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2010年12月08日
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カテゴリ:父の様子


父は、歩けるようになった。
あと少しリハビリを受けられたら、
肺に負担のかからない範囲なら、
普通の暮らしは出来ると思う。

だが、嚥下障害が残るかぎり、
気管の穴はふさぐこともならず、
口から食事を摂ることもできない。

不自由なのは、
気管の器具を洗浄することと痰をひくことと、
流動食を首の管につなぐこと。
ただそれだけ。


ただそれだけのことで、
残りの生涯を限られた選択肢の中で生きることになる。


転院先の病院(長期療養病棟)を探すことに、
重くて深いためらいを感じる。



たとえ洗浄や痰ひき、経管栄養の手技を覚えても、
マンションに帰るのは不安だから、「病院」を探してほしい
と、父は言ったらしい。

行く先はリハビリなんかしてくれない老人病院だって理解してるのかな?

今までみたいな、「治るための病院」だと思っているんじゃないかな?


なんだか、また、落ち込むんだろうと思うと、
それを宣告する勇気も出ない。


「国の決まりで回復リハビリは180日までしか受けられない」って、
母のときから、何度も、何度も、話してきたのに、

「どこに移っても、もうリハは受けられなくなるかもしれないんだって。」
なんてメールが今日も来た。


そうなんだよ。
それが日本の医療政策なんだよ。


国の負担する医療給付費を減らすために
一度は大幅な削減案が出た長期療養型病棟」だが
医療行為が必要で施設にも入れないお年寄りなど
病院を追い出されたら行くところがなくなってしまう。
あまりに需要が多いので、国は削減案を断念した。

医療の必要性の低い人、回復の可能性の少ない人を
この国は、隙あれば切り捨てたいんだよ。


お父さんのこの先は、
もう、回復に向かう希望じゃなくて、
厄介者扱いされて、生き長らえさせられるだけなんだよ。

それが老人に対する日本国の姿勢なんだよ。


2006年、あの小泉純一郎総理大臣の下で
どれだけ多くの国民泣かせの政策が作られたことだろう。

あの人のおかげで、首を絞められてる国民はたくさんいるんだろうな。
でも、あの人の「功績」が首を絞めてるって、気付く人はどれだけいるのかな。
あの人を選んだのが自分たちだってことを知ってる人はどれだけいるのかな?









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最終更新日  2010年12月10日 10時39分04秒
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