As’s HOLE ~ぼくのプレミアライフ~

2007/03/05(月)01:55

セビージャ対バルセロナ 勝者は

Liga Espanola(50)

せっかくリバプール対我がユナイテッドの試合を見ようと思ったのに、画面に映っているのは砂嵐だけ。どうも引っ越してきてからというもの、立地条件のせいもあって少しの天候不順で映らなくなってしまう。 そんなわけでリーガの1位と2位の直接対決、セビージャ対バルセロナを見た。 ホームのセビージャは勝点47の2位に対し、バルセロナは勝点49の首位である。つまりバルセロナは負けない限りは首位をキープすることができ、このセビージャ戦から火曜日のリバプール、来土曜日のRマドリーとのクラシコと、今シーズンの行方を大きく左右するかもしれない3連戦の初戦である。ここで冴えない試合を見せれば後の2試合に影響を与えるかもしれず、結果同様に内容も問われる試合であった。 前の試合より採用している3-4-3で試合に入ったバルセロナは中盤を圧倒し、なおかつ左右を大きく使った攻撃でペースを握る。14分、ザンブロッタのクロスをロナウジーニョが頭で合わせて先制。さらに28分、セビージャDFのパスミスを突きロナウジーニョがエリア内へ突入したところでオシオがファウル。バルセロナにPKが与えられると同時に、オシオは1発レッドで退場となった。ここまでの展開を、そして1人少なくなったセビージャを考えると、PKが決まれば勝負はついたも同然だった。しかしロナウジーニョ自らが蹴ったPKは正面に飛び、右に跳んだセビージャGKパロップの残った足によって弾き出される。その後すぐにレナトが怪我をする想定外があったものの、これで息を吹き返したセビージャは39分、ダニエウ・アウベスのパスをケルジャコフが反転してシュートを決め同点に追いつく。 後半は徐々にセビージャのペースになり61分、ダニエウ・アウベスのFKが壁に当たってコースが変わりゴールに吸い込まれ、セビージャが逆転に成功する。バルセロナもエトーやサビオラを投入し巻き返しを図るものの、ジュリーの1発レッドとザンブロッタのこの日2枚目のイエローでそれぞれ退場となり万事休す。逆にセビージャは後半5分のロスタイムの間に、前がかりになっているバルセロナの裏を突き2,3度決定機を迎えるも枠を外れ、2対1でホームのセビージャが勝利した。 これによりセビージャが勝点50となり首位に浮上した。 上にも書いたように、バルセロナは結果同様に内容も問われる試合だった。にも関わらず、1人少ない相手に対し追加点を決められずに逆転負けを喫してしまった。この試合のポイントは2つあった。1つはロナウジーニョのPKミス。もう1つはジュリーの1発レッドである。 さっかーにおいて「たら・れば」は禁句だが、もしロナウジーニョのPKが決まっていれば、バルセロナは勝利、悪くても引き分けていただろう。実際そこまでのバルセロナは完璧なゲーム展開を見せていたし、付け入る隙は全く無かった。試合はこのあと60分以上も残っていたが、この2点目でセビージャの戦意を喪失させるには十分なPKであった。しかしPKは決まらなかった。解説はPKが止められた直後、「今シーズンを左右するPKになるかもしれない」と言っていた。事実、この後の流れは徐々にバルセロナの手から離れていった。そして逆転を許すことになってしまった。 だが逆転を許したのは61分だった。ロスタイムを含めれば、試合時間は30分以上残っていた。そこで2つ目のポイントである、ジュリーの1発レッドである。 ジュリーが犯したファウル。確かに後からエルボーを出しているように見えなくも無い。だが相手選手には当たっておらず、ボールの競り合いのよくある光景と捉えるのが無難なシーンだった。出てもイエロー程度のファウルだった。これで1発レッドが出たことでバルセロナの冷静さや審判への信頼感が失われていき、負けている事実もあいまって頭に血が上るようになっていった。ザンブロッタの2枚目もプジョルの抗議も普段ではあまり見られない勢いであったことからも試合への焦りと審判への怒りが見て取れた。 ただ1つ救いなのは、3点目を奪われなかったことだ。スペインでは同勝点でシーズンが終わった場合は得失点差ではなく当該クラブの直接対決で順位を決めるらしい。バルセロナホームの試合は3対1でバルセロナが勝利していることから、仮にこの2クラブが同勝点でシーズンを終えた場合、バルセロナがセビージャを下回ることはない。だが一方で、セビージャが勝利し、なおかつ3位のバレンシアも勝利を収めたことで勝点差が縮まったのも事実。バレンシアや4位のRマドリーさえ、この2クラブの上でシーズンを終える可能性も広がった。 結果も内容も伴わなかった運命の3連戦の初戦。 本当にロナウジーニョのPKは今後を大きく左右するのか。 勝利は収めたセビージャだが、後半ロスタイムに追加点を奪えなかったことが最後に影響するのか。 混戦極めるリーガ・エスパニョーラ。勝者は一体? 来週はクラシコ! ほな、また。

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