僕はどうも猫が苦手なんです
死神だからでしょうか
存在を気付かれてしまうと業務にさしつかえるもので
あなたはたくさんのペットに囲まれて働いていますが
やっぱり動物好きなんでしょうか
どうされました顔が真っ青です
このTVのニュースがなにか?
資産家の老人が亡くなったということですね
ああ そうか
あなたのお店によく来ていた あのおばあさんです
なぜか定期的に 彼女は同じ種類の猫をお求めでしたね
何度も何度も
いったいそんなに何匹もどうするんでしょう
・・・本当に大丈夫ですか 倒れそうじゃないですか
心配しないで あなたが悪いんじゃありません
彼女が最後に来店した時同じ種類の猫がもういなかったことは
そのかわり似た感じの 瞳の色が違うだけの猫を
彼女は連れて帰ったじゃありませんか
それに 思い出してはいけません
猫に自分の食事の毒見をさせているといった彼女の言葉を
冗談ではなかっただなんて
けして
考えてはいけないことです