重労働ですね
白い肌が泥にまみれてだいなしです
何を埋めるんです
死体でも?
いいじゃありませんか
僕は死神なんだから
なにも気にすることはありません
どうしたんです
手を止めてもいいんですか早くしないと人が来ますよ
せっかくこれだけ大きな穴が掘れたんですから
最後まで作業を続けてください
ええ 僕になどかまわずにどうぞ
それにしても
あなたは見掛けによらず力がありますね
その細い腕でこんなに大きな穴を掘ってるんですから
彼の大きな体もこれなら大丈夫ですね
もちろん知ってますよ
僕は全部見てたんですから
あなたの部屋の屋根裏で
太陽もあたらずに腐っている死体
あれはあなたの彼でしょう?
あの時何度も殴ってましたが
ゴキブリを殺る時のことを思い出していたでしょう
そんなにかわいらしいあなたなのに
さめた心で
なかなか死なない
助けを求める彼を足蹴にして
そう思いながら
とどめをさすまで殴ったことは
僕の心の中にとどめておきましょう