会社員KNIGHTの趣味三昧(卓球・盆太鼓・色々！)

前回から少し日にちが経ちました。久しぶりの投稿です。
心待ちにしていた一握りの方々(笑)、お待たせしました。

私と女性との甘酸っぱい想い出を不定期で書き連ねるこのシリーズ。
第6回となる今回も、前回に引き続き高校時代の話です。

恐らく私の若かりし頃の経験の中では、かなり上位に挙がるほどの嬉しい出来事でした。
同時に「心に引っ掛かってる度」も、自分の人生の中ではかなり上位に挙がります。

前回の高校1年のエピソード以来、特別「好きな子」というのは現れていませんでした。
いわゆる「同じクラスの子を好きになる」という面では、2年ではA曽さんという子が
お気に入りではありました。
長身で長髪で、お嬢様な感じがにじみ出てる子でした。でも飾らない性格で、明るくて
皆の人気者でした。成績もトップクラスでした。
でも、優等生すぎて自分に劣等感が出て来るほどでしたので、憧れ以上の気持ちは
ありませんでした。

特に恋をするでもなく過ごしていた2年生も終わろうとしていた頃、まさか思ってもいない
経験が私を待っていたのです。それはバレンタインデー付近の日でした。
高校2年の時のカレンダーを見ると2/14は日曜日だったので、恐らく2/15(月)だと思います。

私の在籍していた2年1組は、校舎の2階か3階(多分3階)に位置していました。
登校してクラスに入っても別に誰かがチョコをくれる訳でもなく。
まあ私はそれまで女性にチョコレートなど貰った事はありませんし、その日も普段と変わらない
平凡な時間が過ぎていってました。
ところが何時限目かが終わった休み時間、教室から廊下に出た時に見知らぬ人から
声を掛けられたのです。
どうやら私が教室から出てくるのを待っていたようでした。
居たのは二人の女性で、バッジから1年先輩の3年生の人だと分かりました。
その女性二人は「ちょっとついて来て貰って良いかな？待ってる人が居るから」と
私に告げました。何の事かサッパリ分かりませんでした。
「はい。。」と訳も分からず二人の後を付いて階段を降りて行きました。
途中でその二人に「巾着か何か持ってる？」と言われました。
「いえ、持ってないです」と返した後「・・・これってもしかして、チョコレートを
くれるって事じゃないのかな！？」とやっと気付き、急に緊張して来ました(笑)。

2/15は3年生は既に受験休み？みたいなものに入っていて、卒業式まで学校に来る日は
無かったように記憶しています。
その日は3年生は登校していない筈。なのに3年生が居て、自分をどこかに連れて行こうとしてる。
頭が軽くパニクッて、状況があまり飲み込めない状態でした。

1階まで降りると、階段のつき当たりのスペースで「ここでちょっと待っててね」と
二人の女性は居なくなりました。
3年生の登校していない1階はシーンとしていました。
女性2人は階段の横の3年生の教室に消え、それから間もなく、その二人とは別の新しい女性を
連れて戻って来ました。
その女性が友人の女性二人に、私を呼ぶように頼んだんだとすぐに分かりました。

その人は目がクリッとしてて肌が小麦色だったような記憶があります。綺麗な女性でした。
ただ、私はその人がどなたなのかピンと来ません。

「これチョコレートやねんけど、貰ってくれるかな？」

と、ラッピングされた袋を手渡されました。
もう頭の中は爆発しそうで、緊張してますし、ただただ「あ・・・はい。」とその袋を
受け取る事以外、何も出来なかったんです。。。
「有難うございます」というお礼すら口に出来ず、3人の女性がサッと居なくなるのを
茫然としたまま見送るだけでした(滝汗)。

見知らぬ1つ先輩の女性から突然貰ったチョコレート。
混乱の中にも、この上ない幸せな気持ちで自クラスに戻りました。
自分では平然とした態度で戻ったつもりでしたが、どうだったでしょう。。。
そそくさと自分のカバンに袋を入れ、それから長い1日を終えました。
授業の内容なんて全く頭に入らなかったでしょう。

はやる気持ちを抑え、ドキドキしながら帰宅。すぐに中身を確認しました。
中には二段になった箱と、さらにはバレンタインカードまで！
半信半疑だった自分に「これは本命チョコだ！」という確信を与えてくれました。

正真正銘の本命チョコ。そんなの貰ったのは当然初めて。
緊張・興奮の中、上の箱を開けました。
入っていたのはチョコレート。市販のものか手作りかは分かりませんが、絵の描いた銀紙に
包まれたようなチョコレートがいくつか入っていたと記憶しています。
そして下の箱。「どうして二箱なんだろう」と思いながら開けました。
入っていたのはクッキーでした。
細長い紙をふわふわのクッションにして入っていた、手作り風のクッキー
(手作りかどうかは確認してないので)でした。
豪華二段重ねの、人生初のバレンタインのプレゼント。めちゃめちゃ嬉しかったです。

チョコやクッキーも嬉しいのですが、一番気になっていたのはバレンタインカードでした。
何かメッセージが書いてあるのか。何が書いてあるのか。
チョコレートをくれたあの先輩は、一体誰なのか。

バレンタインカードは二つ折りになっていて、表には女の子の絵と
「私、あなたと知り合ってから目が変なんです。。。」という字(印刷です)。
そしてそのカードを開くと、女の子の目がハート型に変わり「こんなに！！」という字が
書いてあるものでした(笑)。
・・・我ながら「よく細かに覚えてるなぁ～～」と思います(^^;
バレンタインカードをしみじみと眺め、感慨深い気持ちになったのですが、ハッと重要な事に
気付きました。渡し主の書いた字がどこにもないんです。
「手書きのメッセージが欲しかったなぁ」などと贅沢な気持ちを抱きながらカードや
袋の中に他に残っているものが無いかを調べたりしたのですが・・・やっぱり無いです(汗)。

この人の連絡先はおろか、名前も書いてないんです！！(滝汗)

手掛かりは私の記憶のみ。
でも、極度に緊張していた私はこの女性の顔をはっきりと覚えていませんでした。。。
もう一度会えば「この人じゃないだろうか」というぐらいは分かったかも知れません。

2月下旬に卒業式がありました。
必死になって卒業生の中からその女性を見つけようと努力しました。
でもその甲斐むなしく、その人は会えないまま卒業式は終了。3年生は居なくなりました。

「そんな事って。。。」と嘆きました。
私は豪華なバレンタインチョコを貰いながら、満足にお礼も言えず、お返しも出来ず、
その恋は始まる事も無く、泡となって消えたのでした。

未だに私はその女性の名前を知りません。
もし再会出来るのなら、その時にちゃんとお礼が言えなかった事のお詫びと、その時自分が
どれだけ嬉しかったかという事を伝えたいです。

最後に。
これは私の気のせいかも知れないのですが、数年後に「あの時の先輩女性じゃないのか！？」と
思った時が一度だけありました。
それは、20代前半ぐらいに、嫁さん(当時は彼女)とB'zのライブに行った時です。
大阪城ホールです。
嫁さんと駅の改札を出たところで待ち合わせていて、待ちながらゴッタ返すお客さんを
何の気なしに眺めていました。
すると遠くの群衆の中に、女性2人組のうちの1人がこちらをジッと眺め、私の方を見ながら
一緒に来ていた女性に何か話し掛けてるかのように見える人を発見しました。
かなり遠くに居たので自信がありませんし、私の事を見ていたかどうかもはっきりしません。
でもその時、「あの女性！！」とビビっと感じたのです。
その女性はあの時の先輩だったのでしょうか。それを知る由はありません。

私の高校生活で一番心に残る、幸せで且つモヤモヤした出来事でした。