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テーマ:お勧めの本(7400)
カテゴリ:きょうの一冊
『かまいたち』の中の後半2作 『迷い鳩』と『騒ぐ刀』は、
<お初シリーズ>の本当にはじめの話でした。 『迷い鳩』で、はじめてお初は自分の力を自覚したようなエピソードがあり、 根岸肥前守鎮衛と出会います。 根岸肥前守鎮衛が編集している「耳袋」の命名者もお初ということになっています。 まだお初の力に半信半疑で慣れていない、兄や兄嫁の狼狽振りも、 『震える岩』では見ることのできなかった新鮮さがあります。 『騒ぐ刀』では、この状況にすこし慣れてきたお初たちに、 不可解な一家惨殺事件の話が舞い込んでくるのですが、 お初の力が生かされたストーリーで、かなり面白かったです。 殺人事件であれば、誰がやったのか、どうやって、ということが主流になると思いますけど、 お初の事件では、人ではない霊的なものが相手のこともあるので、 そういうもの相手にどう戦うのか、とても興味深いですね。 お初の活躍を知るためには欠かせないエピソードだと思いました(^^) ただ、ちょっと気になったのはお初のもう一人の兄、直次のこと。 この2作品ではかなり主要な役だった彼が、 『震える岩』では出てこなかったような気がするのですが...。 気になった方はいませんか? もっと『震える岩』を読み込めば、どこかに書いてあるのかもしれませんね。 結構好きなキャラクターだったので気になってます(^^;) 表題になった『かまいたち』もかなり面白かったです(^^) お医者の玄庵先生の娘おようが主人公。 おようは「かまいたち」と呼ばれる辻斬りが、人を斬るところを目撃してしまい、 「かまいたち」の顔を見てしまったことから命を狙われることになる。 ただ、死体が消えてしまったことで、誰もおようの言葉を信じてくれない。 正義感の強いおようは、自分で「かまいたち」の正体に近づこうとするが...。 なかなか気にいりました(^^) 微笑ましいお話でした。 次はやっと『天狗風ー霊験お初捕物控〈2〉』です(^^) でも今、京極夏彦の『魍魎の匣』を読み始めてしまったので、 ちょっとだけおあずけです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 5, 2005 11:17:00 AM
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