東京農工大と日本愛玩動物協会の共同調査によると、1991年から2003年までの12年間で、犬の平均寿命が3.3年伸びて、11,9年になったようだ。
人の
平均寿命とは、生まれたばかりのゼロ歳児の平均余命のことだ。その乳児が何年生き続けるかを示す数字だ。医療体制が不十分な国では、乳幼児の死亡率が高いので、平均寿命は極端に低くなる。乳幼児も含め、すべての人の年齢を平均するからだ。
一方、
平均余命とは、各年齢の人が、その後生存できると期待される年数のことだ。
たとえば、0歳は男女平均で82歳、30歳は53歳、60歳は25歳だ(平成15年)。
つまり、0歳の人は82歳まで、30歳の人は83歳まで、60歳の人は85歳まで生きる可能性がある。
即ち、平均寿命よりも、自分の年齢に平均余命を加算した年齢の方が高くなる。
一般に、犬の寿命は大型犬で12年、中小型犬で15年と言われている。その実生活で体験する中小型犬の寿命と、上記の犬の平均寿命に差があるのは、犬の場合も平均寿命は0歳の平均余命を表示しているからだ。
人の場合も、自分があと何年生きるだろうかを考える時は、自分の年齢に、その年齢の平均余命を加算したほうがよい。老齢な人ほど平均寿命よりも数字が高くなる。何か得したような気分になる。
国際的に見ても、
日本の平均寿命が高いのは、乳幼児の死亡率が低いからだ。医療体制が良いと言うことだ。老人が長生きできるようになったのも、医療の進歩とその活用のおかげだ。ありがたい話だ。
日本が豊かになり、食生活で贅沢できるようになったから、日本の平均寿命が伸びたと主張する人はいない。いたら、学識教養を疑われる。
ところが、犬の世界では、ドッグフードが普及したから、犬の平均寿命が伸びたと主張する人が多い。特に、ドッグフードに関係のある人に多い。
それを証明する科学的なデータがあるのかと聞きたい。ないだろう。
上記のように最近の12年間で、犬の平均寿命が伸びたのも、人の場合と同じように、医療体制がよくなって、それを活用する愛犬家が増えたことによるものと見るほうが正しい。
犬の飼育が小型犬に人気が集まり、室内で飼うなど飼育環境の向上も平均寿命を伸ばす要因になっているものと見ている。
ドッグフードが犬の平均寿命の伸びに貢献しているとは見てない。長寿犬の飼い主は異口同音に愛犬がドッグフードを食べないので、人と同じものを食べさせているという。ドッグフードを止めて、手作り食餌にしたら、愛犬の皮膚病や涙やけが治ったという愛犬家も多い。
現在、
獣医界で解決すべき緊急課題は犬のアレルギー疾患の治療法の確立だ。多くの愛犬が
皮膚アレルギー(アトピ-性皮膚炎)に悩まされている。原因の一つは、
ドッグフードの防腐剤と見ている。毒性の強い防腐剤が使われている。詳細は」「
ドッグフードの防腐剤は猛毒だ! 」 に記述してある。
愛犬のパピヨンのパナには健康で長生きしてもらいたいので、ドッグフードは食べさせてない。鶏の手羽先主体の手作り食餌だ。喜んで食べる。食べた後は満足そうな表情をする。原料不明のドッグフードではなく、何を食べさせているかがわかる手作り食餌は安心感がある。健康で獣医知らずで、長生きすると、生涯コストで見ると安くもつく。
参考随想
愛犬の手作り食餌に関する随想集!
東京の公園で会った愛犬達の写真集です。お時間のある方はどうぞ。
公園でノーリードで遊ぶ愛犬たちや珍しい愛犬たちの写真集