サザエの映画と漫画の日々

2007/12/30(日)02:26

海辺の家

映画(836)

この映画をテレビ映画紹介で知った時、泣かせる気満々の映画だなぁ…と思って避けてたんだけど、いざ見てみたらぜーんぜん泣かせるどころかとっても明るく前向きな映画だった。 ストーリーは建築事務所に勤めるジョージ(ケヴィン・クライン)は建築デザイナー。好き勝手に生きていたジョージ。妻のロビン(クリスティン・スコット・トーマス)は息子のサム(ヘイデン・クリステンセン)を連れて出て行き再婚をしていた。  ある日、古いスタイルの仕事をすることに不満な上司と諍いを起こしクビになる。会社の前で倒れたジョージは病院に運ばれ余命4ヶ月と宣告される。  残り少ない自分の時間を知ったジョージは初めて自分の人生を省み、そして自分を憎んでいるサムと失われた父子の絆を取り戻そうとジョージが住んでいる家の建て直しを計画するが…。  離婚しておいて自分はさっさと再婚したくせに反抗期の息子サムを持て余し新しい旦那ピーター(ジェイミー・シェルダン)に愚痴られジョージに当たるロビンにムカ~。ジオラマの仕事は古いとリストラしておいて、今まで作ったジオラマをいくつかくれというジョージにしぶる上司にムカ~。ジオラマを豪快にぶっ壊すシーンで胸がスッキリ!でもジオラマ好きとしてはもったいなーい!  嫌っていた父親から譲り受けた大嫌いな家。今までの自分や人生そして息子との確執を家と照らし合わせ破壊し再生していく。  最初は自分勝手なロビンにムカムカしていたけどジョジョにジョージと和解しまた恋をしてゆく様を暖かい目で見てました。夕焼けの海をバックに作りかけの家の中でダンスをする2人がロマンティック。また2人並んでそれを揃って見ているおちびちゃんたちが可愛い! しっとり感動作だろうなと思ったらアリッサ(ジェナ・マローン)の恋人を寝取る母親コリーン(メアリー・スティーンバージェン)とか友人に乗せられて男に体を売るサムとか体が動かないジョージにキスをするアリッサとか…なんなんだろ?と思うエピソードがチラホラあるんだけど…あれかな?今時の難しい子供ってのを盛り込みたかったのかな?  主人公ジョージと息子サムの確執、家との再生に合わせた親子の絆の再生なんだろうけど、サムは最初からいい子ってのが滲み出てたかな。無理して悪ぶっててでも本当は傷つきやすくて臆病な子って感じだったので父親との和解もあんまり感動しなかったかな。もっともっと難しくて手の掛かる子の方が面白かったかな?それでもガンをサムに告知したジョージが「愛されたかった」と言い「良かったな、成功したよ」と家を出てゆくシーンにはうるうるした。  ジョージが最後に幸せを感じたサムが6歳の時に海で抱きついてた思い出。ビデオカメラに写ってるというロビンに死ぬ前に見せるんだろうなぁ~と思って見ていたら、とうとうその場面になるもののジョージが全然見てなくてなんでだよ!思い出のシーンなんでしょ、見てよ!と思っていたら実はもうその時、既にお亡くなりになっていると知り涙がぶわっ!!健気に亡くなった旦那ジョージの傍らでビデオカメラを回し語りかけていたロビンにやられました。 重いテーマの割りには泣かせようという押し売り演出がなく、爽やかにコミカルに見れる好感が持てる作品でした。

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