人も含め、哺乳動物の体の主成分は水だ。その割合は約60%と高い。あとは骨などの無機物とタンパク質や脂肪などの有機物だ。
その水に囲まれて心臓や脳などの細胞が規則正しく並んでいる。その細胞の中にある水を
細胞内液という。
カリウムが多く含まれている。その細胞を取り囲んでいる水を
細胞外液といい、
ナトリウム(塩分)が多い。
つまり、人の何十億の細胞は細胞外液という海で囲まれて繋がっている。血液も細胞外液だ。
ただし、細胞は蜜に詰まっているので、その細胞内液は体液全体の3分の2ほどを占めている。即ち、体内にはナトリウムよりもカリウムのほうが2倍ほど多い。
その細胞外液の塩分濃度は
生理食塩水と同じで、約
0,9%だ。人が
味噌汁を美味しいと感じる
塩分濃度も0.9%程度だ。自分の細胞外液と同じ濃度だと美味しく感ずるのだ。
犬の細胞外液の濃度も約0,9%なので、犬も味噌汁を美味しいと感ずるだろう。
なお、その細胞外液の
塩分濃度0,9%は生命体が海から陸に進出した
太古の海水の濃度と同じだ。現在の海水濃度は3,4%程度と高い。何億年も雨で陸上の塩分が海に流れ込んだ結果だ。
人や犬も含め、哺乳動物の
心臓はナトリウムとカリウムで自立運動をしている。
細胞内液に多くあるカリウムと細胞外液に多くあるナトリウムが細胞膜を通過して入れ替わることによって心臓が鼓動している。心臓の細胞内液にナトリウムが入り込む時に心臓がちじみ、カリウムが細胞外液に出ていく時に心臓がゆるむ。
つまり、
ナトリウム(塩分)が不足すると心臓は正常には働かない。死につながる。
犬にも塩分は必須不可欠なミネラルだ。
人も犬も含め、過剰に摂った塩分はカリウムの働きで排泄される。細胞外液で過剰になったナトリウムは
腎臓に集められて尿として体外に排泄される。
その働きをしているのが、
ナトリウム・カリウムポンプだ。哺乳動物のすべての細胞膜にある生理システムだ。
大きいカリウム2個が小さいナトリウム3個を抱きかかえるようにして排泄している。
だから、塩分が過剰気味の人はカリウムを多く含む野菜や果物を取るとよい。
パセリ、納豆、ほうれん草、バナナなど多数。
なお、このNa・Kポンプはデンマークの生理学者によって1957年に発見され、1997年にノーベル賞を受賞している。
犬にも塩分が必要だ!人と同じ哺乳類だ! にアメリカにいる日本人の愛犬家から犬にも塩分が必要だと言う貴重な投稿があった。
塩分について 投稿者 りーりーさん
アメリカ国立医学図書館のサイトで見つけた英文の文書です↓
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7075145
犬の食事にそれぞれ違う量の塩分を加えて与え続け、食前食後の血漿中のナトリウム濃度やナトリウムとカリウムの排泄量に変化があるかどうかを調べた研究です。
カリウムはナトリウムを体外に排出する作用があり、塩分の摂り過ぎを調節する上で重要なミネラルの一種です。
犬のカリウムの排泄パターンがナトリウムの摂取量と密着に関係しているということは、
犬にも不必要な塩分を体外に排出する機能が働いているということですね。
また、国家研究評議会が発行した研究結果の情報に基づいて作られた、犬に必要な栄養分の英文のパンフレットには、体重33ポンド(約15キロ)で1日1000カロリーを摂取している
犬に必要なナトリウムの摂取量は1日100mgと記載されています。
http://dels-old.nas.edu/banr/briefs/dog_nutrition_final.pdf
注釈: 塩分(塩化ナトリウム)としては270mgが最低必要量。
返事
Re:塩分について 投稿者 Paroowner
りーりーさん、こん〇〇は。 Q(^ェ^)Q
貴重な情報提供ありがとうございました。
一番目の文献は、
犬にもナトリウム・カリウムポンプがあって、過剰な塩分(ナトリウム)はそのポンプで排泄していると言うことを学術的に明らかにした論文ですね。
二番目の文献は犬にも塩分が不可欠であることが素人でもわかるように書いてあります。
日本の獣医は犬には塩分が毒だと平気で言っています。人の食べ残しを犬には食べさせないようにして、ドッグフードを売りつけて儲けるためです。詐欺商法ですよ。
その文献は信頼できますので、そのうち、機会を見て、主要部分を翻訳して愛犬家の皆さんに紹介させていただきます。
今後とも情報提供をよろしくお願いします。
Re[1]:塩分について 投稿者 りーりーさん
一番目の文献は犬も塩分を体外に排出することができるという参考文献です。お役に立てば幸いです。
二番目の文献は犬に必要な栄養分についてなので、いろいろと使えると思います。
パンフレットの元になった文献は400ページ以上の大作で、米国アカデミー・プレスのサイトで購入できますがとても高価な本です。
このパンフレットの前書きに、
FDA(アメリカ食品医薬品局)もドッグフードの安全性を規制するのに、この元の文献を使っていると記載されているので、全く塩分の含まれていない市販のドッグフードはないでしょうね。
塩分は犬に必要なミネラルの一つなので、「塩分は犬に毒」だと言っている獣医は正しい情報を提供していないことになります。
なお、塩分とは関係ないですが、犬に必要なビタミンの章に
ビタミンCが入っていないのも、パロオーナーさんのビタミンCに関する随想通りですね。
返事
Re[2]:塩分について 投稿者 Paroowner
りーりーさん、こん〇〇は。 Q(^ェ^)Q
ブログ「愛犬問題」を開設して、犬のいろんな問題を考えていくうちに、日本の獣医大学は学生に一体何を教えているのだろうと疑問に思っています。正しい科学的な教育がされてないのです。
生理学の知識がゼロに近いような獣医も多いです。
なお、犬は元来、
肉食動物です。
ビタミンCは自分の体内で合成しているのです。
野菜や果物を無理に食べさせる必要はないのです。
愛犬のパロは野菜や果物を全く食べません。鶏のガラなど安い肉類が主食です。
鶏の骨をガリガリ噛み砕いて食べています。鶏の骨は
栄養満点なだけでなく、
歯磨き効果もあります。パロは4歳になりますが、歯もきれいで、健康で元気溌剌です。
次の随想集をご参考にしてください。
1
犬にも塩分が必要だ!その随想集
2
愛犬の主食鶏の骨に関する随想集
3
犬にビタミンCは与えなくてもよい!
参考随想集
狂犬病予防注射の問題点については通常のHPにも詳述。
狂犬病予防ワクチン注射のからくり 狂犬病予防法は御用済みの悪法だ
愛犬は公園でノーリード 動物愛護法と犬 公園ノーリードの犬達の写真集1
公園犬ノーリード禁止は条例の曲解だね
姉妹HP