カテゴリ:マーケティング
読み方:まいぼつひよう
埋没費用とは、既に支出されてしまった投資であり、事業から撤退しても絶対に回収できない費用のこと。サンクコストとも呼ばれる。 人は、失ったものの価値を過剰に評価する癖がある。このような錯覚を埋没費用の誤謬と呼ぶ。「覆水盆に返らず」は、埋没費用を気にしちゃいけないことを教訓とすることわざである。 株式投資で「損切り」が難しいのは、人は埋没費用を必要以上に惜しむことから。埋没費用は絶対に回収できないので、きっぱりと忘れた方が良い。 ところが、あなたが会員制ビジネスを提供する側だと、あなたの顧客が埋没費用を忘れてしまうことは不利益となる。たとえば、入会時に1年分の費用を前払いさせたり、高い入会料を取ったりすると、顧客のリピート率が下がってしまうことが研究で分かっている。 高い会費を支払っていると自覚する顧客は、元を取るために一生懸命に活動するだろう。ところが、会員活動にそれほど熱心でない顧客は、入会時の支出の痛みを忘れてしまって、継続する意欲が続かない。 現在、団塊の世代などをコミュニティ化する事業計画が目白押しだが、課金方法を誤るとコミュニティ活動はすぐに尻すぼみになる。事業を生むのはたやすいが、継続することは本当に難しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.04.23 04:23:11
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