カテゴリ:書籍
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こんにちは。 窓拭きをしたところで力尽き、読書に逃げる年末を過ごしております。 この時期、『今年の一冊』的な記事をよく目にしますが、私も便乗をば。 本日読了の歴史本も、一昨日読了の史料解説書も、目からウロコなくだりが多く、驚嘆しまくりだったのですが…。 私の『今年の一冊』は、星野博美さん著「みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記」です!! 楽天内では、電子↓以外ことごとく売り切れに!
商品説明 キリシタンは迫害される世に何を思い、どう生きたのか。日本で殉教した外国人の神父たちは、どんな思いで最期を迎えたのか。 著者は、当時の人々が手にしたリュートをつまびきながら、時代を生き抜いたキリシタンの姿を想い、長崎からスペインまで400年の時空を超えた旅に出る。その先で見た、歴史に埋もれた真実とは……? 自らのルーツを訪ね歩いた『コンニャク屋漂流記』で読売文学賞を受賞した著者の、鋭い観察眼と旺盛な好奇心が生きている、異文化漂流ノンフィクションの傑作! 発売日に注文、積ん読山脈を経ずに読了したのも、私にしては珍しかったのですが…。 この書籍を知ったきっかけが、ちょっと運命的だったのです。 その経過詳細、長くなりそうですのでこたびは省略いたしますが、ラジオで知った他のかたのノンフィクションを読んで感動、著者の御名前で検索したりしたのですが、その本の解説を書いていらしたのが、星野 博美さんだったのです。 ふだん、解説のかたのお名前まで検索しないのですが、その折は特段に興が乗っていたのか、『何か』が私を導いたのか…。(←スピリチュー系には引き気味タナベ、あまりこういう思考にはならないのですが☆) それがなんと、「みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記」発売の5日ほど前…。 「…え?何このマイツボど真ん中な書籍…しかも装丁が素敵過ぎ…」とひと目で恋に落ち、発売日入手を誓ったのでありました。 速攻入手したものの、仕事漫画ネーム最中だったこともありまして、一気読み出来ないもどかしさに悶えつつ、就寝前に少しずつ読んで、ネーム第一稿完成後に残りを一気読み。 …今も…落ち着いて感想が書けないほど、何からどう書いていいかわからないほど、価値観が揺さぶられた一冊でありました…。 一つ、今この時期だから申せますことは…。 キリシタン武将好き・宣教師に興味津々…だからこそ、もう無邪気に「メリー・クリスマス!」なんて言えないな…ということです。 (その説明を、何からどう申し上げたら…と、またフリーズ状態) なんか、クリスマスという時期が終わって、ホッとした…という気持ちにて候で…。 …この本に興味をお持ちくだされましたら、書店さんで、まずは『おわりに』をご覧いただくと良いかも知れません。 (星野さんに土下座なオススメ法…と思いつつ) 小説ではないので内容のネタバレにはなりませんし、むしろこの本が、『世界が不穏になってしまった今こそ、日本人が知るべき歴史』が書かれた一冊であることを読み取っていただけるかと存じます。 星野さんにTwitterで感想を申し上げた折、頂戴したお返事から、明石内記さん(明石掃部様ご子息)落命について巡らせていたある推察が、正反対だったかも知れないことに気付かせていただき、その感動(衝撃)も大きかったです…。 夏に「ペトロ岐部カスイ」や遠藤周作キリシタン諸作に触れて「ああもう、これ以上キリシタン史に深入りしないほうが『心の健康』のためかも…」と思ったりもしたのですが…。 「みんな彗星を見ていた」に出会ったことで、後戻りのできない道に入ってしまった気が。 『後戻り』でなく「『見て見ぬふり』が出来なくなった」というほうが正確でござりましょうか…。 どうして私は『ノリノリの楽しい戦国史』や『人情味あふれる江戸時代』に酔いしれることが出来ないエリアに足を踏み入れてしまったのでしょう…。 思えば、物心つく前から『悲惨な歴史』にのみ触れていたから…かもしれません。 広島に原爆が落ちていなかったら、祖父は私を平和祈念公園でなく広島城に連れて行ってくれたでしょうし、大叔母は被爆者を救護した話ばかりでなく、もっと平家隠れ谷の話をしてくれたかも…と。 広島に生まれた…ということで、たとえ心がつらくなっても、歴史の暗黒面から目を背けるな…ということなのでしょうか…。 話が逸れてしまいましたが、「みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記」は価値観を変えるほどの重さを持つ一冊なのですが、旅行記や音楽史としても楽しめる、まことに豊かな御本です♪ 星野さんのお人柄も伝わる、温かみのある読みやすい文章も魅力♪♪ キリシタン史は怖い部分もあるのでちょっと…とお思いのかたにこそ、オススメです!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年12月26日 20時32分11秒
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