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2007.11.09
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カテゴリ:子供のこと
昨日、若が幼稚園でカマキリをつかまえて、虫かごに入れて家に持ち帰ってきた。
(最近、若は虫取りの分野で力を発揮しているようで、幼稚園のお友達の間では「虫取りが得意な子」として名を轟かせている(?)らしい)


そのカマキリを、若は「ウチで飼うの!」と、飼う気マンマンだった。
カマキリの居る虫かごの中には、葉っぱや木の実なんかがガサガサ入ってた(カマキリに食べさせるために若が入れたらしい)のだが、あいにくカマキリはこういう物は食べないであろう。肉食だから、バッタかなんかを入れてやらなければいけないはずだ。


ダンナも私も「カマキリはバッタとかの虫じゃないと食べないよ。このままだとカマキリ、お腹空いて死んじゃうよ。かわいそうだから逃がしてあげよう?」と若にリリースすることを勧めたのだが、若は「やだよ。うちで飼うの!」と頑として聞かなかった。
結局、カマキリはゆうべ我が家で監禁の一夜を過ごした。
カマキリは虫かごの中でプラスチックの壁を引っかいて、キィキィ音をさせ続けていた。(ちょっと切ない)


そして今日の夕方。
子供達と一緒に外遊びから帰宅した時、カマキリの虫かごがふと目に入り、私は若に再度「かまきり、逃がしてあげよう?」と言ってみた。
すると若はちょっと考えてから「・・うん、わかった・・」と言った。顔しかめながらだったけど。若にとっては苦渋の決断だったに違いない。
そして、若に虫かごを持たせて一緒に外に行き、花壇の植え込みの根元に虫かごの中身をそっと空けた。
解放されたカマキリは、植え込みの木にさっさと登っていったかと思うと、あっという間に姿がみえなくなってしまった。
そのあとには、一緒に虫かごに入っていた草っぱと木の実だけが残された。


ふいに若は、シクシク泣き出した。
せっかく自分で捕まえて家に連れて帰ってきたのに、みすみす手放してお別れしなくてはならない淋しさ。若の気持ちが、とてもよくわかった。
「若、偉かったね。きっとカマキリも『逃がしてくれてありがとう』って言ってるよ」と、若に話した。
「もし虫かごの中で死んじゃったらそれまでだけど、外で生きていればもしかしたら新しい卵を生んで、赤ちゃんカマキリがいっぱい生まれてくるかもしれないよ!」とも話した。(あのカマキリがメスかどうかは不明だけど^^;)


(私がどうしても若にカマキリを逃がさせたいと思ったのにも、理由があった。
昨日私が「カマキリが死んじゃったらかわいそうでしょ」と言った時、若は「かわいそうじゃないよ」と言い返してきた。
「それは違う。カマキリだって一生懸命生きてるんだよ。食べ物がなかったらお腹が空いて死ぬんだよ。もし若が同じようになったとしたらどう?」と諭すと、若は「それはイヤだよ」と。彼が納得したのかどうかはわからないけど、少しはカマキリの立場で考える事ができたようだった。
生き物を大切にする気持ちを、若の中にも育てていきたい。
ここまできたら、あとは若自身の手でカマキリを逃がさせるよう、導いていかないと。・・そう思ったのだ。)


20~30分くらい、そこにいただろうか。若は無言でずっと泣いていたが、じきに落ち着いてきた。
若は何を思ったか、急に花壇に穴を掘り始めて、そこに木の実(カマキリが食べなかったヤツ)を埋めた。
「明日は雨みたいだから、いっぱい水吸って芽が出るかもよ。どんな葉っぱが出るのかね?」と私が話しかけると、若は「もう一個のもうめる!」と張り切って穴を掘り、もうひとつ木の実を埋めた。
若は少し元気を取り戻したようだった。
若にはつらい思いをさせてしまったが・・・。
子供のピュアな心に触れて、私も心が洗われたような気分になった。





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Last updated  2007.11.10 01:39:37
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