三つ子の活字中毒百までか?

2012/12/03(月)20:30

スイートホーム 安田依央(小説すばる12月号)

小説すばる2012年(203)

小説すばる 2012年12月号 スイートホーム 安田依央 年老いた母に、男がいるようだ・・・。 弁護士のさやかに加納は訴えた。 正義感に燃えるさやかは、彼女のもとへ向かうが・・・。 (小説すばるより転載) 市役所の無料法律相談会で、加納淳という四十半ばの男に 弁護士のさやかは相談を受けます。 五年ほど前に、母親が自分から入った老人ホームから、 何の相談も無く退所して自宅に戻っている。 様子を見に行くと若い男と一緒に住んでいるという。 母親の資産目当てで、若い男が住んでいるとしたら問題なので、 加納がさやかと一緒に母に会いに行きたい、 と言うので、実家に行ってみると・・・・。 と言う話です。 実家に行ってみると、藍野という若い男が魅力的で、 さやかもぽーっとなってしまう、というのはご愛敬ですが、 問題は何故、このように魅力的な藍野が母親と一緒に暮らしているのか? ということです。 まるで恋人同士のような二人。怪しさ抜群です。 遺産目当てか、詐欺か? という感じですが、話の最後で真相が明かされます。 この真相は全く意外なもので、驚くと言うよりは感心してしまいました。 本当にこのような人物、というか「職業」があればいいなあ、 と思ってしまいました。 最後に藍野がさやかに言う内容も、深みがあっていいですよね。 やっぱり食べ物って重要だよなあ、と思わせる、 なんだかほっとする暖かい短篇でした。 【送料無料】小説すばる 2012年 12月号 [雑誌]

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