雷が鳴ると・・・
この辺の昔の家は、みんな同じようなものなんだけど、私が子供の頃の家は、暗くて、なんとなく怖かった。夏場、午後になると、よく雷が鳴った。急に厚い雲に覆われ、辺りが暗くなる。暗い家の中は、ますます暗くなった。ゴロゴロゴロ・・・ 遠くで雷鳴が聞こえると、「ほらあ~ 来た来た~」 ばば(私の母)が恐ろしげな声で言う。さらに雷鳴が近づいてくると、窓を閉め、カーテンを閉める。(稲妻と音を少しでもシャットアウトするため?)そして電気のブレーカーを落とすのだ。(電気がきていると雷が落ちやすくなるため?)テレビの音もなくなり、静か~な家。カーテンも閉めているので、さらに暗~い暗~い家。静かだから、余計に雷の音が大きく聞こえる。稲妻だって、カーテンを通してしっかり分かる。そんなときに、ばばが、雷にまつわる話をする。「近所の○○さん家に、雷が落ちたとき・・・」「耕運機に乗っていたら、近くに雷が落ちて、自分が飛ばされて・・・」雷が落ちる話ばかり。ドンドンガラガラ雷が鳴っているときに、こんな話は、怖くてたまらない。そして、さらに雷がひどくなってくると、仏壇に線香をあげるのだ。『線香をあげる』という行為は、なんとなく怖い。チーン 暗い中の鐘の音って、結構怖い。「雷が落ちませんように」ってお願いも、リアルに感じられて怖い・・・想像してみて。雷のときに、これらのことをやられちゃったら怖さ倍増だよ。だから私は、雷が苦手になったんだと思うんだ・・・にほんブログ村