今日は小林森治さんの作出によるオンディーナをご紹介
このバラは1986年に作出されたんですが、かつてない深みのある青が切花で発表されたときはちょっとした話題になったんです、業界新聞にも紹介されたくらいですから
バラに限らず、新しい品種が発表されるときは大体において切花として供給されるのが先なんですね、ガーデン用として販売されるのはそのずっと後、あるいはガーデン用としては不向きとされると販売すらされません
1995年当時、オンディーナの切花生産用苗の販売権を持っていたのは第一園芸でした
コレは確かです、だって私は雑誌に載った画像を見て出版社に問い合わせ、その後第一園芸に電話して入手方法聞いたりしたので・・・・
その当時はまだ実験生産とのことで切花の流通量はとても少なく、第一園芸本店にすら入ることもあまりないとのことでした
ガーデン用苗の販売も未定のままだったわけです
その後、ネット上で切花生産者の方に問い合わせたりもしましたが苗販売は不明のまま
なぜか2001年改良園専売で苗が販売されてたわけです(´д`*) あら?
オンディーナとは 本来の意味が示す明確な発音ではなく、正しくはオンディーヌです
ですからオンディーナ(Ondina)は固有名詞扱いになります
Ondine オンディーヌ フランス語
ドイツではUndine ウンディーネ となります
水の精霊を指す言葉で語源はラテン語「Unda=波」
ウンディーネは、錬金術師パラケルススによって定義された四大精霊の一角「水」の精霊。
パラケルススの造語で、ラテン語の[Unda-波、水]に形容詞語尾[-ine]をつけたものである。訳すと「波の者」といった意味になるが、すなわちウンディーネは水の精霊であることを指している。別名はニンフ(Nymph)とされ、元々原形である同名のギリシャの妖精を意識したものであったらしいが、その後ウンディーネは一般的な水の妖精のことを指すようになった。
その姿はほぼ人間の姿をしている。人間と妖精の中間的存在で、性別がないとされるが、細身の美しい乙女の姿が一般的になっている。時折いわゆる人魚の姿をしているともされる。水の妖精として一般化してからはよく異種婚姻譚に登場する存在となった。こうした伝説を背景にM・フーケーが傑作『ウンディーネ(水妖記)』を書いている
オンディーナ(Ondina) |
作出者/年度 | 小林森治/1986年 日 |
樹高/樹形 | 100cm/直立 |
花形/花径 | 10cm/丸弁高芯咲き |
香り | ティーとブルー香 |
交配 | 無名種の交配 |
この系統の青バラの中では最も青みが強いと評価される花弁数12~15枚の半八重咲き 蕾の状態から淡青紫色の花色は安定しており日に当たってもあまり変化しない 満開になると淡青紫色の花弁、金色の雄蕊と赤い雌蕊がアクセントになって美しい 香りは強くはないがティーとブルーの香りが混在している
花つきがとてもよい品種だが房咲きの性質が強く半八重の細い蕾が多数開花する 花弁数が少ないので散るのが早く、弁質が弱いので痛みやすい、多湿に弱いので雨に当てない方がきれいに咲く
樹勢は中程度でよく分岐し細い枝が出やすい、耐病性は中程度、黒点病 特にうどん粉病に注意 もともと切花が主流で流通していたが性質がやや気難しく、弁質の弱さのために生産量自体があまりない希少品種になっている
発売当初は1輪咲きで流通していたが現在はスプレー咲きが一般的に流通している 社団法人園芸文化協会主催の1995年花の文化展新花コンテストでシルバー賞を受賞 |