死神が好みそうな人ですね あなたは
どうしてそんなことわかるのかって
僕がその死神だからです
素敵ですよあなたは
その形のいい唇も
スラリと長い足も
髪を肩までのばして
ルージュをひいて
そう その瞳
キラリと光る鋭い眼差しはやはり
僕好みといわざるをえません
しかし あなたに愛を語ろうとは思いません
申し訳ないのですが
好きは好きでもそういうのではないんです
興味があるという好きです
いわば恐いものみたさとでも
言ったほうがいいかもしれません
すいません
これ以上失礼なことを言う前に僕は消えましょう
いや しかしすごい技術ですね
そんなに美しいあなたなのに
ついこの間まではひげをたくわえた
筋肉隆々の
男性だっただなんて
人間の技には頭がさがるというものです