と建物の赤レンガ、パステル色、そしてあちこちに飾られた花の色が美しく調和して、なんともいえない素敵な空気を作り出していました。わぁ～、素敵～。ここ気に入った。それから「ロココ」というチョコレート屋さんに行って、Iちゃんが日本へのお土産を買いました。このチョコレート屋さんの店内も雰囲気があって、18世紀、19世紀のお菓子やさんてこんな雰囲気だったのかしら？と想像力をかきたてられます。あちこちのお店に釘付けになりながら、最後は王室御用達の高級スーパーPartridges（写真）で、Iちゃんに「有名チョコレート」の数々のレッスンを受け、つられてジャムやホースラディッシュペースト（わさび風味。ロースとビーフサンドを作る時、パンに塗ります）を買いました。夕飯はグルメなKちゃんが太鼓判を押す「安くて美味しいインド料理」を優雅な雰囲気と一転、「超～危険だからデジカメとか早くしまってね」という地域に食べにいった。バスに乗っている客層から危険を肌で感じて緊張したが、確かにとっても美味しいインド料理で感動しました！こういう街の雰囲気を見ることもあまり無いであろうと思い、緊張しながらも思い出にと周囲をじろじろ見回してきました。ロンドンにはまだまだ私の知らない所が沢山ある。渡英して間もない頃のわくわく感を思い出した1日でした。

  2007.09.29

• 読書

  今日のロンドンは冷たい秋風が吹いていて、黄色くなった木の葉がはらはらと散っています。季節はすっかり秋です。日本はまだ冷房が必要だとさっき電話で聞いてびっくり。こちらはそろそろセントラルヒーティングが必要になってきました。乾燥もしているので、加湿器も購入しました。これから段々と日が短くなり、冬は午後4時には真っ暗になるそうです。公園に行って読書できるのも今のうちと思い、今日も本を抱えて近所の公園に行ってきました。こちらに来て読書する時間が増えました。来日前に頂いたイギリス関係の本、渡英後父が送ってくれた本、それと持ってきた灰谷健次郎の本等を通勤の途中に、週末の公園で、大切に読んでいます。灰谷さんの本との最初の出会いは、友人と子供の教育に関する話をしていた時に、「これいいよ」と薦めてくれた「兎の目」でした。病院の待合室で何気なく読んでいて、不覚にも涙がこぼれ慌てた思い出があります。日本に居る時はなかなか本を読む時間がつくれなかったのですが、渡英直前思い立ってブックオフに駆け込み、置いてあった灰谷健次郎の本をまとめ買いしました。「子供」に対する優しい目線に共感し、自然や人間の暮らしや生き方について考えさせられます。（裏表紙のお写真を見ると大変失礼ながら一瞬びっくりしますが）風に揺れる木々のざわめきや、芝生を大はしゃぎしながら駆け回る子供の声を聴きながら読んでいると、作者の思いがすーっと心に沁みてきます。ロンドンの公園は読書をするには最適の場所です。イギリスの子供向けの本、又子供の教育に関する本にも興味深いものが沢山あります。会社の同僚に紹介された"How to talk to Children about Art"は世界の有名絵画にまつわるエピソードを、興味深く子供に解説する為の本で、自分が読んでいて「へぇーっ、そうなんだー」と感心する事が多く、美術館に行って絵を見て確かめたいっという気持ちになってしまいました。日本はお彼岸ですね。おはぎは作れなかったので、ごまの酢メシで稲荷寿司をつくりました。どうしても日本の季節の行事をおってしまう自分はやっぱり日本人だなーっと思います。

  2007.09.23

• りんご

  イギリスではあちこちでリンゴを齧っている人を見かけます。道端で歩きながらシャリッ、朝会社の机でシャリッ、お昼休みに、休日の公園で。こちらのリンゴは日本の林檎に比べると小ぶりで水分が多く酸味が強いです。余談ですが、こちらの人、ほとんどの人が会社の机で朝ご飯を食べてます。それもかなりしっかりと。シリアルにヨーグルトや牛乳をかけたものを食べている人、サンドイッチをほおばってる人、タッパーに入れて持ってきたフルーツを食べたり、このリンゴをかじっていたり。トースターを常備していて、パンを焼いて食べている人がいるという話も聞きました。自由人です・・・リンゴの話は林望さんの「イギリスはおいしい」で読んで興味を持っていたので、ロンドンに来てからすぐにスーパーで買ってみました。今日は市場で「リンゴ屋さん（写真）をみつけたので、今イギリスでも流行りの「オーガニック栽培」のリンゴを買ってみました。ビニール袋に10個程入れて2ポンド弱。円にすると500円近くですが、こちらの感覚だととてもお安いです。齧るとやっぱり酸っぱくて、耳の後ろがシュワーッとしました。最近市場では「スペイン」や「イタリア」からの輸入果物が目立ちますが、このリンゴだけはイギリス産で、皆さんおまとめ買いをしています。リンゴはイギリス人の生活にはかかせないものの様で、お料理でも「肉にかけるアップルソース」やイギリスの定番菓子「アップルクランブル」に使われています。私も朝はリンゴをかじりながらBBCニュースを観る事が多くなってきました。でも日本の香りが良くてほのかに甘みのある、「ふじ」林檎もとても懐かしいです。そろそろ巨砲や桃が美味しい季節ではないでしょうか？日本の果物は味の良さもさることながら、香りの良いものが多いなぁってこちらにきて改めて思っています。9月に入ってからロンドンは晴天が続いていますが、今週初めは朝の気温が12度近くまで下がり晩秋の気候でした。秋といえば秋刀魚、茄子、かぼすやすだちの香り、栗ご飯等等…皆さんやっぱり日本は「食」の豊かな国ですよ！私も分まで秋の味覚を楽しんでくださいね！（涙）

  2007.09.22

• サタデーキッチン

  前から目をつけていた、シリアルポットを買いに行った時、隣にいた同僚が「それはナイジェラ・ローソンのデザインですね」と言った。イギリスで有名な美人料理研究家だそうです。オックスフォード大学卒で、お父様は元大蔵大臣。40台後半とは思えない程のセクシーさ。その彼女がイギリスの有名デザイナー、コンラン氏とコラボレートして作ったキッチン用品のシリーズがこれ（写真）なんだそうです。その後、毎週月曜日に料理番組がやってることも知りました。イギリスは「食事が美味しくない」「家庭で食事を作らない」と言われてる割に、ほぼ毎日「料理番組」が放映されてます。今ひとつ惹かれないイギリスのTV番組の中で、唯一私が楽しみにしているのは土曜日の午前中にやっている「サタデーキッチン」。司会のジェームス・マーティンはやはりシェフなんだそうですが、好感度の高い爽やか系。毎週ロンドンの有名レストランのシェフが二人招かれ、レシピを紹介したり、オムレツ対決をする。フランス同様、イギリスでも日本食はブームですが、ある時味噌やワカメ等の日本の食材を使ったレシピを紹介したシェフがゲストコメンテーターにどこから入手したのか「山ごぼう」を味見させてました。なんでここで「山ごぼう」出すんだろうって思いましたが、ゲストのなんとも言えない複雑な表情がおかしかった。外国の高級レストランの日本食はフュージョン系が多く、その組み合わせってどうなの？ってレシピが多い。「わさび」の味を好む人が結構いる。それが終わった後の「レイチェルのFavorite food for Living」はまたまたおしゃれ系料理研究家の女性が、素敵な別荘のオープンキッチンで、レシピを紹介する。料理研究家の人のファッションや、キッチンのインテリアが素敵で楽しめます。でもここで紹介されるレシピも、「それってどんな味になるの・・・？」と不安になります。下ごしらえや細かい作業はほとんどなく、パパパーっと適当に混ぜて、「はい、できあがり」という料理がほとんどです。料理番組はどちらかというと、ファッションや有名料理家のトークをメインに構成されているようですが、「食事が美味しくない」で有名なイギリスも、「美味しい物」や「手料理」に対するあこがれはあるのだと思います。でも夕方スーパーに行くと、「出来合いのサラダ」「サンドイッチ」「レンジでチン食」コーナーの前にはやっぱり人だかりができてます・・・

  2007.09.16

• おめでとう！

  ここ数日、ずっと待っていた知らせがあって、携帯電話が気になってしかたがなかった。高校時代から20年（ひぇー、そんなに経ってたんだ）共に笑い、励まし合ってきた親友がパリで出産した。昨晩本人からその知らせを聞いて、目頭が熱くなった。彼女と私は学生時代、旅行会社主催の「ロンドン1ヶ月ホームステイ」に一緒に申込みをし、イニシャルが同じ事から同じ家に一緒にホームステイをしたことがある。英語はほとんど使わなかったけれど、笑いっぱなしの一ヶ月だった。その数年後、私がアメリカに留学する時、空港に見送りに来てくれた。その時、彼女の隣に立っていた同じく高校時代の同級生が、今の彼女の旦那様である。私が帰国して何年かして、今度は彼女がイギリス留学を決意した。その後オランダ勤務していた今の旦那様と再会、結婚、以来オランダに在住、昨年パリに転勤。その間何度か彼女を訪ねてヨーロッパに足を運んだが、今度は自分もロンドン勤務となり、その報告の電話をした日、彼女の待望の妊娠を聞いた。そのお陰で遠くヨーロッパに住んでいると思っていた友人の妊婦姿に3度も会えた。正に叔母の気持ちで、無事誕生の報告を待っていた。フランスで出産を決断した彼女の勇気と強さを尊敬し、またそれに向けて努力する姿は格好良かった。彼女の声を聞いた時、いろいろな思い出がよみがえって、そして親友夫妻の喜ぶ顔が目に浮かんで、胸が熱くなった。早速ユーロスターの手配をし、会いに行こうと思う。人と人との繋がり、不思議な縁やタイミングをいろんな場面で感じる今日この頃。今朝日本から、同じような喜びの知らせが舞い込んできた。これも待ちに待っていた知らせ。妊娠や出産の知らせは人の気持ちを温かくするし、周囲にまで幸せをふりまいてくれる。「子供」は本当に宝だと思う。

  2007.09.12

• ザ・ラストナイト

  イギリスでは毎年夏に開催される、世界最大のクラッシック音楽祭「プロムス(Proms)」というイベントがあります。この音楽際、1859年（今から100年以上も前！）に、大勢の人に気軽にクラッシックを楽しんでもらいたい、という主旨で始まったそうです。今年は7月13日に始まり9月8日の最終日まで、ケンジントンパーク近くのロイヤルアルバートホール（写真）で毎日コンサートが行われました。チケットも大体7ポンド位（1500円程度）から売られていて、服装も普段着でOK。私も母と妹が遊びに来た時に、一緒に聴きに行ってみました。最終日「ザ・ラストナイト」は華やかなお祭りになり、この日ホールのチケットは入手困難となるそうですが、ハイドパークを始め、イギリス全土で5箇所の野外ステージが設けられ、ビックスクリーンの前で皆ピクニックをしながら参加するとの事。昨日がそのラストナイトでした。私は部屋のTVで見ていましたが、遊び心たっぷりで見ていて非常に楽しめました！観客は背中の開いたドレスを着ている人、カジュアルな服で風船を持っていたり、顔にイギリス国旗のペイントをしいる人等様々。途中指揮者がお茶目なしぐさをしたり、オペラ歌手の女性がバラを一輪ずつ客席に投げたり、くるくる回りながら歌ったり、堅苦しさは全く無く、わくわく感が伝わってきました。そしてラストナイトに参加するという事はとても名誉な事のようで、演奏者も観客も晴れ晴れと誇らしげな表情が印象的でした。後半に入ると観客も一体となって、体を揺らしてリズムをとったり、口笛で演奏に参加したり、と大盛り上がり。フィナーレは全員が隣の人と手を繋いで、イギリス国家と蛍の光を大合唱。イギリス国旗のユニオンジャック振りまくり。雰囲気だけでなく、演奏やオペラ歌手の方々の歌声は素晴らしくて、ヨーロッパでのクラシック音楽の歴史とレベルの高さを目の当たりにしました。伝統と格式を重んじる、マナーにうるさいイギリスだけど、羽目の外し方、遊びの取り入れ方がとても上手。そういう所は是非見習いたいです♪

  2007.09.09

• 時間

  9月に入ってから、ロンドンでは毎日晴天が続いている。気温も高め、といっても22度位だけど、毎朝通勤する際も爽やかで気分が良い。もうすぐ渡英して4ヶ月になるが、私は最近ようやくこちらの生活に慣れてきた気がする。時間が経って初めて気づくこと、時間が経たなければ分からないことがある。今まで見えなかった事が見えてきて、「あぁなんだそうだったのか」と思えたり。自分の見方が変化して、それによって私の態度が変わり、相手の出方も変わったのか、これまでギシギシと鈍い音を立てていた車輪がようやく回りだした、そんな感じがしている。よく相手は自分の鏡だといいますが、そうかもしれないと思う。でもこの時間、早送りすることができないので、苦しい時、周りが見えなくてもがいている時もひたすらじっと耐えて、目を凝らして周囲をじっくり見ようとする努力が必要だ。その期間は本当に憂鬱で、逃げ出したくなる時もある。そこをじっと我慢すれば、ある時ふっと暗いトンネルから抜けられる時がくる、という事をここにきて改めて体験しました。苦しい期間、逃げ出さずにいられたのはやはり家族や友人達の温かい励ましがあったから。渡英して1ヶ月経った頃、タイの友人からカードが届きました。"You are not alone in the universe"（あなたは一人じゃないよ）オーストラリアからはこんなメッセージが。"Be positive, life is good" （人生は結構よいものだよ。前向きにいこう！）第一関門をクリアしたと思える今、苦しい思いをしている友人に「時間が解決してくれる、というのはまんざらうそでも無いよ」という事を伝えたいと思う。今日は残業帰り、ロンドンブリッジからの夜景（写真）を眺めながら、そんな事を考えました。

  2007.09.06

• のんびり月曜日

  午後、会社でPCに向かっていたら、「今日の夕方から木曜日まで地下鉄(TUBE)はストで動かなくなります。17時までに乗ればまだ動いています。なので今日は16時に帰ってもいいですよ」と、いう内容のe-mailが回ってきた。こちらに来て、「郵便局のストで、今日は郵便が届きません」というのは既に数回経験してるけれど、地下鉄ストって大変だわっ！と思いインターネットでチェックしてみると、どうやら２つの線だけは動いていて、その内の１つが私の利用する線だった。ほっ、無事帰れるよ～、もぉ焦るよ～と周囲に話すと、「全員がその線になだれ込むから、早く帰らないとラッシュアワーはものすごい混むよ」と言われた。動揺して皆はどうするのかと見回すと、さっさと帰り支度をして、バーイと帰っていく人、映画観たり、パブでビール飲んでから、人が少なくなった頃にバスを乗り継いで帰ると言って、友達に電話する人等いろいろ。慌ててる様子も無く、じゃあのんびり帰ろうかな、早くあがれてラッキー♪という感じだ。ロンドンの街は小さいので、地下鉄が止まってる場合、バス＋徒歩で大抵どこでも帰れるんだそうです。そして家族持ちのイギリス人はほとんどが物価が安くて自然が綺麗なロンドン郊外に住んでいるそうで、皆地下鉄では無く電車(over ground)で1時間半かけて通勤している人等が多いのだそうです。この点は日本の首都圏と同じですね。バスは本数も多く、とても便利です。ロンドン名物二階建バス(Double Decker、写真)のルートを覚えると、地下鉄を乗り継ぐよりも早い場合もあります。運転手さんもfriendlyな人が多くて、「すみません、○○の近くで降りたいのですが」と相談しておくと、「次だよ」等と親切に知らせてくれます。さて、明日の朝は始業時間に間に合う為には何時に出ようかな、等と考えていると「会社休む人が結構いるので、明日になればそんな混まないですよ」と言われた。「地下鉄が止まってるので行かれません」と言って、かなりの人が会社を休んでしまうそうで。このスト木曜日まで続くので、皆さん今週はほとんど来ないという事ですかね。今日に限って仕事があったので、私は少し残業してから帰りました。駅周辺にはほとんどひと気が無くなっており、電車も不気味な程ガラガラだった。皆もうとっくに帰ってしまったのか、それともどこかで映画でも観ながら時間を潰しているのか。家に帰ると大家さんに「ジェームス・ボンドのDVD観ない？」と誘われた。最新作のカジノ・ロイヤルを見た。のんびりした月曜日。ストがあっても、皆悠々と構えている。どんな時でもロンドンは時間がゆったりの流れている気がする。

  2007.09.03

• デパートめぐりin London

  週末時間のある時にデパートめぐりが面白い。今ロンドンの物価はベラボーに高いので円換算すると実際に買い物するのは躊躇するけれど、ウィンドウショッピングとお客さんウォッチングで充分楽しめます。ロンドンで有名な大型デパートといえば、ハロッズ(Harrods)、ハーヴィー・ニコルズ(Harvey Nichols)、リバティ(Liberty)とセルフリッジ(Selfridges)等。私は家から近い、通勤経路にある、という理由でリバティとセルフリッジによく出かけて行きます。リバティ（写真は入口部分。晩夏だけど紫陽花きれいに咲いてます）は1875年に創業で建物自体がチューダー建築といって、白と黒のコントラストが美しいのです。デパートの中も歴史を感じる造りになっており、階段も木製、エレベーター（イギリス英語ではリフトといいますが）も年季物です。もともとは繊維卸業から始まって、その後東洋との交易で栄えたというだけあり、置いてあるものはあの有名なリバティプリント柄の布を始め、どこか東洋的なインテリア等が格好良くディスプレイされており、デパートというよりショールームの様な感じです。リバティで買い物した事はまだ一度もありませんが、文房具、食器、あと日本画コーナーがとても素敵で気に入っています。買い物をしにいくのはセルフリッジデパートが一番多く、今日もブラブラと出かけてきました。ここは食料品売場も充実していて、肉・魚売り場を除くと、日本とは違った大胆な売り方や見た事のない部位が売ってて、英単語の勉強にもなります。ハロッズやセルフリッジ等の高級デパートにはブランド品のお店も多く入っているので、客層が幅広く、最近は特に中東系の石油王チックなセレブな方々がブランド店で「これ全部包んでちょうだい」並みの勢いで豪快に大人買いしています。羨ましい～。今ロンドンには世界中の大金持ちが集まっているという話も聞きます。お客さんの服装を見るのもこれまた楽し。日本で季節に合わない洋服を着るのは恥ずかしい事ですが、こちらは自由自在。色使いも様々、髪型もメイクも、素敵な人からだっさださの人まで、皆それぞれ個性的。自分がどう思われるかという「他人の目」よりも、「自分が何を着たいか」を第一優先に考えている様に思えます。だから季節にマッチしてなくても、「あたしは今日これ着たいのよ」というスタンスでファッションを楽しんでいるようです。で、夏にダウン、寒くても鳥肌たっていながらキャミソールワンピの人もいる訳です。もう一つ気づいたのは靴や洋服ってその国の習慣や文化は勿論、街の造りや色合いにも関係しているということ。ヨーロッパで目につく色合いは日本ではあまり見かけない物が多いのですが、街の色合いとよく馴染んで綺麗に見えます。服の基本テーマは「ルーズ＆セクシー」なのかな。バッグの口はファスナーでしっかり閉まる物がほとんどで、ブーツやパンプスのかかとは太くてしっかり。日本の「きちんと＆可愛い」服はやっぱり日本の風習にはマッチしているけれど、こちらで着ると「きちんとしすぎてつまらない、セクシーさが足りない」、口の開いたバッグはスリの標的になるし、細いヒールでは石畳が歩きにくい。日本に帰るときっとこちらで買ったものが少し大胆すぎ、また靴やバッグはハードすぎると思うのでしょうね。洋服売り場をブラブラ見ていたら、試着室から出てきた、かっぷくの良い黒人女性に声をかけられた。「Excuse me, この服私に似合うと思う？友達の結婚式に出るの。Evening partyなの。同じ形で茶色もあるけれど、あなたの正直な意見を聞かせて」との事。ママさんらしく、近くでちびっこが二人、つまんなそうに待っていた。一瞬店員と間違えられたかと思ったけど、そうでは無いらしい。真剣に考えて、「あなたの肌にはそのボルドー色の方が綺麗だよ。ゴールド系の大降りのアクセサリーをつけると更にゴージャスになるかもね」と言ってみた。満面の笑みを浮かべて「私もそう思ったのよ！ありがとう！」ととても嬉しそうだった。私までちょっと嬉しくなった。日本だったら通りすがりの人にアドバイスを求めるのは考えにくいシチュエーションだが、彼女のオープンでくったくの無い明るさが、とても可愛らしくて素敵だなぁと思った。

  2007.09.02

• ヴィクトリア・スポンジケーキ

  今日は夕方から大家さんのアフタヌーンティー教室の下準備の手伝いで、久しぶりにケーキを焼きました。写真のヴィクトリア・スポンジはイギリス菓子の定番で、ヴィクトリア女王のお気に入りだったそうです。同量の薄力粉、バター、砂糖、卵を使って2枚のスポンジケーキを焼き、その間にラズベリーのジャムを塗っただけのシンプルなケーキですが、オーブンから漂うあま～いバターとバニラの香りがなんとも懐かしく、その昔母と妹一緒にクリスマスや誕生日ケーキを焼いた時のことを思い出しました。この他には教室内で実際に生徒さんが作るショートブレッド、スコーンの材料の計量と、サンドイッチの下ごしらえ。遅くなったので夕飯も一緒に作ってDVDを見ながら食べよう！という流れに。夕飯に作ったのはとーっても簡単な野菜料理。冷蔵庫にあったナスとチェリートマトとオニオンをスライスして、それにたっぷりのオリーブオイル、塩、チリソースをふりかけてオーブンで約1時間。メインはハムとチーズキッシュ（これは冷凍ものをオーブンでポンと入れただけ）。デザートはマンゴーとベリーに砂糖とレモンをふりかけて。これに赤ワイン。ジャスを聞きながら、大家さんと他愛も無い事をおしゃべりしながら、時々私のアメリカ英語を直してもらいました。笑。まずTomatoの発音はトメイトゥでは無くて「トマートゥ」。ごみはgarbageではなくてrubbish。因みに今晩見た映画は"Little Miss Sunshine"でした。気持ちがほっこりする良い映画でしたが、中に出てくる「いかにもアメリカ」的なシーンに大家さんは解説をつけてくれました。イギリス英語とアメリカ英語、私にとってはどちらも同じ英語だけれど、やはりなかなか奥が深いようで・・・

  2007.08.28

• ブライトンの日曜日

  連休の中日の日曜日、イギリスで最も古いリゾート地、ブライトン(Brighton）に行ってきました。ここは友人のKちゃんとM君（ちゃん）が学生時代を過ごした懐かしの場所ということで、二人の完璧なガイド付きで、お天気にも恵まれ久々の海、太陽の光いっぱいのブライトンを満喫してきました！朝10時半過ぎにLondon Bridge駅に集合、そこから電車で1時間程で到着。まずは二人のお勧めのFUNKYなパブでサンデーローストを食べました。サンデーローストというのはイギリスの食文化の習慣で、昔は日曜日に家族で教会に行き、その後いつもより贅沢にローストした肉の塊を食べる、という所から来ている様で、今はロンドンで家族で教会に行く人は少なくなった様ですが、日曜日のお昼はあちこちのレストランやパブで皆ローストした牛、豚、鶏、羊の肉を食べています。私はこの日初めてサンデーローストをパブで食べたのですが、美味しかった！（今度写真UPしますね）昼からビールを１パイントも飲んでほろ酔い気分で、街中散策へ。その後はビーチ沿いのカフェに座って、ここでは貴重な太陽の光をサンサンと浴びながら、イギリスの夏の飲み物の定番、PIMM'Sを飲みました。これはロンドン生まれのリキュールで、炭酸で割って、オレンジスライス、ライム、きゅうり、ベリー等と氷を入れた爽やかな冷たい夏のお酒で、見渡すと周囲もほぼ全員このPIMM'Sを飲んでました。リゾート地のせいか、ロンドンよりも雰囲気がゆったりとしていてちょっとしたバカンス気分を味わえました。食べ物の話ばかりになりますが、おやつにM君が「世界で一番美味しいドーナッツ」というのをご馳走してくれました。ビーチ沿いの屋台で買ったものですが、揚げたてアツアツのドーナッツは本当にほっぺたが落ちる程美味して、確かに今まで私が食べたドーナツの中ではナンバーワン！でした。お腹もいっぱい幸せ気分で、ロンドンまでの一時間はぐっすり眠って帰りました。郊外には私の知らないイギリスがまだまだ沢山あるんだろうなーっと思った1日でした。

  2007.08.27

• 愛犬リチャード

  紹介します。愛犬のリチャード君。このワンちゃん、実はフランスのキャラクター、タンタンの相棒のSnowyです。一番最初の出会いは、アロマテラピーのトリートメントをしてもらったお宅でした。その後、偶然３つ先のWest Hampstead駅の近くの家具屋さんで再会、「やっぱり可愛いーっ」と思って即買いしてしまいました。木製でアンティーク調の色合いです。部屋にいるととっても和みます。今日、母と妹が一週間のロンドン滞在を無事に終えて、帰って行きました。スーツケースいっぱいに日本食を持ってきてくれたので、暫くは日本食三昧で暮らせそうです。わーい。この一週間は私も一緒にホテルに滞在して、ロンドン市内と郊外を少し観光しました。楽しかった！空港で二人を見送った後、時間もあるしと思って、地下鉄に一時間程揺られて帰りました。（通常はHeathrow Expressという列車に乗って、空港からパディントン駅まで15分です！）その後、M&S(Marks&Spencer)で部屋に飾るサーモンピンクのバラを買って、家に着くと大家さんが緑茶を入れてくれました。そして部屋に入るとリチャードのこの表情。やっぱり買って良かったぁ。明日一日出社したら、月曜日はBank Holidayでまたお休みです。街中のショーウィンドウは夏のセールが終わり、きらびやかなパーティードレスが並び始めました。デパートではクリスマスグッズも売られ始めて、ロンドンは既に「クリスマス」に向かっているようです。

  2007.08.24

• 渡英3ヵ月記念

  ロンドンに来てちょうど3ヵ月が過ぎました。正直長かった。前職場を退職するまでは目の回るの様な忙しさでじっくり考える暇が無かったけれど、飛行機に乗ってからこれまでずっと「来て良かったのかな・・・」と、いつもどこかで考えていた。きっと友達がイギリスに働きに行くって聞いたら「わぁー、いいなー！羨ましい」と、考えたと思うのですが、いざ自分の身に降りかかってくると、複雑で、いろんな事を考えて「やっぱり日本に居た方が良かったんじゃないかしら」と、ロンドン橋を渡りながら、地下鉄の中で、夜眠る前、何度も何度も思っていました・・・なんて書くとまた皆さんに心配かけてしまうのですが、でも今日初めて「ここに来て良かった」と思う出来事がありました。それは大家さんと友達というか、もっと近い「親友」になれたことを実感したからです。これは実は全然期待していなかったというか、良い関係が築ければ良いとは思ってたのですが、小さな出来事が積み重なって、少しずつ信頼関係が築かれて、お互いの悩みを話したり、励ましあったりする内に、心から思いやり合う「友達」になっていました。偶然にも大家さんも私と同じくカウンセラーの資格を持っていて、共感できる話題も多く、つたない英語で語り合った日もありました。そして彼女から教わったこと、見習いたいと思ったこともこの3ヵ月だけで沢山あります。私は大家さんに出会う為にイギリスに来たのかなぁと思う程、大切な出会いとなりました。大家さんと出会えたのは、アカシア1号さんと友達だったからで、そしてカウンセリングという共通の思いがあったりと、いろんな事が繋がっていて、不思議な「縁」を感じます。よく「出会いは偶然ではなく、必然だ」といいますが、本当にそうなのかもなぁ。明日から母親と妹がロンドンに遊びに来ます。その前に、イギリスに来て良かった♪と思えた事を嬉しく思います。ツアコン（現地係員）となる為、1週間程ブログお休みします。日本は猛暑と聞いてますので、くれぐれも体に気をつけて、元気でいて下さいね。PS写真はOxfordです。頑固そうbutお茶目な英国人のおじちゃまを激写してみました。

  2007.08.17

• アフターファイブの過ごし方（その１）

  こちらに来て、最初にできたお友達が会社の同僚Kちゃんです。イギリス在住10年以上、入社した日からずっと私の面倒を見てくれているとっても明るくて楽しい女性。病院の登録や携帯電話の契約、生活用品のお買い物、Cheque bookの書き方、お洒落なレストラン情報、何から何まで教えてもらい、彼女がいなかったら、今頃帰り支度をしていたかも、と思う程。旦那様がフランス人のシェフで、彼女も大の料理好き。食べ物関係で話があって、よく一緒にご飯を食べたり、パブに行っています。月曜日はKちゃんの友達のフランス人のM君（ちゃん？彼はおかまちゃん）がディナーを作ってくれるとの事で、会社が終わった後、一旦家に戻り、Gパンに履き替えてから、ワインを買って、Kちゃんちに集合した。平日一旦家に帰って着替えて出かける、というのは結構頻繁にやっている、とても充実したアフターファイブ。M君の手料理は何度かご馳走になってますが、盛り付けも繊細で味もGOOD。「今日はカスレを作るからね」と、言ったので、わくわくしてキッチンを覗くと、缶がまるごとと鍋の中に・・・（写真）。カスレは南フランスの煮込み料理だそうですが、豆と鴨とソーセージが入ってました。付け合せは甘いプチトマト、オリーブ、モツァレラ、ピーマンの酢漬けとレタスのサラダにマスタードとねぎのドレッシングをかけて。それとポテトブレッド。美味しかった！イギリスに来たきっかけは「仕事で少しでも専門性を身につけたい！」でした。はりきって来たのに、仕事はなんとなく空回りモードで少々disappointedだったこの数ヶ月。でも平日の夜こんな風に友人の手料理を食べながら語り合ったり、美術館やコンサートに出かけたり、パブに行って笑いあったり、そういう豊かな時間の過ごし方の大切さに気づけたのは、大きな収穫だったと思います。イギリスではこの都会のロンドンでさえ、時間がゆっくり流れている気がする。この事に気づく為に私はここに来たのかなぁ、なんて思う（言い聞かせている？）今日この頃です。

  2007.08.13

• １０１匹わんちゃんの丘

  家から歩いて15分程の所に、ロンドン市街を一望できる丘があります。Primrose Hillといいますが、ここはディズニーの１０１匹わんちゃんの舞台になった丘だそうです。青々とした芝生と立派な枝ぶりの木々があるのみで、リージェンツパークの様に池があったりカフェがある訳では無いのですが、私はこの丘が気に入っています。週末の朝はここでジョギングをしています。（このマラソン大の苦手の私が！）緑の匂いと澄んだ空気、小鳥のさえずりが聞こえ、とても気持ちが良いのです。朝この公園にいるのは、ジョギングをしている人達と犬の散歩に来ている人だけですが、お昼過ぎてくると、段々とピクニックをする人、寝転がって昼寝をする人、読書をする人々が続々と集まってきて、写真の様な風景になります。丘の裏手の方ではギターの練習やダンスの練習をしている人もいました。それぞれが思い思いに、ゆったりと自由に、週末の昼下がりの時間を楽しんでいます。この近くにはお洒落なレストランも多くあり、有名モデルや俳優さんが住んでいるそうな。私はギリシャ料理を食べてから、コーヒーをTake awayして丘のてっぺんに登りました。因みにイギリスは男性同士のカップルというのが非常に多く、あちこちでみかけます。さぁこの写真の中に、何組みつけられましたか？！

  2007.08.12

• 地下鉄(TUBE)

  ロンドンの地下鉄は世界最古の公共鉄道だそうだ。だからなのか、しょっちゅうあちこち故障が原因で止まる。週末は必ずどこかの区間が工事の為に閉鎖される。なのに初乗り４ポンド、約1,000円する。私が利用するJubilee Lineは比較的故障も少ない線だと思っていたが、今朝いつもの時間に会社に向かおうとしたら駅が閉鎖されていた。「地下鉄は動いていないので、バスを利用して下さい」と、駅員さんに言われ、バス亭に向かうと既に長い行列が。そして来るバス、来るバス、全て満員状態。ジーザス...数本見送った後にやっと乗れたが、このバス一体どのルートを通るのか分からない。隣のアジア人学生さんが不安そうに「次はベーカーストリートですか？」（in 英語）と聞いてきた。不安な時は同じアジア人ってだけで妙に安心感があるのは私もよく分かる。でもソーリー、私も分からないのね。無事、隣駅のベーカーストリート（ここは名探偵シャーロックホームズで有名です）に到着後、動いている線を探して乗り込もうとしたが、これまた満員で全然乗れない。でもロンドンの地下鉄の満員というのは、ドア付近に人が固まっているだけで、中はスカスカなのである。ちょっとー、皆さんドア付近に固まらずに、中ほどまでお進み下さいよ！！と、一人イライラする私だが、こちらの人、押したり、無理やり乗り込んだりはしないし、あまり文句も言わない。いつまででも新聞を読みながらホームですいた電車が来るのを待っているのである。だから会社も始業時間はあるが、必ず毎日誰かが遅れてくるし、それを周囲も本人も全く気にしていない様子。「すみません、5分遅れます」なんて電話は誰もしてこない。途中乗り換えの駅で、デジカメを出して写真を撮ってみました。ピンボケになりましたが、テロの警戒が強まっている中、駅構内で何枚も写真を撮る勇気の無かった小心者の私。雰囲気だけでも伝わりましたでしょうか？これが狭くて汚い、でもベラボーに高いロンドンの地下鉄です。でもパリより綺麗、と思いました。ついでに英語レッスン～地下鉄用語版～。「お足元にご注意下さい」はMind the gap!。ホームと電車の間、半端じゃなくあいてます。「閉まる扉にご注意下さい」はMind the door!お構い無しに閉まります。今日は金曜日、やっと週末ですね！夜は大家さんとレンジでチン！料理を食べてから、「プラダを着た悪魔」のDVDを見ました。Have a lovely weekend!

  2007.08.10

• 虹

  日本に居た時と同じ様に、時折それ以上にへこむ事がある。会社生活だけでなく、主婦をしている友人達や、子供だって、それぞれに悩みや苦労があると思う。ロンドンに来て間もない頃はいろんな手続きが必要で、分からない事だらけの中イギリス英語が通じないのと、外国人ということで、思い通りにいかない事ばかりだった。この年になってなんでこんな苦労や惨めな思いをしてるのか、と落ち込む事も多々あった。今でも会社ではイギリス人の上司や同僚とうまく意思疎通がはかれずに、へこむ日々は少なくない。ドイツやアメリカで暮らした事もあったが、その時は両親が守っていてくれていたし、自分も若くてあまり細かい事は考えていなかったのかも。海外で一人で暮らすには神経１、２本切っておかないともたないな、とも思う。そして今までは人に弱みを見せたり、助けを求める事をなんとなく躊躇していたけれど、こちらに来て大切な人からの励ましとか、メールとか、例えば自然の豊かさとか、スーパーのレジのおばさんとの何気ない会話が自分を勇気づけ、元気づけてくれることを実感し感謝している。一人で思いを抱えるのでは無くて、それを誰かに打ち明ける事は悪い事でも恥ずかしい事でも無くて、その代わりに自分もまた誰かの支えになれればと思う。そして人の深い部分を勇気づけたり、支えるのは、お金とか人工的に作られた物では無くて、人の温もりや自然の力だとこちらに来てより一層感じている。もう少し若い頃だったら「綺麗ごとね～」って思ったかもしれないけれど、今は心の底からそう思う。今日、会社帰りにいつものロンドン橋から虹を見ました。（写真）家に帰ると大家さんがスコーンの差し入れを持ってきてくれたので、虹を見たことを話したら「それはgood signだよ。きっと何か良いことが起こるよ」と、言ってくれた。その言葉に何故かじーんときた。

  2007.08.07

• 日帰りパリ旅行

  サバ！（Ca va?)今週末はロンドンもやっと夏日、雲ひとつない晴天。気温も30度近くまであがり、ようやく持ってきたノースリーブを着る事ができました。そして私は土曜日、パリに日帰り旅行に行ってきました。5月に渡英してから、パリはこれで3回目。初回は出張で、2回目はパリ在住の親友夫妻M&Tを訪ねて、そして今回。日本にいる時、海外から来た研修員が「日帰り京都旅行」というのをやっているのを見て「よくやるねー」って思っていましたが、自分もやってしまいました。LondonのWaterloo駅からユーロスターという列車に乗って約2時間半でParisの北駅（写真）に到着します。朝5時半の始発に乗って、帰りは23時着の最終をつかうと、まる1日パリを楽しむ事ができます。ちょうど東京から大阪に行くような感覚ですね。パリ時間の朝9時半に着いてから、マレ地区へ。カフェで焼きたてのパン・オ・ショコラを食べた後、街を散策。ロンドンと違うのは、街全体の色のトーンが明るくて、華やかな事。お店のディスプレイの色使いやラッピングもとってもお洒落で心が躍ります。どのお店も既に秋冬コレクションが並んでいて、デザインがキュートで見ているだけでワクワクしました。ランチタイムにサンジェルマンに移動、ビストロで美味しいTUNA（まぐろ）を食べました。あー、美味しい。どうしてイギリスとフランスはこんなに距離が違うのに、「食」に関する意識が全く違うんだろう？楽しい時間は本当にあっという間に過ぎてしまい、帰りはLafayette Gourmetという食専門のデパートで塩、パン、サラミ、焼き菓子にワインを2本買って帰ってきました。パリの「美」と「食」に関するレベルの高さはやはり超一流だ！と、毎回思います。秋には親友夫妻に子供が産まれるので、またすぐ戻ってくるからね、と心の中でつぶやきながら北駅を後にしました。因みに帰りは知人のご好意で、にゃんと、ファーストクラスに乗れました。飛行機の様に機内食が着いていて、これまたパリ発のものはレベルが高い。美味しいシャンペンを頂いた後に一眠りしたら、ロンドンに着いてました。ロンドンとパリ。近いけれど、全く違う文化と雰囲気を持つ都市。でも女性にはやっぱりパリが断然魅力的だ思います。ルーブル美術館もエッフェル塔も見なかった今回のパリ旅行。ただ街を散策するだけだったけれど、充分心が満たされました。明日からまた一週間、頑張りますかぁ・・・

  2007.08.05

• Go green -環境に優しい暮らし方-

  今朝、お隣のCさんの部屋からガタガタと騒がしい音が。廊下に出ると困った顔のCちゃんが「モンタナさん大変！部屋に見たこともない巨大な変わった虫が入ってきちゃいました！」との事。巨大？変わった虫？ひょえ～っ。怖いけど、シャッターチャンス、ブログネタかも！と、ドキドキしながら部屋を覗いてみた。私の想像では、「いつか西表島で見たタランチュラ級の巨大な、緑した足長の変なクモ」だったが、毛が生えた大きい蜂だった。確かに大きかったので、誘導作戦で窓から外に出した。午前中、会社でEMS(Environmental Management System)研修に参加した。冒頭に、地球環境について考えましょうという主旨のビデオを見た。そこに今朝の蜂登場。「あ、あの剛毛蜂！」。この蜂はイギリスに生息する蜂で、野菜等の受粉に一役買っているが、環境汚染が原因で、絶滅の危機に瀕しているそうだ。退治しなくて良かった～。世界中で起こっている異常気象も、やはり地球温暖化や環境破壊が原因のひとつと考えられているとの事。写真は7月21日に撮影したイギリスの観光地で有名なコッツウォルズですが、前日に大雨が降り川が氾濫、洪水の被害にあって浸水してました。「こんな事初めてだよ」と、地元の方々も困惑、我々観光客もがっかりでした。環境を守る為にできること、ひとりひとりが考えないと、この先地球は大変なことになるーっ、と、真剣に思いました。こちらでも「green=環境に優しくする」という言葉は頻繁に聞きます。その割にロンドンではゴミの分別が全くされておらず、プラスチックもビンも缶もなんでもかんでも一緒にゴミ箱へ捨ててしまってます・・・地下鉄内も街もとても汚れている。なんでこの分野、進んでないんだろう？毎朝のゴミ出しの時もいつもguiltyに感じている。あー、分別したい。

  2007.08.03

• London Bridge

  ロンドン橋落ちる、落ちる、落ちるロンドン橋落ちる、マイ・フェア・レディ♪と、いう童謡でお馴染みのロンドン橋を渡って私は毎朝通勤している。テムズ川にかかる大きな橋。いやー、どう見ても落ちそうにない幅広のコンクリートのしっかりした橋である。なんでこんな歌ができたんだろう？と、思ってネットで調べてみると、昔はしょっちゅう落ちていたんだそうです、このLondon Bridge.今から８００年以上前にこの橋は莫大なお金をかけて木製から石橋に架け替えられたそうですが、なんとその際、橋の保持を願って「人柱」が立てられたそうな・・・ひーっ。この橋を渡る時、いつもロンドンのランドマーク、タワーブリッジが見える。（写真）ロンドン橋は有名な割にはなんてことないフツーのコンクリートの橋だけど、このタワーブリッジはとても素敵。行きは朝日を浴びてキラキラ光っている。帰りは橋がくっきり美しく綺麗に見える。この橋を眺めながら、「私ってロンドンにいるんだ・・・」と未だ不思議な気持ちになる。今日のロンドンは晴れ！気温24度。やっと夏到来かしら？！しかし冷夏～。（本当は二階建てバスを一緒に写真に収めたかったんだけど、うまく撮れずでした・・・残念！）

  2007.07.31

• 土用の丑の日in London

  今日は土用の丑の日だ。会社の近くの日本食お弁当屋さん(Japanese Take away)では今週一杯「うな丼（写真）」を販売するとの事、同僚のKちゃんと早速買いに行った。うな丼1個5ポンド。これで1000円以上と思うと悲しくなるが、better than nothing＝あるだけまし。この言葉はイギリスに来てから何度も心の中でつぶやいている気がする・・・あー、荻窪の東屋さんの鰻重が食べたいっ！「日本ってなんか○○だよね」と不満を言いながら、やっぱ海外はいいわ～って旅行する度に思っていたけれど、移住してみると、日本の文化ってなんて素晴らしいんだろうってつくづく思います。こちらに来る前に友人に「おうちで楽しむにほんの行事（技術評論社）」という本を頂きました。ページをパラパラとめくりながら、自然と共に季節のうつりかわりを楽しみながら暮らす事の豊かさをしみじみ感じます。夏は朝顔、風鈴、打ち水、蝉の声。イギリス在住10年以上の会社の友人Kちゃんに「侘寂ってどういう意味でしたっけ」と訊ねられた。なんでも化粧品会社に勤めてるイタリア人から「Wabi-sabi is a beauty of things imperfect, impermanent, and incomplete.と聞いたんだけど、例えばどういう感じ？」と聞かれているとのこと。うーん、言葉では表現しにくいんだけど、「感覚」で理解しているのはやはり日本人だからだろうか。季節の移り変わりも五感で感じる事が多い。夏の匂いとか秋の香りとか。「日本の美しい自然」と古くから伝わる「四季折々の行事」は、守って次の世代へ伝えていきたいものですね。今日もロンドンは涼しくて20度位。珍しく雨は降りませんでした。日本はどうでしたか？鰻食べましたか？

  2007.07.30

• ラジオ

  こちらに来て買って良かった物は、GLOBALの包丁、TEFALの電気ケトル、RIEDELのステムレスワイングラス、ドリップ式コーヒーセットといろいろありますが、一番は「ラジオ」です。テレビ番組は4チャンネルしか映らない上に全然面白く無くて、夕飯時にはどのチャンネル回してもいまいち、でも音が無いのも味気ない。大家さんがバスルームでいつもラジオを聴いている様なので相談してみた所、「買うならDABラジオがお勧めよ」との事、John Lewisという生活用品デパートに買いに行ってきました。このラジオ（写真）、見た目は超レトロな木製の箱ですが、とてもハイテク。DABとはDigital Audio Broadcastingの略だそうですが、ダイヤルをくるくる回すだけで、Jazz,Classic,Hits,Sports,Rock,BBC...と20以上のジャンルがデジタル表示がされ、聴きたいジャンルを選択、ボタンを押すだけで、自分でチューニングする必要なく好きな放送を聞く事ができます。その上、今かかっている曲目、歌手名等の情報がテロップで画面に表示されます。音質もGOODです。この仕組みは90年代後半から開始されて、日本のラジオ業界もイギリスにこの仕組みの下見に来たそうです。イギリスの方が進んでいるんだそうです。日本でも私はテレビよりもラジオ派で毎日J-Waveを聴いていたので、このラジオ、私のイギリス生活に欠かせないものになりました。因みにお気に入りのジャンルはJazzとClassicです。でも毎朝聴いていたJ-WaveのGood Morning Tokyo懐かしいです。別所さん、頑張ってますか～？

  2007.07.29

• 公園

  この2ヶ月、天気は悪い、イギリス英語は聞き取れない、地下鉄は遅れるし汚い、サービス悪い、食事まずい、とネガティブな事沢山ある日々の中で、これは素晴らしいと感動したのは緑豊かな「公園」です。ブルーな気持ちが一気に吹き飛び、穏やかで優しい空気に包まれて、リラックスできるんですよ。自然の力、マイナスイオンの力ですね。ロンドンにある有名な公園といえば、ハイドパーク、そのお隣のケンジントンガーデンズ（ダイアナさん生前住んでいたケンジントン宮殿に附属する庭）、そしてリージェンツパーク、バッキンガム宮殿隣のグリーンパーク（写真）。歴史を感じさせる大木と手入れの行き届いたバラ園。湖の鳥（は、結構凶暴）。リスが普通に飛び回る光景。（でもこのリス達マッチョで、一見ねずみ風）家族連れ、友達同士、恋人同士で散歩したり、犬を遊ばせたり、ピクニックをしたり、寝転んで本を読んだりしています。有名公園だけでなく、教会の横や家の近所にも写真のような木々に囲まれた、緑豊かな公園はあちこちにあって、今は夜21時半頃まで明るいので、会社帰りに公園に立ち寄って、深呼吸をして帰る日もあります。休日は本を持って、読書をしに行くのが今のお気に入りです。時々雨に降られる事と、虫がでる事を気にしなければ、部屋の中で本を読むより何倍も気持ちが良いんですよ。日本ではやらなかったというかそういう気持ちになれなかった、井の頭公園や新宿御苑での読書。落ち着かなさそう・・・日曜日にサンドイッチと水を持って、読書をしに行った事がありましたが、鳩に取り囲まれるわ、蜂は寄ってくるわで一人バタバタ逃げ回る「ストレンジ　ジャパニーズ」になってしまい、公園でのランチはいまいちでした。

  2007.07.28

• 木曜日はランドリーデイ

  毎週木曜日は私が洗濯機を使う日。My ランドリーデイです。なので毎週木曜はなるべく予定を入れずに直帰、1週間分の洗濯をしてます。洗濯洗剤は日本のに比べて香りが強いかな。「柔らかなフローラルの香り」とか「森の香り」みたいなのは無く、人工的な香料の匂いがする。洗濯機はドイツ製。大家さん曰く「イギリス製の電化製品はだめね」との事。激しく納得。他人との共同生活は初めてだったので、渡英前は不安に思っていたけど、これが以外と快適。この家のルールはひとつだけ。「お互いのプライバシーを尊重すること。それ以外は自由よ」と入居時に説明された。大家さんを含めた住人同士お互いの予定を確認しあってそれぞれのランドリーデイを決めた。友人を部屋に招いても良いが23時半になったら帰ってもらう、と夫々が了解している。バスルームとトイレは共同だけど、ほとんど時間も重ならないし、夫々が気を遣っている為かいつも綺麗。不快な思いをした事は一度も無い。（それに比べて会社のトイレはありえない汚れ方をしてる。お食事中の方、ごめんなさい！）必ず一日一回はお互い顔を合わせるので、その時に「調子はどう？」とか声をかけあいそれが気分転換にもなる。そして別れ際には必ず笑顔で（テンションあげて）「Have a lovely day! (or evening)」と言う。決まり文句なんだけど、なんとなく気持ちが良い。干渉しないけど、思いやりあう。夫々が安心して自分のプライベートの生活を送りながらも、住人同士お互い労わり合う心を忘れない。このバランスが心地よい。今の所、この「下宿生活」順調です♪で、↓はバスルーム。

  2007.07.26

• 火曜日のお楽しみ

  毎週火曜日は、下宿先の大家さんが自宅でアフタヌーンティー教室を開催する日。朝7時にお掃除の人が来るので、シャワールームはその前に使わなくてはならず、焦って早起きしています。帰宅すると毎週必ず、お隣の部屋の日本人女性Cさんと私に、教室で作ったスコーンやサンドイッチの差し入れを持ってきてくれます。この日はスコーンにクロデットクリームといちごジャムサンド、ビクトリアケーキ、ショートブレッド、バナナケーキにフロランタン。きゅうりのサンドイッチも頂きました。コンビニや美味しいお惣菜屋さんがないので、ほぼ毎日自炊してますが、仕事を終えてぐったり疲れて帰ってきた時に、この差し入れは本当に嬉しい！カロリーのことはひとまず置いておいて、温かい紅茶と一緒にほっと一息。（毎日寒いから温かい紅茶が体にしみるのです）アフタヌーンティーの習慣って19世紀ビクトリア朝時代にベッドフォード公爵夫人のアンナ・マリアが軽めの昼食と遅いディナーの間の空腹を満たす為に、メイドさんにパンとバター、ケーキを持ってこさせたのが始まりなんだそうです。（大家さん談）そして私が住んでいる家（3階建て）は１８６０年代に建てられてビクトリア朝建築。年季入ってます。私は3階に住んでます。下宿なので、トイレとお風呂は共同です。お風呂場の電気はスイッチではなく、素敵なロープを引くのです。いつかこのロープ、お見せしますね。

  2007.07.25

• Greeting from London

  お元気ですか？（ご無沙汰してしまっていた方々、すみませーん）出発前に温かいメッセージや心のこもった贈り物、励ましを本当にありがとうございました。心より感謝しています。渡英して2ヶ月が過ぎ、ようやく生活のリズムがつかめてきたので、こちらの様子をお伝えしようとブログを書く事にしました！でも私、決してマメではありませんので（ってゆうか大雑把）どの位の頻度で更新できるのか自信はありません・・・今は仕事も忙しくなく、友達もあまりいないので（しんみり）時間がある今のうちにこの2ヶ月分のあれこれをお伝えできればいいなと思います。この2ヶ月は本当にいろいろ「格闘」してました～。詳細は帰国時に日本酒でも飲みながら話します。到着したばかりの頃は、身も心もコチコチの緊張状態。地下鉄では全員がスリに見えていましたが、最近ようやくロンドンの風も心地よいわぁ♪と、「時々」思えるようになりました。天気が悪いせいですかね。毎日必ず雨が降る。そして寒い。もう7月下旬だというのに、日本でいう秋の気候ですね。朝の出勤時はロングブーツ、冬物コートの人がいます。そうかと思えば、キャミソールにビーチサンダルの人もいる。皆自分が着たいものを、自由気ままに季節感無く着ています。私は…「ザ・OLルック」で頑張ってます！でも髪が段々オノヨーコさん化してきてまずいわ…これからロンドンで発見した事、感じた事などを少しずつお伝えしていきますね。よろしくー。（因みにブログ内での芸名はクレマチス・モンタナです。コールミー、クレマとかモンタナ、プリーズ。他の候補のニックネームは既に全部登録済みでこれしかなかったのね）

  2007.07.24

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