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最近すっかりサボってしまった。
今週は名古屋は大雪で、昨日は祝日ながら出勤。 駅から家まで、フラフラママチャリを漕ぎながら、 ”雨は夜更け過ぎにーー、雪へと変わるだろうオオオ、 さいれんとないヲーヲー、ほりない” などと酔っ払いオヤジ風に山下達郎を気取っていた。 クリスマス直前で、ぱらぱらと雨、雪の予報あり、 と、シチュエーション的にはバッチリなのだが・・・ いかんせん、歌ってる本人がね・・・・・。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 雪の祝日出勤ということで、若干早めにあがる。 帰宅途中で名古屋駅の新刊書店を2件はしご。 駅地下の三省堂。先週座禅用の座布団である”座蒲”を購入、 永六輔氏推薦の作務衣が気になっていたので、再訪。 約24千円と僕にとっては高価だが、 藍染めにこだわった大阪の作務衣専門店である笹倉玄照堂の製品。 本屋に展示されているとなんとなくよさげに思ってしまう。 何でも形から入ってしまうタイプの僕としては、たとえばバイクといえば 一番はじめにヘルメットを購入して、バイクを買わなくては、という気持ちに 追い込んだりしたわけだが、 この作務衣、なんとなく着ていると、職人的に真摯に創作に打ち込めそう、というか、 そんな気がして、いつか購入しようと”MY 人生100リスト”にも記載の項目だったりする。 こだわりの藍染め、と説明ある布地をさわりさわりしていると(古語風)、通常9時閉店のこの店に、なぜか8時に追い出される。 まあ、もう少しじっくりかんがえろや、ということを、MY運命神がおっしゃったのやもしれない。 なんとなく消化不良で、ジュンク堂へと向かう。ここは9時までだ。 座って本が確認できるスタイルが大好きで、ここに行くとつい美術書、写真集などを時間忘れちゃったモードで読んでしまう。大体閉店までいちゃうよなあ。 で、”スクラップ・ギャラリー 切りぬき美術館”(金井 美恵子、平凡社、2005/10/14、¥2,415)を手に取る。 さまざまな画家の作品を私的にスクラップしたプライベートギャラリーという趣向がなかなか良い。取り上げられた作品も、雑誌”一枚の繪”に連載されていたということもあり、ちょっとこだわった本格セレクト。 で、気になったのはスワンベルグ。 澁澤龍彦の著作や映像で垣間見た記憶があるが、なかなかまとめて情報を得ることができなかったが、この作家、一言で言うと、”私の眷属”。 有名画家に眷属などというのもおこがましいが、画きたいテーマ、描いている作品、そしてその世間での受け入れがたさ、でも気にせず掻きたいもの(もとい、描きたいもの、でしたね、でもなんかぼりぼり掻いているイメージも妙にぴったりくるんで、あえてそのままとす、著者(苦笑)注)に偏執的に肉迫するぜ、でもどっか気取ってね、というスタンス、 ここにシビレル。 奇態な植物的女性像、”俗悪”アメリカンピンナップと聖母像とコケティッシュな宇宙人的おしりがちりばめられたコラージュ、そしてその作品と自らの変身願望とを結びつける渋沢翁の言霊(つまりスワンベルグ的植物神に変身りたい、ということだわな、グレイト!)。 これは自分も本屋で立ち読みしてる場合ちゃうで、と創作意欲が出てくるのがわかる。 ここ、これがいいんですよ、ジュンク堂さん。 ただで座らせてもらって、こんな知的興奮をもらって、ありがたいなあ、 この感謝が本屋への愛着を醸成するんだなあ、ああ、商売上手! ・・・なんてクリスマスの早朝から興奮するのもなんなんだが・・・・。 気を取り直して(?) トレヴイル(会社再生したのか?)のアーサーラッカム集を手に取る。 この著名な挿絵作家も僕の好きな人の一人。 名作PICK UPというつくりで、知らない作品もある。ああ、眼福眼福。 BOOK OFFで落ちてこないかなあ・・・ 写真コーナ。 九龍城関係で2冊。1987年ころ取り壊しが決まって、1993年に取り壊し完了、と いうことで、僕が香港担当で、香港を頻繁に訪れる直前、というところか。 そのころは知識なく、目にしてて、理解してなかった。 卒業記念で香港に泊まったのが1986年なので、間違いなくニアミスしてるが、たぶんそのときはグチャっとした香港的カオスの一部としてしか意識してなかった。 最近荒俣宏の初期短編集”ゑびす殺し”で、ここをテーマにした掌編を読んで以来、気になっている。 ”ここにあったか、ゴーメンガスト城!”と日本オタク訪問者が叫ぶ、という箇所はわらったなあ。もろにツボ。 アラーキー。エロス、タナトスがこれほど色濃くでた作品はここ何年かなかった。 2004年、乳がんで逝去された34歳の女流歌人を映した作品。 宮田 美乃里、乳房、花なり。 美しい人だ。フラメンコダンサーという経歴を見て納得した。その表情、目線はダンサーのものだ。片方の乳房を摘出したあとのヌード。 アラーキーの視点は限りなくやさしくみえる。その出会い、写真集で、その存在がたとえば僕のようなすっとこどっこいにもズシリと突き刺さる。 アラーキーと出会えてよかった、という宮田の思い、それは本当にそうだったのだろう。 2004年1月の撮影開始、出版は8月、そして2005年3月逝去。 その事実、そのなんともいえない事実。 しばし、本をもって立ち尽くした。 ・・・・閉店の放送が流れた。 角川文庫、”百鬼夜行”を買って、そとにでた。 また来よう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.12.24 07:25:32
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