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カテゴリ:スーツ・スタイル
シャツのアイロンがけが、すこしは上手くなったと思っている秋葉原愛好家でございます。
初売りセールで買ったバルバのシャツ。 (バルバ(Barba)はこちらやこちらにあるようにナポリのシャツと考えていいでしょう) ギーブス&ホークスのシャツとは、いろいろ違っていることを発見したので、報告です。 まずアームホール。 下の写真は、脇の部分です。 上が袖、下が胴ですが、よく目をこらすと、縫い目が一直線になっていないのが分かると思います。 まるで自動車教習所のクランクか、漢字の「互」のようなラインです。 今まで買ったシャツはすべて、ここが一直線で、こんなラインになっていません。 この縫製(ほうせい)のせいでしょうか? うすっぺらい安物ハンガーにかけても、そでを横にひっぱると、アームホールの脇の部分が体のラインに合わせたように立体的になります。 たぶんそのためでしょう、腕の付け根にシャツがよくフィットして、動かしやすく感じます。 また、アームホールの部分は少し絞り込まれていて、だから、腕の部分(脇から手首まで)は、おおげさに言えばラグビーボールのようなラインになっています。 そんなつくりのせいか、雨降り袖を思わせるよなシワが、アームホールにできています。 次に違うのが、腰の部分に縦に2本ダーツ(立体をつくるための縫い方。詳しくは「ダーツとは 立体」で検索してください)のような縫い方がされていることです。 ウエストを細く見せたいなら、わき腹を絞り込めばいいはず。 わざわざ腰にこんな細工をしているのは、ウエストではなく腰(=背中の下半分)を細く見せ、相対的に背中とお尻の出っ張りを強調するためと推測します。 「王様の仕立て屋4巻 order24アジアの旅人」でナポリのチノパンツについて「イギリスの方は尻のラインが出過ぎてて嫌だなどと言う」とあることから考えて、ナポリの服はお尻の出るラインを強調するつくりと思われます。 パンツがそうならシャツも、同じ目的で構造がつくられていても不思議ではありません。 また、ボタンも直径は小さいけど、厚みはあります。 以上の特徴がバルバのシャツすべてに共通なのか、たまたま私が買った物のみなのかはわかりません。 けど、シャツひとつとってみても、縫製やシルエットがブランドによって違うのは確か。 そんな違いを知った上で、自分の体型や好みに合ったシャツを選ぶのも面白いでしょう。 ただ、シャツはたいてい畳んだ状態で店の棚に並んでいるし、マネキンに着せてあっても、その上にはジャケットがかぶせてあったりで、シルエットの違いが店では分かりにくいのが難です。 というわけで、これを読んだシャツを売っている店の店員さん(←いるのか?)、ぜひシャツの特徴がわかるようなディスプレイを工夫してくださいな。 王様の仕立て屋(4) ナポリ仕立てsartoria napoletana奇跡のスーツ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年01月06日 23時53分53秒
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