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昨夜は、かつて長銀から自治省(いま総務省)に出向していたとき同僚だった
みなさんと。 いまは政令市や日本郵政の上級幹部、総務省財政局の方たち3人で、ちょうど 二年前にもお会いした面々。二年前はワタクシはUBSにいたので、また会社を 変わってしまっているのでした。彼らには「よく次々見つけますねー」と変な 感心のされ方をしてしまった。 で、今の総務省の話なんかを聞いていると、省庁再編以降、次官以下の幹部 人事がかなーり停滞していることがわかる。 私のいた当時94年ごろに、既に課長級(中央省庁の課長は偉い。普通の大企 業の執行役員級)だった人たちが未だに現役幹部。当時の課長補佐級がよう やく課長。もう16年も前ですよ? 結果、40歳前後で中堅働き盛りの人たちの行き場がなく、地方や外郭団体を 転々としている状態。 つくづく、これって日本の人材のムダ遣いに見えてしまう。彼らは、率直に 言って私が逆立ちしてもかなわないとびっきりの人材。官僚叩きが流行ろうが、 天下り批判があろうが、あくまで客観的に見て、極めて優秀な人たちである。 ‥が、一方で働く環境そのものが、彼らの伸びる余地を決めるのも、事実。ダ イナミックかつ柔軟に意思決定をさせていく環境がなければ、能力と資質は持 ち腐れるし、ともすれば違う方向(たとえばポリティカルなスキル)に発揮さ れてしまうこともある。 実際の行政の世界は、政治や既得権益と混ざり合ってとってもドロドロしてい る。何かを変えようとすると、「フジツボのように貼り付いた人たち」と向き合わ なければならない。たくさんの敵を作る覚悟が必要。 政権が変わると、方針も、正義も、原理原則も、主流・非主流もまとめてすべて ひっくり返ることもある。 かくして、リスク回避と事なかれは、生きていくうえで必須のスキルになって くる。 なんか、もったいないなあ。松井官房副長官チームによる公務員人事制度作り 直しに期待していいものなのかどうなのか。一つは、官僚の方々が転職して外 に出たり、また何年かして同じかそれ以上の処遇で戻ってくることが自在に できるようになるといいですね。私も、過去会社を辞めるときに「いつでも戻 ってきて」という言葉がどんなにありがたかったか(実現したことはないですが)。 こういう人や組織の停滞と、それが引き起こす制度疲労や改革努力の滞りを見 ると、三木谷さんが「海外へ」「英語化だ」の旗を振っているのは、とっても真っ 当な経営判断に思えてくるのであった。 ではまた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年02月17日 11時38分51秒
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