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カテゴリ:小説
「そんな感じ」
「その人何歳だよ・・」 呟くような南の問いに、 「書き終わったし、俺は帰るかな」 と、軽く受け流した。 鉛筆を机の端に置き、イスにもたれかかる。そろそろ四時。 「ちょっと待て。お前は隣の席で、課題にいそしんでいる友人を見捨てて帰る気か?」 「わぁったよ。早くしろ」 「それで良し。もうちょいで終わる」 机に肘をつき、外の景色を眺める。野球部の掛け声が小さく聞こえてくる。 《今ごろ部活の連中、頑張ってんだろうなぁ。暑ぐるしい》 などと勝手な回想をしていると、既に四時十五分。いつのまにか奴は課題を終わらせ、帰り支度を済ませていた。あいつと目が合う。 「帰るか」 南は右肩に鞄を掛け、左手にはサブバックを持っている。 「何だその荷物。体操服とか持って帰っただろ?昨日」 昨日、つまり木曜日、今週最後の体育という事で、体操服を持って帰った奴を見た。 「これ?あぁ、サブバックの中身は、教科書とかプリントとかの山だ」 少し照れたように笑っている。 「褒めてない、ほめてない」 「そんなこたぁない。ってか、こんなにたくさん持って帰ろうとしている時点で褒められるべきだっ」 どこぞのお偉いさんのように、高らかに宣言している。 観衆は俺一人。 コトバの魔法 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年08月25日 19時15分32秒
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