CHINA QUEST*中国にはまったOL⇒女性社長の人生修行

2006/10/08(日)22:02

【参】アクの強い財務を辞めさせる話

中国駐在時代(146)

日本から出張者が来て行う会議は「恐怖会議」と社内では呼ばれていた。 朝から晩まで缶詰になって中国現地企業の状況の報告会、及び反省会。 もしくは仕入先との過酷なネゴ。 当然楽しい会議ではなく。 竹山さんは、たっぷり絞られ、 私は朝から晩まで通訳。 竹山さんと私が、この期間、日常業務が全くできず 疲労しきった顔で、ため息をつくのをスタッフは何度も見ている。 故に「恐怖会議」と呼ばれていたらしい。 **************************************************************** 「周君、周君。ちょっと来て」 と私は手招きした。 周は驚いた顔で、自分を指差し。『僕?』と声は出さずに私に確認する。 作り笑いで、うなづく私。 眉をひそめて周は、こちらへやってきた。 「何ですか?」と小声。 「ちょっと…確認だから」を言葉を濁した。 明らかに緊張している周。 「恐怖会議」に呼ばれるのだもの、 ロクな用事ではないと悟っているのだろう… *ここまでの話はアクの強い財務を辞めさせる話【弐】をご参照下さい。 会議室に入って、 周は着席。 私は、その真向かいに座った。(通訳の為) 「最近・・・ 何か面白くない事でもあるのか」と経理部長。 日本語でも威圧感は十分。 会議室の空気も張り詰めている。 周は、ふてくされたように返事しない。 経理部長は黙って回答を待っている。 『周君、返事して!』と私(小声)。 「別に」 やっと答えた周。 部長 「じゃあ・・・     何故、竹山の言う事を聞かないんだ」 周  「・・・・・・」 部長 「あ?」 私  『周君、別にあなたを責める為に呼んだんじゃないから。     事情を聞きたいだけだから。正直に、答えればいいからね』(小声) 周は 「竹山さんの言う事なす事が理解できない」と言った。 彼の言う意味はよく分かる。 元々、日本の経理もよく分からない竹山さんは、当然、中国の会計も分かっていない。 度々『そりゃ、ないでしょ?』と驚くような指示を出す。 また指示を仰いだ場合は、いつまでも返事をしない。 次の言葉を待っている私達に、 しかし周は「僕が何を言っても、あんた達で話は決まってるんだ」と言った。 経理部長が眉をひそめた。 私には周の心理状態が分かった。 被害妄想が始まっている。 部長がくれた起死回生のチャンスを、この小心者は理解していない… 周が次に、どんな発言をするのか。 通訳の立場だが目的のある私と、会議の出席者は、周の次の発言を待った。。 5分ほど経ったろうか。 突然 「僕は、この会社の秘密を握っているんですよ」 ひきつった笑いを浮かべて、周は言った。 「この手にね」と握りこぶしを上下しながら。 私は目をつぶった。 アホだ… やっぱり、こいつはホンマもんのアホだ… 日本人が私の顔を一斉に見る。 通訳せねばならない。 私は、周が言った通りに通訳した。。 つづく。  ←是非1票お願いします!(別窓)  ←こちらも是非!非常感謝!(別窓) 間が空きましたが、周の話を再開しました。 ややこしい事をしてスミマセン。

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