会津キリシタン研究所

2015/09/26(土)21:31

伊那高遠の不思議な石仏

キリシタン(16134)

                       【伊那高遠の不思議な石仏】 この2体の石像と石仏はこれまでにもここで何回かご紹介してきました。特に、上の石像は何を彫ったものかはっきりしません。勿論、地蔵菩薩石像出もありません。頭部が長髪になっています。そして、鼻が非常に高く彫られています。そして、この石像はお寺の裏口の辺りに置かれています。後ろに写っているのはそのお寺の周囲にある塀です。 下の写真は、とある村の道路脇に他の石碑などと一緒に並べられていますが、「アルファ(A)」と「オメガ(Ω)」が彫られています。聖書のヨハネ黙示録第1章8節に「神である主、今おられ、かつておられ、やがて来られる方、全能者がこう言われる。『わたしはアルファであり、オメガである。』」と記されている有名な言葉です。この石仏を最初に見付けた時には、自分の目を疑うほど驚きました。 少なくとも、これを彫った石工は、ギリシア文字を知っていたということになります。保科家はその姓の由来となった長野市南西部の保科郷にいた時からキリシタンになっていたと、保科郷に残されているモノからはっきりしています。保科郷には、これまでに何回も出掛けています。 ですから、見性院が幸松(保科正之公の幼名)をその生母であるお静の方と共に伊那高遠の保科家へ養子に出すことを進言したことが不思議に思えていたのですが、山梨県北西部にあるお寺の墓地で、穴山家の墓地を訪ねて、その理由が見えてきました。

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