いらっしゃいませ、マスターの濱田です。



昨日、風にそよぐ木々の葉をみていて、

「あぁ、そうか」と気づくことがありました。



わたしたちは、木の葉が揺れるのをみるとき、

風が吹いて、木がそれによって揺れていると思っていますし、

それがごく当たり前のことだととらえていて、

それさえも不思議に思ったり、気にとめることもありません。



なぜなら、ずっと日常続いてきた、いつもの変わりない風景ですし、

また誰もそのことについて、詩人でもない限り、

あらためて関心を寄せることも、まずないからです。



ですが昨日、サイクリングに出かけた先で、

ちょいと坐禅をしてみたくなって、

そして木の葉が揺れる姿を眺めていたとき、

ふと気がつきました。




「あぁ、自分は今、葉が揺れる姿から、この世界は一瞬の間もなく、

変化し続けていることを体験しているんだな」ということを。



なんのことかというと、わたしたちは普段、

木の葉が揺れるのは、風が吹いて、

その風によって木が揺れ、葉が揺れるとみて、

そしてそれを不思議に思うことも、

意識を向けることもほとんどありません。



ですがもし、わたしたちは、ただ変化し続ける世界を

ただ目撃し、体験しているとしたならば、

葉が揺れる姿は、まさにこの世界が時もなく、

永遠の今の中、ただ間断なく変化し続けている、

その「変化」（諸行無常）を目撃し、

体験しているに過ぎないことに気がつきます。



そこに、風が吹くからという知識を持ってきたならば、

なんの不思議も感じないことですが、

知識にたよらず、思考にまかせず、

ただ今この瞬間にいる時、わたしたちはただ、

一瞬の間もなくただ変化を体験しているということに気がつきます。



この世界は、一瞬とて同じ状態はなく、

常に変化を続けています。



わたしたちは目に見えているものにとらわれるがゆえに、

喜びもいやなことも、まるで永遠に続くかのように

とらえていることに、なかなか気づけません。



ですが、これは執着しているがゆえに、

継続しているように見えるに過ぎません。



自分が何に執着しているかに気づき、

手を離すことを選択したとき、

その瞬間から間断なく起こる変化の質は、

それまでの変化の質とは変わってきます。



価値証明や無価値証明や、社会や誰かへの隠れた復讐心に

執着することを、毎瞬毎瞬まるで継続しているかのように

選択し続ければ、その選択に等しい変化が間断なく起こります。



そして、執着を手放すことを決め、

誠実さや礼節や思いやりや勇気から

毎瞬毎瞬を「今生きる」ことを選択したとき、

その選択に等しい変化が間断なく起こります。



歳を重ねても若く見える人がいますが、

彼らは歳をとらないのではなく、

変化の質が違うに過ぎません。


変化は等しく誰にも、毎瞬毎瞬間断なく起こっています。



今この瞬間を誠実に生きることを、

毎瞬毎瞬（考えるのではなく）生きるとき、

その選択に等しい変化が訪れ、

ある瞬間、結果がこれまで変わっていたことに気がつくでしょう。



本日は当店にお越しいただき、本当にありがとうございます。

またのお越しを、こころよりお待ちしております。



いってらっしゃいませ。