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アラ還の独り言

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2014年06月07日
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カテゴリ:プレスリリース

脂肪細胞から分泌される脂質代謝酵素による肥満の新しい調節機構の発見

出典:プレスリリース

 メタボリックシンドロームの病態基盤であるインスリン抵抗性注は肥満に伴うことが多く、組織内に脂質が過剰に蓄積することが、脂肪毒性により細胞内ストレスや慢性炎症を引き起こし、インスリン抵抗性の要因となります。脂質代謝の異常は肥満、高脂血症、インスリン抵抗性の病態に密接に関与することがわかっていますが、その全体像は十分理解されていません。村上研究員らは、リン脂質代謝酵素の一群であるホスホリパーゼA2(PLA2)分子ファミリー注2)の生理的機能に関する研究を進める過程で、肥満を調節する新しい仕組みを発見しました。

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 肥満に伴い脂肪細胞から誘導される2種類のsPLA2の作用機序。肥満により脂肪細胞が肥大化すると、

  1. まずPLA2G2Eが分泌され、リポタンパク質中の微量リン脂質を分解することで組織への脂肪蓄積を促進する。
  2. 肥満の進行とともに脂肪細胞から遊離された飽和脂肪酸はM1マクロファージを誘導し、脂肪組織の慢性炎症を亢進する。
  3. このシグナルに呼応して脂肪細胞からPLA2G5が分泌され、リポタンパク質の主要リン脂質を分解して不飽和脂肪酸を遊離する。
  4. この不飽和脂肪酸は、飽和脂肪酸に拮抗的に作用してM2マクロファージを増やし、炎症応答を抑制することで、メタボリックシンドロームの進行にブレーキをかける。

 内臓脂肪組織における分泌性ホスホリパーゼA2の発現量やオレイン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸の量は、肥満の新規診断マーカーとなる可能性があります。また、分泌性ホスホリパーゼA2を標的とした創薬は、メタボリックシンドロームの新しい予防・治療法の開発につながることが期待できます。

 体の中には肥満病に対する調整作用があるということですね。

ホスファチジルコリンが体内で不飽和脂肪酸を作るのに必要と言うことは着目点かもしれません。変換効率等が明らかになると1日必要量がでて今の食事からの分で足りるかどうかの検討もでシルでしょう。

今回の研究はマウスの実験ですので、人での検討が是非必要と思います。人での代謝免疫制御が異なる可能性はあります。また、肥満の人はPLA2G5の発現に何らかの異常がある可能性もあります。

肥満、脂肪肝、高脂血症、インスリン抵抗性(2型糖尿病)は同じ理由から発生している可能性も見て取れます。

生活習慣病に対するブレイク スルーというか今までの薬剤治療の問題点が明らかになる可能性を持った発表です。 






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最終更新日  2014年06月07日 06時21分12秒
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