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さんぽみち

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2016.01.10
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今年になって読んだ本

「闘牛の影」
マヤ・ヴィイチェホフスカ作 渡辺茂男訳

岩波少年文庫に入っている、見た目実に地味な本です。
今は亡き伝説的な闘牛士の息子として生まれた主人公、マノロ。
周囲はマノロが大きくなったら、父と同じように偉大な闘牛士になることを
期待していた。しかしマノロは、自分がおくびょうであることを
だれにも打ち明けることができず悩んでいた。
刻々とマノロの闘牛士としてのデビューが近づいてくる。
マノロのこころの動きを追った、題材としてもかなり地味な本。
でも、地味ながらもスペインの風が吹き、闘牛への人々の思いを感じ、
マノロの細やかな心の動きが手に取るように感じられた。
フラメンコをしていた時、スペインにかなり興味を持っていたこともあり、
とても面白く読んだ。
それにしても、これを読んでくれる対象年齢の子どもが今どれだけいるのか・・・。
おもしろい本は姫たちに勧める私でも、これは勧めようとは思わなかった。
おもしろいけど、うーーん、こんな本はたまたま図書館とかで見つけてうっかり
読むタイプの本なんだよね。うっかり出会って読んでほしい本です。


「南総里見八犬伝」滝沢馬琴原作 浜たかや編・著

1巻目を読みました。なんとなく知っているけどちゃんと読んでなかった本のうちの1つ。
江戸時代に書かれた本だけど、普通に面白いんだ、と。
江戸時代って、よく考えたらそんなに昔じゃないもんね。
ひいばあちゃんが明治生まれだったから、ひいばあちゃんのおばあちゃんくらいは
江戸生まれだったよね、きっと。そう考えると近いな~と。
だから人の考えとかそんなに変わらないよね。
もっと昔の平安とか鎌倉時代の本だって、同じ感覚でおもしろかったり悲しかったり
するところも多いわけだから、本当に人間というのは脈々と変わらず生きているのだなぁ。
特に日本の物語はやはり感覚が同じと思います。


「うたうとは小さないのちひろいあげ」村上しいこ

中学時代、いじめられている友達を裏切ってしまった主人公。
そのせいで友達は不登校になってしまい、主人公は彼女の家に通いながら、
罪滅ぼしのためにも入学した高校では友達を作らない、と決心している。
ちょっとドロドロの始まりで、あんまり好きじゃないな~という感じ。
でも、主人公はひょんなことから短歌を詠むクラブ、「うた部」に入ることに。
そこから、ちょっとずつ楽しくなって、一気におしまいまで読みました。
「短歌」を題材にした小説って、たぶんすごく難しいと思うのに、
読み終えてみると、短歌を作ってみたくなるような、素敵な青春小説でした。


今年も、心に跡を残す本に出会いたいです。





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最終更新日  2016.01.10 19:09:03
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