2024/03/04(月)11:17
^-^◆ 居酒屋放談<17>己の信念と …… 会社人事 [下]
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<Renewal>
【前回】居酒屋放談<16>己の信念と …… 会社人事 [上]
志時「あのな……考えてもみろよ。……例えばだ。
法治国家でだよ、
法律そのものに疑念を抱くみたいなもんだろう?
それじゃ……、とてもやってられないよな……。
自分で変えられりゃ良いけどよ、
……変えられないとなりゃー……、国を出るか、
それとも……反逆するかだろう………。
俺みたいに気の短い奴は……特にな……」
シゲ「…………うーーーーん……(;一_一)」
ゆり「ひゃ~~……(>_<)」
志時「だから逆に会社の人事措置に関しては、
人一倍シビアにチェックしていたがな……。
自分なりに情報を取ってはあれこれと調べて……な。
まっ、巨大な組織だったから、
一部分かもしれないが……」
ゆり「話は分かりますけどぉー。それでもですよ……。
明らかにおかしな人事だってあったでしょうに。。。。
…………ふぅぅ……(-_- )」
志時「ウン、あったよ……。
その時点でそう思うものは確かにあったな……。
おかしいんじゃないかっていう人事……な。
しかしな……しかし……なんだ、これが……。
少し後になってみると、なるほどと思う事ばかりだった。
たいしたもんだったよ当時の会社の人事部門は……。
まっ、優秀な人達が集まっていたがな……」
ゆり「それはねセンパイ……、先輩自身が諦めて……、
良い方に良い方に解釈してたんじゃな~い……?」
志時「……!!!」
シゲ「うーん、しかし………それも、ひとつの生き方だ。
所詮……、自分で自分の事を決められない世界だから。
全部、向こう側が決める訳だ…………」
志時「ひとごと――ひと事――人事だ。
ははははっ……」
ゆり「自分の思う通りにしたかったら、
自分で会社経営するしかないってこと………?」
志時「そうだな。しかしそれだって限界があるぞ。
企業は社会的な存在だからな。
何もかも自分の思う通りに決めると言う訳にはいかない」
ゆり「そっか……だから、だからぁ先輩、
……諦めて……、ついて行ったんだ」
志時「諦め……?
おいおい、まさか……(^_^;)」
ゆり「先輩…………!
観念して白状したら…………?」
志時「ふふふっ、ゆり、諦めたっていうのは当たっていないよ。
自分の生き方や考え方と、折り合いをつけたって
いう感じかな?
……7勝3敗か6勝4敗辺りでな……」
ゆり「あっ、それって……詭弁、屁理屈、言い訳、妥協……、
えーと、あと何だっけ……結局、アキラメじゃん…」
シゲ「こらっ!!<`ヘ´> ゆり!……………もう」
志時「はははっ……まいるよなぁ……ゆりには……。
いつもながら……。(^_^;)
ははははっ……(*^。^*)
……なあゆりチャンよ。
むしろ、自分より遥かに大局感があって、
視点の異なる判断をする人達を、
沢山見つけたっていう感覚に近いんだ……。
俺はその時、成長したのかもしれん……」
ゆり「わぁー!チョー前向きーーー。
コワーイ……(>。<)」
志時「人事を担当している部門だってさ……、
最終決定する為の材料とか、情報の大部分は現場から
貰ってるわけだ。なっ……。
俺の周辺に居て、俺の事を良く見ている管理者から、
人事部門に対して提案や情報提供があるわけよ……な」
シゲ「でも……そんな風に冷静にみれるってどうしてかなぁ。
30才ちょっと過ぎた位の時でしょう?」
志時「ああ、33才位だったかな……大体そんなもんだろう」
ゆり「えっ?若い!そんな年?…それで古参社員ですか?」
志時「ああ、担当者としては……な。古参だな。
……二歳上の人が管理職だったかな……」
ゆり「………33才?………………コワイ!」
志時「おいおい……化け物じゃないぞ。
……明治維新の立役者達と比べてみろよ。
彼らは、ほとんどが20代だった……」
シゲ「おかれた環境で人の色や形は変わるって事ですかね。
うーん……ウーン……」
ゆり「シゲさん、何悩んでるの?……?」
シゲ「お前は良いよな……能天気で……。羨ましいよ。(´o`)
先輩、会社の人事って、
色々な立場の人達の意見や判断の集約みたいなところが
ありますよね。……志時さんが理解された意味……、
分かるような気がします………」
ゆり「そっかなあ?
人事ってさ、好き嫌いや、えこひいきが、
一杯入ってる様に思うけど……。
それと、上の人の我がまま満載トラック……( ̄~ ̄)」
志時「うん、ちょっと見には、そんな風にしか見えない時代も
あることはあったけどな……」
シゲ「……それにしても先輩、私の感覚だとその職場はすごく
古典的な職場ですよ。
前近代的っていうか……」
志時「そうか?……ウーン、でも人は育つ職場だった。
少数だが本物がな……」
ゆり「落ちこぼれてさぁ、挫折するって人もいたんじゃー?」
志時「フム、確かにいた。………数人な……」
ゆり「やっぱり……少数でも居た訳だ……。可愛そうに……」
志時「しかし、浮きこぼれは……皆無だったぞ」
ゆり「えっ!?………? 浮きこぼれ?」
志時「ああ、落ちこぼれの逆だよ……。
企業にとって重要な人材なんだが、
変な民主主義的な平等感覚の犠牲になって、
なかなか上に上がれない社員のことだ」
シゲ「………『変な平等感覚』って云いますと?」
ゆり「またぁー……、先輩達ィ!
職場のどこに平等があるって言うんですかぁ?
………もう <`ヘ´>」
志時「当時は、一般的には、真の抜擢人事なんて、
希なことだったからな。
みんなに説明がつくような人事しかしようとしない
傾向が強かったな。
そんな事がまかり通っていた…………。
一般的な職場はな……」
シゲ「……管理職の勇気と決断の問題ですか?」
志時「本物の責任感の問題だろう……。
過去に世の中や会社を革新的な発展に導いたものの
ほとんどは、その時点ではみんなが納得しなかったもの
ばっかりじゃないか……。
物理学の世界でも、医学の世界でも、
文化芸能の世界でも、政治の世界でも言える………。
――そういう意味でみると、俺が居た職場は、
……まぁなかなかの職場だったよ」
ゆり「………………」
<続く>……己の信念と …… 会社人事【完】
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