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カテゴリ:テレビ番組
先週も「つまらない」といいながらも結局は見てしまった。
今週もまたそのダルな気持ちのまま結局数の論理に負けてこの番組を見させられるハメになってしまった。 そのうっぷんをここのブログで書いて晴らしているようなものである。というかそうでもしないと気がおさまらないのであるが。 マニフェストは「少年法の廃止」 いつも言っていることだが面子が悪すぎるのである。この面々でこの論議はねえだろうという気持ちがある。 特に、「反対派(つまり少年法維持)」の論陣を民主党のシャドー・キャビネットの法務大臣のなんとかという議員にリードさせたのは番組的にも、そしてもちろん民主党にとっても大失敗だったのではないか。あんなアホが法務大臣をやる予定の民主党なんかには票を入れたくなくなるという人は続出したはずだ。 そもそもこの「少年法」というものの成立した経緯というものをよく考えなければこの少年法を廃止すべきなのか維持すべきなのかという問題に対しては明解な意見は出せないはず。 今の「少年法」が成立したのは実は太平洋戦争後の無法状態においてのある種の特殊な時期のための一時法として成立したものがそのまま残っているだけなのである。 戦争浮浪児と呼ばれた、戦災で親を失ったりあるいは離れ離れになったり(捨て子が多かったという事情もある)した子供による犯罪が蔓延していてそれを救うためにと作られたのが今の少年法である。 もっとも救うのはその子供でもあるのだがそれ以上に当時の警察の治安の能力がめいっぱいの状態になっていていちいち子供の万引きやら窃盗とかを刑事事件として立件していたのではいくら時間があってもあるいは刑務所・少年刑務所の数からいっても間に合わなくなるという当時の事情もおおきかった。 はなしは少し変わる。こどものころテレビのアニメでタイガーマスクというのがあってこの番組のエンディングがタイガーマスクの伊達直人がまだ子供のころに瓦礫の中をうろついているというシーンなのだが(伊集院光のラジオでそのエンディングテーマが使われているが)、あとで原作の漫画(『ぼくら』という月刊誌に総集編が連載されていた)を読んで伊達直人がその戦争孤児で浮浪児であったという設定を初めて知った。愕然としたなぁ。自分の生まれるすぐ前まで日本が戦争で目茶目茶だったんだぁ、と実感した最初の出来事だったからだ。 いやなにが言いたいかというと、自分の世代からすると戦争孤児とか浮浪児などそんなに昔のことではなかったということを言いたいのであるが。 で、その少年法はうまく機能したのかというと、やはり当時はそれなりに必要な法律だったのだと思う。タイガーマスクの伊達直人もその少年法のお蔭で刑務所入りせずに孤児院に迎えられたし。 機能しなくなったとすればやはりここ20年ばかしになってからだろう。ひとつは昔と違って人を殺す手段が多用化してしまい、子供でも簡単に人を殺せてしまえることになったことだといわれている。 それを抑制するためには何かが必要だったのである。それを怠ってきてしまったのではないか。そう思うのだ。 日本に先駆けて欧米ではこの事態を真剣に考えて少年犯罪に対する考え方は根本的に変化してしまい、変わっていないのは気が付いてみたら日本だけ、みたいな状況になってしまっているのが現状なのである。 つまり、本来ならば「少年法」という法律にかわるべき「モラトリアムのシステム」というものがあれば少年法みたいな穴だらけの法律などは必要はないはずなのだ。 それになにか勘違いしている人も多いようだが、更正と懲罰は決して共存しないものではない。 たとえ少年で前科がついたとしても、そのことと向き合うことの出来る社会こそが本来あるべき姿なのであってこどもに前科をつけないことが目的化している現在の少年法はやはりおかしいのである。 法律で守るのは加害者の命だけでいいはずだ。(遺族側の復讐による死から守るという意味)、そのあとのケアの部分だけは別に加害者が子供だからと手厚くする必要はない。それこそ国家であるとかではなくそれぞれの親族や地域や職分の社会が前科のついた子供を守るなり手厚く更正させるべきなのではないか。 そしてそのときその犯罪を犯した子供もやっと自分が何によって守られているのかを自覚し真の意味での更正への道が開けるのではないかと思うのだが。 国家なんていうものがどれだけ信用におけないかなんてことを毎日のように報道されていて、それでなお「犯罪少年の更生には国家による看護が絶対」なんて言っている人には、まずそれよりも目をむけなればならないことが山ほどあることに気がついていないのだろうか。 まずはその「国家」の更正であり、そして教育環境(教師の質の問題を含めて)の更正である。 存在することで世の中がよくならない法律ならばないほうがよい。これはどうしようもない事実なのである。 というかこの番組時間帯を変えてはくれないだろうか。それが切なる願いなのだが。飯が不味くなる。こういうことはあまりゴールデンタイムの夜の8時台には考えたくはない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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