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2007年07月04日
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何故かこの映画のサンプルDVDというものを持っている。今まで一度もまともに見たことがないのだけれども。

この映画のDVDが発売された当時、自分は確かにレンタル店の店長をやっていたのだから別に持っていても不思議はないのだけれども、自分はこういうものに対する物欲というのがほんとうに薄くて他の人ならばよろこんでもっていきそうなものでも「いらんわー」といって突っ返してばかりだったので何故(こんな好きでもない映画の)サンプルDVDなんかを持っているのかイマイチ思い出せない。きっとほかの皆もほしがらなかったので結局自分が持ったままになってしまったということなのだろう。

そうでなくても自分はその当時何度となくこの映画のビデオを観ていたしそれなりの「感想」というものは持っていた。今更それが覆るとは思えない。

それでもこれを見つけてしまい「久しぶりに見ようかな」と思ったのは、この映画にも真木よう子が出演しているのを思い出したからだ。

よくシリーズ物に対して「第1作は良かったけれども2以降はダメだね」みたいな感想を言う人がいる。自分もそういう感想というか批評をしてしまうことがある。

しかしこの「バトル・ロワイアル」、自分の感想を言うとすると「1もダメなら2はもっとダメ」という救いのないものになってしまうのだ。

一言でいうと設定が甘すぎるのである。よく「子供同士が意味もなく殺しあう映画」みたいな言われ方をするが、もうすこし言えば「そうさせられてしまった映画」なのではないか。

原作にあるこの毒というかバカバカしさというものをもう少し希釈してゆけばいいのに、逆に煮詰めてしまいつまらなくしてしまったと思うのだ。なものだから曲解もされやすくなってしまっている。(最大の誤解者は監督の深作欽二ではないかという声もあるが)

それにやたらヒステリックで大仰な味付けをされた映画になってしまったが、本来はもっと原作通りの馬鹿々々しい内容でよかったのにだ。

で、このIIなのであるが、今度は設定を弄って、ゲームのルールを変えてきている。第一作のゲーム勝者である七原秋也(藤原竜也)が率いるテロリスト集団を殲滅させることが勝利条件なのである。

なんかおかしくないか?この勝利条件。続編映画のためとはいえ無理矢理な勝利条件である。

で、結局はやはりこの七原の率いるテロリスト集団とゲーム参加の生き残りが合流して攻めてくる特殊部隊とドンパチ繰り広げて終わりという内容。

あと後半になると「総理」という人が画面に登場してやたら「あの国」を連発するのには萎えた。別に「アメリカ」と名指ししてもいいじゃない。どうせバカ映画なんだから。でなければ「アメリゴ」とか誤魔化す手もあるのに…

唯一の収穫は、竹内力が教師「竹内力」として登場して最初から最後までイッチャた演技をしてくれていることか。作戦室のようなところで錠剤をボリボリとむさぼり喰いながら白目を剥いてグフーとか唸っていた竹内が最後に逃亡する七原の前にあらわれて立ちふさがったときには、その出で立ち振る舞いには笑いと恐怖がふつふつと湧き上がり不思議な気分にさせられた。マジで自分はこの竹内力という俳優に対して尊敬の念を抱いている。監督は竹内に対してどんな注文をつけたのかは知らないがそんな浅はかな演出意図なんぞぶっとばしてくれたような怪演であった。

まあたったひとり竹内力だけが「バトル・ロワイアル」本来のバカ魂というものを理解していたともいえるのではないか。

あそれで、真木よう子なのですが、彼女は七原率いる「ワイルドセブン」のひとり早田マキとして登場して、最後の方で加藤夏希とともに討ち死にしてました。

毛糸の帽子が似合っていてとても素敵でした。つか物足りない。







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Last updated  2007年07月05日 04時31分54秒
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