カテゴリ:ホテル
今日から仕事は5勤で全て朝番である。シフトがころころ変わらなくて良い。ただどのシフトも決まって何かしらの事件には巻き込まれる。必ず一日に一回は事件が起き、これはどうも避けられないような気がする。今日も事件を一つ片付けてきたところである。今日起こった事件はある意味今働いているホテルの天敵によるものであった。今居るホテルの天敵の一つ、それは現金で支払いをするキャッシュゲストである。
キャッシュゲストが天敵なんて、日本人には想像もつかない事だと思う。日本は他国(特に欧州)と比べて現金社会だし、クレジットカードが出回っていても現金で支払う人が大半のように思える。日本のホテルでも同じことが言える。カードで支払うお客のほとんどが外国人であり、日本人でカードで支払をしている日本人客をあまり見たことがなかった。 それで何故キャッシュゲストが天敵かと言うと、ホテル側にとってカードの支払いよりリスクを背負う事になるからである。カードなら番号さえあれば例えお客が居なくてもチェックイン時にカードの番号を登録すればいつでも請求することが可能なのである。しかし現金の場合そうはいかない。チェックイン時にデポジットを請求するが、バーやレストランなどで散々飲み食いしてクレジットが直ぐなるお客も出てくる。こうなると追跡が難しくなり、部屋に電話したり、手紙を送ったり、最悪の場合部屋の鍵を使えなくさせ、フロントに来させるようにしたりする。カードより断然手間と時間が掛かるのである。 キャッシュゲストへの対応策として、宿泊料金とデポジットをチェックイン時に受け取る。今居るホテルは基本として1泊なら宿泊料金プラス100ポンドを受け取る。2泊なら2泊分の宿泊料と200ポンドを取ることにしている。もちろんクレジットが残っている場合はチェックアウト時にちゃんと返す。多めにデポジットを取れた場合何の問題もないのだが、ぎりぎりの金額、または宿泊料しか払えないお客に対しては、電話回線を閉じたり、バーやルームサービスに電話して直接現金で支払ってもらうとか、部屋付けにする前にフロントに連絡を入れるようにする。こちらで全ての管理を行うのである。何か酷い扱いに思えるかもしれないが、ホテル側にとってやはり食い逃げは怖いのである。マネージャークラスになると、さすがに経験豊富でキャッシュゲストの行動、態度でいくらでデポジットを取るか分かるらしい。僕なんてまだま未熟者で1泊なら100ポンドと決められたルールに沿っているだけで、見抜く力がない。時にはお客でデポジットでは到底足りない金額をレストランで使ってあわや食い逃げされそうになり、酷いに会ったこともある。 今日起きた事件はキャッシュゲストが延泊を繰り返しデポジットをまったく支払わず、挙句の果てにフロントと口論になり、このホテルは現金を盗む酷いところだと騒ぎ始め、マネージャー達まで振り回される始末になってしまったのである。お客の気持ちも分からなくもない。電話回線を閉じたり、鍵を使えなくなせ、フロントに来させデポジットを払わせるのも良い手段とは言えない。改善策を考えた方が良いのかも知れないが、現実問題、ホテルを利用するお客の大半はカードでの支払いでキャッシュゲストは利用客の1%にも満たない。これではホテル側も今のキャッシュゲストへの対応策を変えようとはしないだろう。でっふと思った。現金利用のお客が大半の日本のホテルはどんな対応をしてるのか。日本人と外人では使用する額が違うのかな?何か凄く興味が沸いてきた。今度一度調べてみよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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