カテゴリ:「お家」迷信
民主党が政権与党になる前に「夫婦別姓」を認めるなどの「民法改正案」があったが、
廃案になったまま、どうなっているのかわからない。 (あの民主党のことだから、党として審議もせずに思いつきで言ってただけだろうとは思うが) 自動的に「同じ姓」になるのは婚姻時だけでなく、「養子縁組」でも同様だが、 こっちのほうはあまり問題になってない。 憲法学者・京大教授だった川口是先生は、子のいなかった叔母さんの「養子」になり、戸籍上は「森」姓だった。 国立大学の教員名簿は「本名」だったので、講義の登録は「森教授」だが、 憲法学者としては「川口先生」だった。 (府知事選挙の出馬要請も「川口ただし」さんへの要請だった。~選挙は「通称」で戦える。) 川口先生自身が「京大の戸籍名強制は憲法違反だ」などと言われてたわけではない。 名前とは「ただの個人識別記号」。 子供が親を呼ぶ時、「おかあさ~ん」と言えば、名前を呼ばなくても一人に特定されるのが普通である。 天皇家に「姓」がないのも「陛下」で特定されるから。 大名を名前で呼ぶのは将軍だけで、家来はみんな「殿」と呼ぶ。将軍は「上様」。 封建制とはそういうもんだ。 「ただの識別記号」だと思えないで、「お家」にこだわる前提に立つ点では、 「夫婦別姓」制度の促進派も反対派も同じ。 「〇〇家の墓」というのは、「お家」の象徴だが、「封建制度」を否定する立場のはずの共産党役員でも、 「家」にこだわる人が多い。 (自民党は言うまでもないが) たぶん「理屈」で「家」(それも男側の)に固執しているわけではないんだろうと思う。 (いや、こういう理屈で「○○家」なんだ、という方がいらっしゃったら教えて下さい) (「赤旗」2012.1.22より) (「名前が悪いから変えたら?」という人も、「名前を変えないことに意義がある」という人も、 「たかが名前」と割り切れないこだわりは同じ。 現実には、もし名前を変えたら、「変な団体に同じ名前を使われるリスク」がある、 ぐらいのデメリットだと思う) 「みんなが…」に流されるのか、あくまで「理屈」を貫くか、 路線をしっかり持つのが「科学的」立場というもんだろう。 「理屈」で門川市長を支持する市民はそういない。 「何となく」で共産党推薦候補を敬遠する人は結構いる。 ・・・の結果が「投票率36%」の中での善戦となるんだろう。 今さらながら、「脱・なんとなく」、「脱・みんなが」 が最大の「敵」だと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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