金も払わず人の車に乗るくらいの図々しさがあれば結婚は出来る。
翌日、起床後にまたひとっ風呂浴び、山登りで疲れた体を癒します。今日も天気が悪い。しかし結構皆さん、朝から風呂に入りにきている。ホテルの朝食会場のレストランには、昨晩のショーで踊っていたと思われるフィリピン人の男性と女性が、会場に来た方に食器をお渡ししたり、食べ終えた方の食器を片付けたりして働いておりました。しかし、女性の方が、パンを食べる方の為に、オーブントースターでパンを焼いたりしてきびきびしているのに対して、男性の方は、変な動きをして「イェイイェイ」などとテンションが明らかに夜モードだったのが気になりました。女性の方が、白のブラウスに紺のスカートという装いであるのに対して、男性の方は、アロハシャツ。他の日本人の男性従業員は、白いシャツに黒いベストとパンツという装いなのに…。このフィリピン人男性だけ特別なのかな。登山・火祭り・温泉と、目的を達成したら長居は無用。日がまだ明るいうちに、国道沿いに立ち運転手さんの顔を見ながら親指を立てます。おかしいです、全く停まりません。どうやら皆、阿寒の温泉街に用事があるようで、釧路方面には向かわないようです。そうすると、大型トラックしか通過しません。大型トラックはちょっと…。私の必死さが足りないのでしょうか。乗用車を遠目に確認したら、必死さをアピールする為、ぴょんぴょん跳ねながら、親指を立てた腕をぶんぶん振ります。やった、停まったっ。私:「おはようございます!釧路方面まで行かれますでしょうか?」男:「おう」私:「お願いします!」40代と60代くらいと思われる、サラリーマンの方々のようです。男:「何だ、旅行か」←喋っているのは常に60代のおじさんの方。私:「山登りです」男:「そうか。ヒッチハイクで結構乗せて貰えるもんか?」私:「いやー、なかなか…ここの道路は、普通の乗用車はあまり通りませんねえ」男:「そうか。ラッキーだったな」私:「はい、私はラッキーです。ありがとうございます」男:「でも、この車だってあんたをどこに連れて行くかわからんぞ」私:「私はおじさん方を信用しております」このおじさん方は、仕事で釧路方面に向かっている途中のようだったのですが、何度も釧路には行かれているようで、私が今まで通った事のない、信号のない農道をビュンビュン飛ばしていくのです。不思議な事に、前を走る車も、後ろを走る車もいません。その結果、来る時は1時間30分かかった道を、1時間もかからぬうちに釧路についてしまいました。男:「あんたもな、女一人でヒッチハイクなんて危険な事してないで、 さっさと結婚して、将来を担う子供の一人でも産みなさい」私:「私、結婚できりでしょうか」男:「大丈夫だ、金も払わないで人の車に乗る、 あんたくらいの図々しさがあれば、観念して旦那になる男はいるだろ」私:「はあ…。」追伸:今晩から、10日間ほど、ちょっと出掛けて参ります。